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中学受験の「家庭教師代」が、家計や将来の教育費を圧迫する危険も 塾と併用する前によく考えてほしいこと 

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中学受験の「家庭教師代」が、家計や将来の教育費を圧迫する危険も 塾と併用する前によく考えてほしいこと 

中学受験は、高校受験や大学受験とは違う性質をもっています。

なぜかというと、「小学生が中学生・高校生で勉強することを、小学生の知識で解く」ことを前提としているからです。

中学受験をするなら、「中学受験専門塾」へ通うことが王道ですが、小5・小6あたりのお子さんになると、成績の伸び方が悪ければ、親御さんが呼び出されて注意を受けることや、志望校変更を行うことになります。

お子さんの成績内容で、「家庭教師を雇うのはいいかもしれない」と考えるお母さんは少なくありません。

ところが、昨今の中学受験対策から、家庭教師の併用をすることが、家計や将来の教育費を削ぎ落とすということにもなりかねません。

中学受験で、家庭教師を雇うことを考えている方や、もう雇っている方で困っている方、一度落ち着いてみて、家庭教師について考えてみましょう。

中学受験で、家庭教師を雇う

親世代の家庭教師事情はというと?

筆者は、高校受験時に大手塾に通学していました。

しかし、中3の時に志望校への偏差値が足りないことから、母が知り合いの娘さん(大学生)に家庭教師をお願いしました。

筆者の中学生時代は、家庭教師といえば「大学生のアルバイト」の定番でした。

今と大きく違うのは、家庭教師派遣会社が一切なかった時代だったので、近所の口コミや、親の知り合いからの紹介、月謝制で安いという点です。

当時は、3教科(国・数・英)週2回、1コマ60分を2コマで、月謝制で5,000円でした。

中学受験から高校受験まで教えられると、評判の高い方でしたので、複数の生徒さんの指導をされていました。

利用したのは、受験までの3ヶ月間のみと記憶しています。

筆者の例は、高校受験時ですが、中学受験で家庭教師を雇ったとして、塾との併用を行っても、物価から考えれば教育費を圧迫することはありませんでした。

今の家庭教師事情は?

現在の家庭教師事情はというと、個人(ほとんどが大学生)で家庭教師をされている方は、少数派です。

家庭教師を利用した・しているご家庭は、家庭教師派遣会社に依頼して、面談やお試しを重ねた上で、利用しています。

個人で家庭教師をされている方のニーズはあります。

しかし、「中学受験経験なし」の方が指導しているということもあり、指導方法に気がついて、契約を解除している方もいらっしゃいます。

身近で「中学受験対応ができる家庭教師」が見つからないということで、ネットで家庭教師派遣会社を探して、気になるところに問い合わせをした上で、面談などを行なって、契約開始としています。

今は「家庭教師をしたい」という大学生が、家庭教師派遣会社に登録して、お子さんを教えている割合が増えています。

授業料を提示しているけれど、よく見て聞き出してみよう!

授業料を提示しているけれど、よく見て聞き出してみよう!

家庭教師派遣会社は、ひと昔なら1社しかなかったのが、今はネット検索してみると、多数出てきて驚きます。

筆者である私も、家庭教師派遣会社の数に驚きました。

その中で、どこの家庭教師派遣会社がいいかは、まず会社のサイトで提示されている料金から見ましょう。

しかし、ほとんどの会社が「60分1コマ月4回」の最低月額授業料金か、どれだけコマ数を増やしても一定という授業料金を出しています。

一番気にして欲しいのは「時給でいくら」で、月額料金から分数で割ってみると、時給は出てきます。

数社ほど比較してみたのですが、中学受験コースでの「時給」を計算してみたところ、3,000~5,000円が一般的で、最高で1万2,000円を設定している会社がありました。

最高額を設定している会社は、超難関校を目指している子どもさん向けの内容でした。

例えば、算数と理科の成績が悪く、英語も受験科目に加算された超難関校を受験するとします。

ある会社に問い合わせをして、担当者がやってきたとしましょう。

1コマ60分で、科目数から3コマと設定して、月4回時給5,000円で来てもらうとして計算していただきます。

3コマ x 月4回 x 時給5,000円 = 60,000円

という計算結果になります。

家庭教師を雇う為に、授業料以外の費用にも注意!

