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銀行が力を入れている「外貨預金キャンペーン」って本当にお得? 元銀行員が、その「裏側」と注意点を徹底解説します。

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銀行が力を入れている「外貨預金キャンペーン」って本当にお得? 元銀行員が、その「裏側」と注意点を徹底解説します。

現在の、円預金の金利は、1年物の定期預金で0.01%です。

もし100万円定期預金にしても、1年後に受け取れる利息は、100円(税抜き前)です。

これでは、資産は殖えません。

そこで各銀行が力を入れているのが外貨預金です。

よく銀行に行くと米ドル3か月3%、豪ドル3か月5%などの広告を見ることはありませんか?

ここ2~3年銀行は外貨預金に力を入れているので、銀行の外貨預金の残高は過去最高になっています。

しかし、この外貨預金のキャンペーンですが本当にお得なのでしょうか。

今人気の外貨預金キャンペーンの裏側について徹底解説

金利だけでなく為替の手数料に要注意!

銀行で外貨預金のセールスを受けると、大抵金利を強調されます。

「100万円預けた場合、円定期だと0.01%しかつかないなので、利息は1年後に100円しか付きませんが、米ドルのキャンペーンを利用すれば、3か月で4%付くので、金利は3か月後に1万円付きますよ。」

などのセールストークです。

銀行のお得意様である、高齢者は金利が大好きなので飛びつくように申込みをするのです。

では、為替の変動を抜きにして、このキャンペーンは本当にお得なのでしょうか?

銀行で、米ドル預金を利用する場合、為替の手数料は、円から米ドルに換える時に1円、米ドルから円に戻すときに1円かかるのが一般的です。

しかしこの手のキャンペーンは、為替の手数料は米ドルにするときは0.5円と半額になっていることが多いです。

しかし円に戻すときは、通常通り1円かかります。

このケースで、3か月4%の米ドル預金のキャンペーンを1ドル100円の時に100万円分、利用した場合、手数料はどうなるのでしょうか?

まず円から米ドルに換える時に、5,000円手数料がかかります。

米ドルから円に戻すときに、1万円手数料がかかります。

金利で1万円受け取っていますが損になるのです。

為替が円安にならない限り、なかなか円に戻せないという欠点があります。

外貨のキャンペーンを利用する際は、手数料もしっかり頭に入れて利用しましょう。

銀行の外貨キャンペーンを利用する際の、一つ目の注意点は、手数料です。

金利だけでなく為替の手数料に要注意

外貨預金の満期後に猛烈にセールスされる

銀行の外貨預金のキャンペーンを利用する際のもう一つの注意点が、外貨預金の満期を迎えたら別の商品への切り替えを猛烈におすすめされることです。

外貨預金を購入してもらっただけでは銀行は、0.5%しか儲かりません。

これでは銀行にとってメリットは薄いのです。

外貨の満期の時に、まず間違いなく手数料の高い米ドル建ての投資信託や外貨建ての一時払い終身保険をすすめられます。

外貨建ての投資信託は、購入時の手数料が無料なものも多いですが、短期で解約すると4%もの手数料を取られるものが主流です。

一時払い終身保険は商品によっては10%もの手数料が銀行に入ります。

このように、外貨預金のキャンペーンは銀行が本当に売りたいもののエサになるケースが非常に多いのです。

外貨預金の満期後に猛烈にセールスされる

まとめ

外貨預金のキャンペーンは一見すると良さそうに見えますが色々な罠がある商品です。

もし利用するなら

・手数料と金利のバランスを見ること。
・満期後の管理をしっかり行うこと。

の2点は最低限注意して利用してください。(執筆者:渡辺 たけし)


《渡辺 たけし》
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渡辺 たけし

渡辺 たけし

11年都市銀行勤務。現在保険会社にてコンサルティング営業の傍ら金融全般の記事執筆。都市銀行勤務時代には地権者や起業オーナー中心に相続対策や資産運用コンサルティング業務をしておりました。現在は、会社員の方からオーナーまで幅広いお客さまに保険のコンサルティング営業をしております。得意分野は相続、保険、資産運用になります。 寄稿者にメッセージを送る

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