今やネットショッピングは若者を中心に生活の一部として定着しましたが、ネット、スマホなど先進機器についていけない高齢者はこれまで「蚊帳の外」でした。
しかし現実問題としてこの世代は増え続けており、しかも一定の購買力を持っています。
ここに目を付けたのが中国最大手の巨大ネットショッピングサイト、「タオバオ」です。

世界一の人口を背景に膨大なユーザーを抱え、すでに世界最大級のネットショッピングサイトになっています。
しかしまだ足りないとばかりに、今度はこれらシルバー層を開拓するため今また新たな取り組みを始めようとしています。
シルバー向けタオバオ
中国でも、これまでネットショッピングは若者のためのものでした。
しかし最近タオバオが発表した「シルバー向けタオバオ」が一部で話題になっています。
シルバー層がネットショップをするための数々の障がいをどのように克服するのでしょうか?
まずは最初の大きな関門である複雑怪奇なアカウント開設ですが、これは子どもが親に代わって自分のアカウントにバンディングする形で開設できるようにしています。
その名も「家族愛」というアカウント。

しかも買物履歴などのプライバシーは保護されつつ、利用限度額などの設定は子どもの方で管理できるそうです。
また高齢者でもわかりやすいよう
簡単に文字拡大ができる
買い物中わからないところはワンタッチで子どもとつながり、アドバイスがもらえるチャット機能が追加
と、シルバー層向けならではの気配りもされていてとても使いやすそうです。
ちなみにタオバオは、この開発・運用のためにわざわざ60歳以上のスタッフを雇用したそうです。
さいごに
一時期より落ち着いてきたとはいえまだまだ経済成長を続ける中国、あらゆるところにビジネスチャンスが転がっているものです。
それにしても、目のつけどころ、そしてそれを形にする実現力、さすがと言わざるを得ません。(執筆者:高山 翔)