将来の年金不足を補うために「賃貸マンション」を持つべきか メガバンクが融資に消極的な理由»マネーの達人

将来の年金不足を補うために「賃貸マンション」を持つべきか メガバンクが融資に消極的な理由

現在の動向

最近、将来の年金不足を補うために、サラリーマンでも賃貸マンションを持つべきだ、といった広告を良く目にします。

これらは都内でワンルームマンションを持ち、給与以外の安定収入を得ることを目的としています。

これについて銀行はどう見ているでしょうか?

副業としての賃貸マンションは将来のために買うべきか



メガバンクは、基本的に融資はしない

銀行の店頭等にもこうした相談は多く、会社の昼休みなどを利用して相談に来られるケースは多々あります。

来店者は、知人や税理士から紹介されたとか、セミナーへ参加して興味を持ったからといった理由で関心を持たれています。

しかし、一般的にメガバンクはこうした融資を取り扱うことをしません。

一見のお客さんだからという理由もありますが、メガバンクが消極的とするには、しかるべき理由があるのです。


メガバンクが消極的な理由(リスクへの認識)

来店されるお客様の多くは、不動産屋やセミナー等で配布されたレントロール(賃料や経費を含めた不動産物件の収支表)を持参されます。

詳しく見てみますと、非常に楽観的に作られています。

一方で、銀行は融資に際して、ワーストシナリオ(最も厳しいケース)を想定した上で返済が可能かどうかを検証します。

検証においては、以下のようなストレスを掛けます。(悪い事象が生じたケースを想定し、下振れをシミュレーションに折込む事)


銀行が掛けるストレス

【賃料収入】 間違っても満室想定では考えません。満室の80%程度とします。さらに部屋単位の賃料は、物件の劣化により毎年数%は自然に低下します

【修繕費用】 実際の修繕は数年に一度ですが、そのための積み立てとして一定額は毎年の経費として折り込みます。

【税金】 うまく収益が出たとしても、必ず利益には税金が付いてまわります。

【金利】 毎年少しずつでも金利上昇するシミュレーションとします。

物件購入を勧める業者さんのほとんどは、こうしたストレスを折込むことはしません

いずれのストレスもやや極端(今すぐ起こりうる可能性は低い)ではありますが、見方を変えれば、確かに発生してもおかしくはないリスクではあります。

こうしたリスクを含めてワーストシナリオで考えると、マンションから安定収入を得る難しさが見えてきます。

また1室のみマンションを保有した場合、賃料収入は0か1かという事になります

空室時に賃料収入はなくなりますが、経費支払いと銀行返済は待ってはくれません。

その際には自己資金から充当して吐き出すほかありません。


総括

不動産価格が高騰している今、資産形成の為のマンション購入はおススメできません


不動産価格が高騰している今、間違っても将来の資産形成を目的として賃貸マンションを持つことはお薦めできません

購入直後に瞬間的にお金を生むことはあっても、中長期的に手元にお金が残る事は非常に困難です。

また、不動産価格は恐らく今がピークであり、今後大幅な下落が見込まれます

気が付けばマンションの資産価値は借入金を上回ることとなり、結局なんのための投資だったのだろうという事になりかねないのです。(執筆者:松野 のりこ)

この記事を書いた人

松野 のりこ 松野 のりこ»筆者の記事一覧

メガバンクでの勤務経験あり、法人融資から個人ローンまで様々な経験があります。現在、平日は子供のお弁当作り、週末は趣味のサーフィンに夢中です。今までの経験を活かして行きたいと思っています。
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