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【今週の日経平均を考える】反発ありきのシナリオは危険

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【今週の日経平均を考える】反発ありきのシナリオは危険

前週のBOX圏の下限での硬直状態より、一気に下離れから始まり、底値模索となる一週間となりました。

この底割れにより、“トレンドがBOXから下落に入った可能性が高くなるシグナル”と受け取れる状況となり、今後の展開に対してのシナリオを、悲観的に見る必要が高くなったと感じます。

このトレンドを覆すための材料が、どこから出てくるか?

現状では、皆目見当がつかない状況と考えますが、いつものことで、見えないところからキラーパスの如(ごと)く出てくる材料もあるので、一定方向に気持ちを寄せすぎも禁物と考えます。

反発ありきのシナリオは危険

そして、今週の最安値が、3月から5月の上昇に対して50%の下落を割り込み、61.8%のポイントの手前で止まっています。

手前で止まったことで、先行きに対して反発するかもという望みを残すものの、やはり、50%以上の下落と安値更新という切り下げで、3月の安値2万347円を意識する展開は継続すると考えます。

週末の反発と週明けの小幅高での寄り付き(本日の明け方の米国の状況より)に関しては、現状、下げてる段階の自律反発の範疇と考え、ネックラインへの戻りを示す動きと考えます。

更には、今週の最安値で、25日線との乖離率も4.3%まで広がり、下げすぎ感からくる反発ととれます。

数日の日柄調整ないし値幅調整の後の動きに注目です

日柄的には、直近高値の6月12日からは19営業日で、基本数値(26)までは7営業日。

安値~安値 で考えると、前回安値(すでに安値更新していますが)5月30日から28営業日で、基本数値の33日までは5営業日で、最高値の5月21日からは34営業日となっており、
今年の周期の42日から44日までは、約10営業にとなります。

最長の10営業日下げが継続すると、おおむね、決算発表の時期となります。

現状、相場を動かす要因が出そうなのが、昨日の雇用統計(良好でしたが相場への影響は限定的)と、来週週末のSQ値発表となります。

SQから相場に動きが出るかもと考えると、一旦、2万1000円まで勢いをもって押せば、可能性が出てくると考えます。

更には、23日からの週に出てくる第一四半期の決算発表から動きが出る可能性は高いかなと考えます。

ただ、動くイコール反発でなく、その日柄あたりから下げが加速という可能性も意識しつつ、反転ポイント探しとなりそうです。

また、この調整が長くかかると、欧米勢のサマーバケーションに入ることとなり、このまま秋までジリ下げという可能性も出てくるので、反発ありきのシナリオは、危険であると考えます。

「これがあるから上がる」「この状況だと上がる」などという考えは、注意が必要です。

特に、「オリンピックまでは上がる」と断定的な考え方は、非常に危ないと考えます。

現状分析

5日線

テクニカル分析

一週間を通して下向きで、週初めに触れてるところから始まり、その後、下に乖離して数日経過し、週末に再度触れて、終値で久しくぶりに上に出ました。

終値の上抜けは、約2週間ぶりとなります。

この位置を週明けも維持できれば、反発の可能性が高まると考えますが、どうなるでしょうか?

25日線

一週間を通して下向きで、位置も下を推移しています。

木曜日の最安値乖離率を4.3%まで広げたことで、下げすぎ感を出し反発しての週末入りとなっています。

結果論ですが、2週間ちょっと前のデットクロスから下げが加速する形となっています。

今後、25日線の、75日、100日、200日線とのデットクロスが進行するのか、注目です。

75日線

5月に上向きとして以来、今週一瞬ですが、下向きとなる瞬間がありました。

やはり、トレンドが変わってきている動きが所々出てきていると考えます。

そして、この75日線も、200日線とのデットクロス間近です。

トレンドライン

下値支持線を、今週は一気に割り込みました。更なる下のサポートラインとしては、2月~3月 上旬で下げ止まったポイント2万1000円どころの横軸が機能すると考えます。

