居住用財産の譲渡の3千万円控除は海外にあっても適用できる?

Q:居住用財産を売却した際にさまざまな優遇制度がありますが、不動産が海外にあった場合や、海外に居住しているときに、売却した場合などでも適用を受けられるのでしょうか?

解説

居住用財産を売却したときには、3,000万円の特別控除や長期譲渡所得の課税の特例などがあります。

1. 居住用不動産の課税の特例

(1) 居住用財産を譲渡した場合に、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで特別控除できる制度。

(2) 居住用財産を譲渡した場合に税額計算において軽減税率を適用することが出来る制度。
【39.63%(所得税30.63%、住民税9%)→20.315%(所得税15.315%、住民税5%)】

(3) 居住用財産の買換えをすると、一定の場合、売却益に対する課税が繰延される制度。

(4) 居住用財産の買換えをして、譲渡損失が発生した場合、その譲渡損失を他の所得から控除することができ、控除しきれない損失については、翌年以後3年以内に繰越控除することができる制度。

(5) 居住用財産を売却し、その売却価額が住宅ローンの残高を下回り、かつ、譲渡損失が生じたときは、その譲渡損失を他の所得から控除することができ、控除しきれない損失については、翌年以後3年以内に繰越控除することができる制度。

2. 売却時に日本に居住している必要があるか?

上記の(1)~(5)の特例は、居住者、非居住者に関係なく、すべての個人に適用できます

3. 不動産の所在地は海外でもよいか?

上記(1)の3,000万円控除以外は、国内に所在する不動産である必要があります。まとめると、下記のようになります。

要するに

居住用不動産を売却して、売却益もしくは売却損が発生したいずれの場合でも、優遇措置があります。ただし、優遇を受けるためには確定申告が必要となりますので、忘れずに申告しましょう。(執筆者:小嶋 大志)

この記事を書いた人

小嶋 大志 小嶋 大志(こじま ひろし)»筆者の記事一覧 (138) http://www.kojimaz.jp/

小嶋税務会計事務所 代表 税理士 
一橋大学商学部卒業後、丸紅株式会社を経て西山会計事務所にて法人・個人の決算申告、相続税申告、株式の評価など担当。みらいコンサルティング株式会社・税理士法人みらいコンサルティング(旧中央青山PwCコンサルティング株式会社)国際ビジネス部部長を経て2010年1月より現職。
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