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NISAの非課税期間を延長させる裏技のメリットとデメリットを検証

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NISAの非課税期間を延長させる裏技のメリットとデメリットを検証

NISA(ニーサ)=少額投資非課税制度はすでにご存知だと思います。このNISAを活用すれば購入した年から5年間は株式の売却益・配当金は非課税です。

そのために節税対策で他の株式の損切りをして所得金額を圧縮するなどの心配が必要ありません


ロールオーバーを活用して含み益を非課税で精算しよう

それではNISAの節税スキームを使った長期投資戦略を紹介します。それはロールオーバーを上手に活用することです。

NISAの裏技 「ロールオーバー」とは

非課税期間終了までに保有した株式をその時点の時価で売却したものとみなして、売却益を非課税にして、売却損をなかったものにします。

言い換えれば、含み益と含み損を非課税期間終了時に精算する制度です。

ロールオーバーのメリット・デメリットを検証

メリット

2016年に株式を120万円で購入
2020年まで保有
時価は150万円に上昇
2022年に180万円で売却

NISAのロールオーバーを活用した場合の売却益

売却益30万円=売却価格180万円-時価150万円

NISAを活用しないで、特定/一般口座の場合の課税対象金額

売却益60万円=売却価格180万円-購入金額120万円

つまり…ロールオーバーによって含み益30万円が精算されたために、売却益が通常の60万円から半分の30万円に抑えられます

デメリット

2016年に株式を120万円で購入
2020年まで保有
時価は80万円に下落
2022年に180万円で売却

NISAのロールオーバーを活用した場合の売却益

売却益100万円=売却価格180万円-時価80万円

NISAを活用しないで、特定/一般口座の場合の課税対象金額

売却益60万円=売却価格180万円-購入金額120万円

つまり…含み損40万円がなかったものとして取り扱われるために、売却益は100万円までに膨れ上がります

改めてNISAを注意点も含めて概観しよう

NISAとはおもに次のとおりです。


概要

(1) 加入条件は20歳以上であること

(2) 適用期間

2023年12月末まで購入した年から5年間は株式の売却益と配当金が非課税になります。

(3)取引限度額

株式の購入金額が次の範囲内です。

・2014年~2015年は年間100万円

・2016年~2023年は年間120万円

注意点

(1) 取引限度額が翌年に引き継げない

たとえば、非課税枠が年間120万円なのに、80万円しか株式を購入しなかった場合、差額の40万円を繰り越せません。つまり、翌年の非課税枠を40万円プラスして160万円にすることは出来ません。

(2) 株式の売却損が他の売却益と損益通算ができない

NISAは非課税であると同時に、実際に売却損が出ても、損はなかったものとして取り扱われます。そこが通常の株取引と比べた場合のデメリットです。

まとめ

ロールオーバーの節税スキームを使った長期投資戦略をポイントは次の2点を念頭に置くことに尽きます。

・株価が購入金額より上昇すればメリットに働く

・株価が購入金額より下落すればデメリットに働く(執筆者:阿部 正仁)

《阿部 正仁》
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阿部 正仁

阿部 正仁

会計事務所で約10年間の勤務により調査能力を身に付けた結果、企業分析の能力では高い定評を得、法人から直接調査を依頼される実績も持つ。単に税金のハウツーだけにとどまらず、教科書に書かれない制度の考え方を誰にでも分かりやすく伝えることを身上とする。コーチングスキルを活かした取材力で、HP・メディアでは語られない発言を引き出すのが得意。 <実績>おもにマネーの達人、経営ハッカー、会計事務所様のブログ、税理士向けのサービス会社の記事、美しい文章の作り方講座の記事などを現在執筆中 寄稿者にメッセージを送る

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