更には、昨年9月と今年の3月の安値を結ぶラインを維持するか、注目で、ここを割り込むと、長期的な流れでも下落シグナルとなると考えます。

値抵抗線としては、割り込んだネックラインとして5月30日の安値の横軸2万2000円どころがキーになると考え、その近辺には75日、100日、200日の移動平均線が集結しています。

更には、25日線が抵抗線となり、同じところに6月13日と21日の高値を結んだラインが抵抗線となり、この抵抗線を上抜けたら本格反発という判断となると考えます。

フォーメーションとしては、5月30日の安値を割り込んだことで、綺麗なダブルトップのネックライン割れとなっていることから、更なる下げの可能性が高くなっていると考えます

そして、最悪、3月26日の安値を割り込むと、週足でもダブルトップのネックライン割れとなり、中期的にも下落入りとなるので、ここからの下げに関しては、一層緊張感が必要になります。

テクニカル指標

一目均衡表

総合判断

雲から下抜ける場面を作りつつ、週末は雲の中に戻りました。

しかし、今後、雲が、17日の週から切り上がることで、トレンドは、ますます下へという可能性が高くなります。

そして、未来に雲のねじれが出現しました。

この日まで下げるのか、手前で反発して、この日から再度下げるのか、など注目です。

それから、遅行線は日々線の下を推移しています。このまま下へという流れとなると、7~8営業日後に天底一致となりますが、どんなもんでしょうか?

ボリンジャーバンド

バンドが開きつつ -2σ の外を推移しています。

ただ、-3σ には届いていないというのも、少し気がかりです。

現状は、下へのバンドウォークとなっており、-1σ を上抜けるまでは下げが継続で、-1σ にタッチする場面は、戻り高値として売り場と考える状況です。

スローストキャスト

切り下がる2本のラインが、週後半に再度ゴールデンクロスとなっています。

セオリーでは、すぐデットクロスとなり、2本のラインが横にスライドするような動きが想定されますが、どうなるででしょうか?

現状の動きでは、更なる底割れ懸念を示す動きとなっているように見受けられます。

総合判断


トレンドを下としていることを踏まえつつ、簡単には上げには戻らないという気持ちを持ちつつ、底値模索という考えでおります。


まだまだ下落が継続する可能性はありつつ、いつから反発するか? という、いつものことですが、半身の姿勢で俊敏に動ける準備をすべき時期と考えます。

現状、今回の底割れに対して、受け入れられずに、買い玉に手を付けられないで耐えている方が居られるように見受けられます。

結果的に、“反発してロスカットしないでよかった“という結末もあるかもしれないですが、安値更新したときの凄い加速がなかったから言えるのであって、もし、勢いある下げだったとすると、買い玉の縮小が出来ないときは、将来命取りになることを重々ご承知ください。

たとえ全ては切れなくとも、少しは軽くするなど、何らかの対処をすることが大切です。

実際には、この後の展開がどうなるかはわかりませんが、『反発しても、更に下げても、大きく後悔しないで済む体制』を作りましょう。

では、週明けも冷静に対応しましょう。(執筆者:城 晶子)

《城 晶子》
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執筆者:AFP、FP2級 城 晶子 城 晶子

きらトレ・きらストレッチ代表/トレーダーズアカデミー講師/個人投資家 現役の個人投資家。証券会社勤務の経験を経て、株式投資に目覚める。スキルアップのため、トレーダーズアカデミーに入学し【上げ相場でも・下げ相場でも利益を取る】技術を習得。見てわかるきらめきチャートを考案し、きらトレ代表として自身の長年培った知識と経験を生かした手法を伝授。どんな相場でも利益の出せる手法を学べる講義に定評がある。夕刊フジ株1グランプリ月間チャンピオンの経歴を持つ。 <保有資格>:ファイナンシャルプランナー2級 AFP 終活ライフケアプランナー 寄稿者にメッセージを送る

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