最近は、ポイントやマイルなどの特典が充実し、クレジットカードの発行枚数も増加しています。

一方で、年会費無料のカードなどは解約せずに、そのまま放置している方も多いのではないでしょうか。

今回は住宅ローン審査と、クレジットカードの関係を解説します。

使ってないカードが、住宅ローン審査の落とし穴になることがあるので要注意です。

住宅ローン審査と、クレジットカードの関係を解説

クレジットカードの信用枠が住宅ローン審査の悪影響に

クレジットカードには、年会費無料のカードも含め、1枚でいくらまで使えるかを示す、信用枠というものがあります。

この信用枠は、年会費無料のカードであれば、初年度は30万円程度ですが、翌年には50万円程度に上がり、簡単に100万円程度まで上がります。

信用枠が上がることで、そのカードの利用範囲が広がり、便利になるのは良いのですが、仮に信用枠が100万円のカードを3枚持っているとすると、300万円が自由に使えるとも解釈出来ます。

そこで、金融機関としては住宅ローン審査にあたり、300万円の枠を自由に使える債務とみなし、概ね10%の金額を返済負担率の計算で控除しているのです。

恐らく、この記述だけでは、イメージが湧かないと思いますので、次節で具体的に解説します。

クレジットカードの信用枠

返済負担率に悪影響を及ぼす、クレジットカードの信用枠

まず、返済負担率ですが、これは

年間返済額÷年収

で計算されます。

この式から明らかなように、同じ年間返済額であれば、年収が高いほど返済負担率は低く、年間返済額が高ければ、年収が低いほど返済負担率は高くなります。

そして、金融機関はこの返済負担率を非常に重視しており、返済負担率が低い方が審査では有利になります。

返済負担率に関しては、フラット35が基準を公表しているものの、実際にクレジットカードの信用枠を加味している、民間金融機関は公表していないため、以下の条件でシミュレーションしてみたいと思います。

民間金融機関 年収400万円であれば、返済負担率は30%以下であること。

上記の条件をクリアするには、年間返済額は120万円以内である必要があります。(120÷400=30%)

ここで、上記のカード信用枠が300万円あったとすると、概ね10%の金額である30万円を、年間返済額120万円から控除する必要があります。

すると、最終的な年間返済額は90万円以内である必要があります。

そして、金利1%の35年返済で、借入可能額を試算すると、年間返済額120万円であれば、借入可能額は3,542万円になるのに対し、年間返済額90万円では、借入可能額は2,656万円となり、その差は886万円にも及びます

返済負担率に悪影響を及ぼす

住宅ローン申込前に、使ってないカードは断捨離を

カード信用枠300万円が、多いように感じるかもしれませんが、ゴールドカードであれば1枚で300万円程度までいきますし、普通のカードでも数枚持っていれば、300万円程度まで簡単にいきます。

上記の事例で借入可能額に差が出たのは、年収をやや低めに設定したのが影響しているかもしれませんが、クレジットカードの信用枠が影響していなければ、3,500万円程度まで借りることが出来たのです。

では、この事例を解決するにはどうすべきでしょうか。

単純に、クレジットカードを整理し、利用するカードを絞り、残りはきちんと解約手続きを取ることです。

また、解約してから、個人信用情報機関に反映されるには、2週間程度はかかりますので、早めに手続きを取ることをお勧めします。

クレジットカードをきちんと断捨離することは、住宅ローン返済においての家計管理にも繋がりますので、まさに一石二鳥の効果を得ることが出来るのです。(執筆者:沼田 順)