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便利だけど、とても「危険」なオートチャージ 利用すると危ない人とは?

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便利だけど、とても「危険」なオートチャージ 利用すると危ない人とは?

とっても便利なオートチャージ

直訳すれば「自動補充」。

読者のみなさま、「オートチャージ」は利用されていますか?

とっても便利ですよね! ご存じない方のために、まずは簡単に解説しましょう。

オートチャージは、電子マネーの残高が一定金額を下回った時に、自動的にクレジットカードなどから決めてあった金額まで入金してくれる機能のことです。

これを使えば、いちいち鞄からお財布を出して、お財布から現金を出して、レジか機械で電子マネーにチャージして、というステップを踏む必要がなくなるわけですね。これは便利だ。

オートチャージサービスを提供している電子マネーは、SuicaやICOCAなど鉄道系が多いようです。(イオンのWAONカードや楽天edyなど鉄道系以外もあります。)

確かに入金額が不足しているのに気付かず改札を通ろうとして通れず、人の流れに逆らってチャージする機械まで戻ることが一度ではない私などにとっては、精神衛生上も便利なのかもしれません。

オートチャージ

とっても危険なオートチャージ

と、ここまで持ち上げておいてなんなのですが、しかしこのオートチャージ、節約の敵ですよ。

だって、支払いに無自覚になることが二重になりますから。何が二重かって?

(1) 現金ではなく電子マネーで支払うことで、お金を使っている感覚が薄れる。

(2) 現金を使ってチャージをする必要がなくなることで、お金を使っている感覚が薄れる。


つまり、自分はいったい1か月(または1日でも)に何円使っているのか、自覚がなくなっていくのです。

従来は(1)だけでしたが、それでもクレジットカードやとくにリボルビング払いについては、お金自己管理力を鈍くすると、たくさんのお金の専門家がご指摘されています。

それなのに、それに(2)も上乗せされるんですね。

請求はネットショッピングなど他のお買い物と一体になるわけですから、その電子マネーをどれだけ使ったのか、これでもうワケわからなくなりますよ。

しかも鉄道系電子マネーとはいえ、鉄道でしか利用できないというわけではありません。

駅構内の飲料自動販売機やコンビニはもちろん、百貨店や飲食店、スーパーやドラッグストアでも使えるんです。

朝通勤電車を待っている間の缶コーヒー、夕方自宅までのエネルギーチャージに菓子パン、たまには家族のご機嫌取りにお土産…。怖いなぁ。

オートチャージを利用してはダメは人とは?

便利だけれど危険なオートチャージ機能。

私はこんな人は使うのは慎重になったほうが良いと思います。

・ 鉄道以外でも利用するし、決まったもの以外にも買い物する可能性がある人。

・ 1週間ないし1か月間または一定期間をおいて、支出を記録していない人。(家計簿をつけていない人。)

・ 使用するクレジットカードを1枚または少数に絞っておらず、毎月の請求明細をチェックしていない人

申し上げにくいのですが、やっぱりお金を使う力がそれなりにある人、つまり中~上級者向けなんじゃあないでしょうか。

私は、鉄道は普段使いしていない人ですので、またイオンもやや遠いので、見送ろうと思います。

オートチャージで誰が得しているのか

ところで話はそれるのですが、経済を大きな視点でとらえたとき、この電子マネーの流行そしてオートチャージ機能への進化っていうのはおもしろいと思います。

だって日本の鉄道利用者ってとんでもなく多い。

そのかなりの割合がすでに電子マネーを持っていますよね。

そして電子マネーを持つ人はたいてい、多少の残高をカード内に保持しています。

それは誰のお金なのでしょうか? カード利用者ではありませんよ。

オートチャージ

もう入金してしまっていますから、彼らが持っているのは残高分の鉄道利用権です(引き出せばお金はカード利用者のものに戻りますが)。

正解は、鉄道利用権を販売した鉄道会社でした。これ全路線分合計したら、いったいどのくらいになるんだろう。ちょっと想像できません。

そしてそのお金は、鉄道会社の「持ち弾」になります。

いきなりみんな一斉に電子マネーを引き出すってことは考えられませんから、新規事業だってこれで始められますよ。

IC専用改札機の導入が一気に進んだのは、そんなところに理由があるのかもしれませんね

そして、ということは機会損失をしているのは融資がお仕事の銀行など金融機関ということになります

それはオートチャージが普及すればさらに加速することに。

ビル・ゲイツが「今ある銀行はなくなる。」と言ったらしいのが1994年。

金融業には冬の時代が近づいてきているようです。(執筆者:徳田 仁美)

《徳田 仁美》
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徳田 仁美

徳田 仁美

関西地方都市在住の30歳代主婦。某私立大学文学部卒。「良いものを長く使う」「不健康が最大の損失」「家族円満は無料で最大の幸福」を心がけて、主婦業を営む。夫の収入で家計を管理する、現在は2児の母。子だくさんでも成立する家計を模索。家計とは別に、結婚前の貯金を株式投資やFXなどで運用する。投資歴は8年程度。最近は新しい時代を作ってくれそうな企業に注目している。 寄稿者にメッセージを送る

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