「疲れた…」ゴミ箱が遠い

仕事や育児で毎日へとへと。ソファへ腰を下ろしたら最後、もう動けない。

目の前のサイドテーブルには飲み終えたペットボトルや要らないダイレクトメールがある。

これらをゴミ箱へ持っていく、ただそれだけのことがどうしても面倒くさくて…。

気付くと部屋は散らかり放題。

散らかっているのはこのような「面倒くさい」が積みあがったような状態ではないでしょうか

疲れて何もできない

「面倒くさい」は脳のせい

「ゴミはゴミ箱へ捨てる」

「使ったものをもとに戻す」

なぜこれだけのことがこんなにもハードルが高いのでしょうか。

実はこれらは脳の特性によって引き起こされており、どんな人でも「面倒くさい」は感じるものなのです

脳には機能的な三層構造があります。

(1) 「理性の脳」大脳新皮質

「前頭葉」、「頭頂葉」、「側頭葉」、「後頭葉」などの思考の中枢と呼ばれる部分が多く集まっています。

特に前頭葉系では、私たちが「うまく生きていくための」情報の選択、判断、系列化を行っています。

いわば「司令塔」の役割を果たしている部分で、「理性の脳」ともいわれています

どんな人でも面倒くさいと感じます

(2) 「感情の脳」大脳辺縁系

大脳辺縁系は大脳新皮質のすぐ下にある部分で、ここでさまざまな情報をキャッチして大脳新皮質に伝えています。

大脳新皮質がその情報を処理することで行動に繋がります

大脳辺縁系では外から入ってきた情報を、2つの方法で処理します。

・感情的に処理する方法 … 粗くても、短時間で処理される

・理性的に処理する方法 … ゆっくりと、緻密に処理される

(3) 「生命の脳」脳幹

脳と身体を繋いでいる重要な部分です。

脳で処理した情報は脳幹から脊髄を通って、身体の各部分へ伝わっていきます。

生命の維持に必要な呼吸中枢、心臓中枢、体温調節などを行う自律神経の中枢もここにあります。

(2)の「感情の脳」に注目してみましょう。

感情は速く、理性は遅く伝わる」とありますね。

ここで冒頭の「ゴミ箱が遠い」のシーンを振り返ってみましょう。

目の前の空のペットボトルに気づきました。

疲れた体を休めたいあなたはまず「面倒くさいな」と感じ、次に「でも捨てなきゃ」と感じます

この順序が逆になることは決してありません

ゴミに気づいた直後、睡魔が襲ってきたり、目の前のテレビで面白いことが起こるとどうでしょう。

ペットボトルをゆすぎ、ラベルを剥がし、資源ごみのゴミ箱へ捨てるという理性的に行われていた段取りのイメージは一瞬で忘れ去られてしまうでしょう。

「感情の脳」から「理性の脳」へとうまくバトンが繋がらなかったのです

理性よりも感情が真っ先に立ち上がる脳の特性により、片づけはどんな人にとっても面倒くさく感じられるものなのです。

脳のバトンがうまくつながらない

では一番最初の感情を「やりたい!」にできないか?

感情が真っ先に処理されるとしたら、最初に起こる感情は「面倒くさい」ではなくて、もっと片付けをしたくなる楽しい感情にできないのでしょうか。

ポジティブな感情を誘導するには、以下の2つのヒントがあります。

「小さな達成感」

→ 「疲れていたけれど、コップは流しに置きっぱなしにせず洗った!」など、どんなにささいなことでも良いので、できたら自分を褒めてみる

そして次のレベルを目指して…

「習慣にしてしまう」

→ どんな小さな片付けでも良いので続け、何も考えずに手足が動くレベルの習慣にする

「面倒くさい」VS「やらなきゃ」の対決ではどうしても「面倒くさい」が勝ちます。

「面倒くさい」より先にポジティブな感情が呼び起こすには、小さな片付けでも行動を起こしてみて、できたら自分を褒め、小さくても達成感を得ることが大切です。

ポジティブな感情を積み重ねることが大事なので、やはりしんどいと思ったらその日はさぼってもOKです。

さらに歯磨きや手洗いのレベルまでそれを習慣化できれば、もう面倒くさくありません。

新たに大がかりな片付けを始める必要はありません。

むしろしんどくても何とか起こした小さな行動を自分で意識してみることが大切です。

ごま油の瓶を片づけたら「面倒くさい」がなくなっていった

私のきっかけはごま油のビン

筆者は「ごま油の瓶を片づけたら、片付け全般を段々好きになった」という経験があります。

筆者の住む自治体では、油の瓶はキレイに中をゆすいで乾かしたら資源ごみ、ベトベトのままだったら有料不燃ごみとして出すというルールがあります。

きれいにして資源ごみとして出すのが一番だと思いましたが、なんだか面倒くさくてたまりません。

かと言って不燃ごみとして出すのも気が引けて、シンク下に油の瓶をため込んでいました。

ある日、仕事でどうしようもないミスをした筆者は、落ち込んで家へ帰りました。

片付けをしていると、シンク下の大量の油の瓶がふと目に入りました。

するとその瓶たちが、自分のだらしなさの象徴のような気がしたのです。

そして思い切って手をつけました。

意外と手間はかからず、資源ごみとして出せたときは達成感と満足感でいっぱいになったことを覚えています

その後は少しずつ片付けを楽しめるようになっていきました。

使いきれなかった化粧品、傷んでいるけど戸棚の奥に押し込めたぼろタオルなど、持っていても良いけれど使っていないものを処分していきました。

一気にすると大変なので、「引き出しひとつ分の5分片付け」として取り組みました。

数年かけてまる一部屋分の不用品を処分し、残った必要なものを各部屋に適切に振り分けて収納しました。

いまは「ものを元の場所に戻すこと」と「ゴミはゴミ箱へ捨てること」のみ自然に行い、快適に暮らしています。

この記事を読み終えたらまずひとつゴミ箱へ

片づけが面倒くさいのはどんな人でも当たり前です。脳のせいです。

今この記事を読み終えたあなたの目の前に、もし何か一つでも片づけたいものがあったら、ぜひ手にとってゴミ箱へ捨ててください

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