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「学歴主義」過ぎる日本において、優先度の高い教育を考える

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「学歴主義」過ぎる日本において、優先度の高い教育を考える

学歴社会の日本


国語、算数(数学)、理科、社会、英語。我々日本人はすべて小学校、中学校でこれらを学習する。

義務教育を終えて高校や大学へ進学するときもこれらの教科で入学試験をおこなう。

日本では学歴や偏差値が高ければより条件の良い職業に就きやすい学歴社会である。

だから子供の学業成績を上げようと、小さくないコストやエネルギーを費やして幼い頃から私立の学校や塾に通わせる親は多い。

日本人は学生生活を終えるとほとんどの人が政府あるいは企業の従業員となって働くことになる。

多くの時間とエネルギーを学校教科の勉強に費やすことになる

そして日本では一般的に学歴や偏差値が高ければ福利厚生や報酬面で優れている優良企業に就職しやすい

学校教科でより良い成績を取らせてあげようと、多額のお金や労力をかけて子供の学習をサポートしてあげたいというのは当然の親心だろう。

そして子供は幼年期から思春期にかけての多くの時間とエネルギーを学校教科の勉強に費やすことになる

大人になって実際使える知識はごくわずか

だが、よく考えてみたい。我々が大人になった今、学生時代に学んできたことで実際に使ったことのある知識がどれだけあるだろうか?

足し算、掛け算はもとより、利益率とかを計算するための算数の知識は今の資本主義社会を生きるために使う頻度の高い知識である。

しかし、幾何学や微分積分など高校で学ぶような数学は、学校を出たあと専門の研究や開発を手がけている人以外はおそらく使ったことなどないのではないだろうか?

国内で日常のコミュニケーションをスムーズにするために正しい国語を学ぶのは重要なことである。

しかし古文や漢文の知識が多くの人の日常生活でそれほど必要か、と問われれば疑問である。

物理も化学も日本史、世界史もその分野の専門家以外は浅い知識を身につけるだけでも日常生活で困るようなことはないはず。

欠けている資本主義社会を生き抜くための教育


一方で、現代の学校教育にはこの資本主義社会の中で生き抜くうえで大事なことが欠けているような気がしてならない。

それはビジネスや投資に関する教育。

モノやサービスと財(おカネ)を交換することの繰り返しにより成立している資本社会において、より多くの財を獲得できる能力は豊かな人生を過ごすために重要なことである。

もちろんおカネがあったからといって精神的な充足が得られるとは限らないし資産家だからこそのトラブルもあるが、富裕と貧困を比べた場合、貧困の方が抱える問題が多いのは疑いのないところだろう。

学校教育で教えている知識が必要ないと言っているわけではない

社会主義が理想を達成できぬまま終焉を迎えた今、富裕と貧困の格差の存在を避けることができない資本主義が人類社会を席巻している。

豊かな人生は自ら競争を勝ち抜いて獲得しなければならない。

勘違いしないで欲しいが、私は学校教育で教えている知識が必要ないと言っているわけではない

獲得する知識には優先順位をつけて取捨選択をする必要がある

多くの知識を個人が保有できるのならそれは結構なことである。だが、人の時間とキャパシティは限られている

だから獲得する知識には優先順位をつけて取捨選択をする必要がある

その道を職業にするのでなければ鎌倉幕府が西暦何年に始まったかを暗記するより、フレミングの法則を理解するより先にインターネットでモノを売ってみたり、株式の売買を学んだりすることの方がずっと重要性が高いと私には思えるのである

何より、学校教科を勉強する主要な目的がより有名な大学に入り、より給料の高い企業に職を得ることであれば、そのために多大な時間と労力を使って余計なことを勉強するより、さっさとお金の稼ぎ方を学んでしまう方が豊かな人生を送るためによっぽど近道ではないだろうか。(執筆者:玉利 将彦)

《玉利 将彦》
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玉利 将彦

玉利 将彦

Borderless Works Co.,Ltd. 代表 日本企業の海外駐在員として9年にわたる上海・香港勤務を経て2005年から現職。駐在員時代から17年に及び上海・香港を拠点におこなってきた金融や不動産投資の知識・経験を生かし、ファイナンシャル・アドバイザー(FA)として活動。 香港における投資助言業(SFC)と保険代理業(PIBA)の免許を保有するエキスパートとして顧客のライフプランに即した投資計画の立案、資産運用商品・保険の仲介、海外金融機関の口座開設・運営のサポートをおこなっている。 寄稿者にメッセージを送る

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