授業料だけでは済まされない費用として

・教材費
・入会金
・交通費
・解約金
・講師変更手数料

が、あがります。

最近の傾向としては、入会金を請求しない会社は増えています

授業を始めてみて、講師との相性が合わないということで、講師を途中で変更することはあります。

人間ですから、相性が合わないことは当然出てくることなので、講師変更に関わる手数料を取らない会社がほとんどです。

家庭教師の力のおかげで、成績があがってきたので、お金の問題があるので「やめたい」ということもありますよね?

もしくは成績があがらないし、お金もかかるからやめたいということもあるはずです。

解約についての説明でよく聞いておきたいのは、「途中契約解除だと、一定の料金を支払う必要があるかないか」です。

支払わなければならない金額が不明瞭な場合は、その会社とは契約をしないほうがいいです。

しかし、契約をやめたい月の1~3か月前に申し出れば、解約金は0円としている会社もあります。

交通費についても、派遣会社が負担するところもありますが、依頼する方が負担する会社もあります

ですので、最初の面談時にしっかりお聞きして、負担額が大きければ、授業料に少しは打撃となります。

塾と家庭教師との併用をする前によく考えて欲しいこと

塾と家庭教師との併用をする前によく考えて欲しいこと

仮に時給5,000円の家庭教師派遣会社と契約を結んで、家庭教師が決まって、指導が始まってからが、一番注意しなければならない時期です。

塾と家庭教師(月額で6万円かかるという試算でしたね)で、約11万円を中学受験の為に支払っているのに、成績が全く上がらないことはあるでしょう。

家庭教師をしている方のお話を聞いたのですが、

「一生懸命聞いてくれるよう努力はしているけれど、自分から努力する子は伸びる」

とお聞きしたことがあります。

中学受験を乗り切っているお子さんは、「自分で一生懸命勉強する」という向上心と「予習・復習」を必ずしています。

家庭教師を雇っても、成績が上がってこないということは、

・お子さん自身が出されている課題をしていない
・予習・復習を怠っている
・先生との相性問題
・先生の指導力不足

など、他にも理由はありますが、お子さんが先生と「友達感覚」になっていて、課題をしっかりしていないということが、一番悪いことです。

塾では、個人懇談会が開かれて、現状をお聞きする機会はあるはずだと思います。

その時に、一度先生と話し合って、家庭でどう親は対応するべきかをまず相談してみてはいかがでしょうか?

教育費は、中学受験だけではなく、仮に希望の学校へ合格できても、大学卒業まで必要なお金です。

長期間家庭教師を併用して、毎月10万円以上の塾関連費がなくなるのは、あまりおすすめはできません。

毎月10万円以上の塾関連費がなくなる

まとめ

家庭教師の利用期間というのは、ご家庭によって様々ですが、私の個人的な意見としては「一時期の補強材」であって、長期間家庭教師の方を招くのはどうかと考えます。

真面目に塾でのカリキュラムをこなしていても、一時的に成績がかなり落ちて上がりにくくなる時期は必ずやってきます。

塾の先生で、冷静にお子さんの様子を観察している先生なら、成績の立ち上げ方を考えて、アドバイスをくれるはずです。

スーパー難関校に入学したいのに、成績が伸び悩んでいて、ついつい家庭教師を考えてしまうでしょう。

ですが、必ず家庭教師併用でも、お子さんの意識が変わらない限り、確実に成績は上がるという保証はありません

しかしながら、家庭教師でも素晴らしい先生はいるので、併用について完全否定はできません。

もし利用するときは、塾関連費にどのぐらいまで出せるかの金額を決めておいて、後々困らないように気をつけてください。(執筆者:笹倉 奈緒美)

《笹倉 奈緒美》
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笹倉 奈緒美

笹倉 奈緒美

妊娠・出産を機会に子供の教育費について考え、実際には中学受験にもチャレンジしました。合格後は主婦をしながらフリーランスライターをしております。大学卒業までにかかる教育費に対してどういう資産運用がよいか、そして子供へのお金のかけ方などの情報収拾と研究・実践をしており、教育費関連や子供とお金にまつわる情報を提供してまいります。 寄稿者にメッセージを送る

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