突然の進路変更

突然の進路変更

高2の文系コースで勉強をしていた子が、ある日突然「理系の学部に進みたい」と進路変更を話すことがあります。

理系でも薬学・医学部への進学となると、6年間在籍します。

高3進級後の進路変更なら、学校の進路指導の先生からの反対も出てきます。

親子で話し合いをしていても、急な進路変更は、学校の授業や費用面で、かなり大変です。

進路変更をすることで後悔しないように、親子がそれぞれ頑張らなければならないことを紹介します。

実際に親子で進路について話し合っているか?

中学受験でよく塾の先生は

「お子さんの夢や、気持ちに添って、中学受験を考えて欲しい」

と話されます。

しかし、はっきりとイメージがある子とない子に分かれます

生まれたときから教育費の蓄えをし、中学生ぐらいから進路をそろそろはっきりさせたいということで、機会をみて話し合います。

高2で将来の進路について、「話し合いをよくしている・していない」かのアンケートで、「よく話あっている」と回答したのは

・ 高校生… 79%

・ 保護者… 89%

特に、女の子はお母さんと話し合っている傾向が高いです。

親子コミュニケーションの実態

≪画像元:リクルート進学総研(pdf)≫

子供心は移り気

「理系の学部に行きたい」

「芸大・音大に行きたい」

「理系は自分に合わない。文系に行きたい」

と高2〜高3前半で、急に進路変更を宣言して、親や進路相談の先生を困らせることはよくあります。

学校は、高1後半から高2に文系と理系のコース分けします。

1年たって、自分の考えと理想とは違うと感じ、親や先生に相談します。

公立・私立高校はあまり関係なくあることで、学校側は無難路線で生徒を進学させたいので、止めに入ります。

あまりにもかけ離れた話となると、進路相談の先生が親を呼んで話し合います。

急な進路変更の対処法

急な進路変更 対処法

1. 理系から文系への変更なら、そのまま在籍する方が安全

理系コース(医学・薬学コースも含む)に在籍していて、文系コースに進路変更をしたいという場合は、理系コースから離れずにいる方が安全です。

文系の大学受験に変更しても、出願先が理系科目も必要になることもあるので、理系に在籍していれば応用が効くのが強みです。

2. 文系から理系への進路変更は、苦難の道

学校では文系から理系への編入は認められないので、学校で教えてもらっていない科目を、自分で穴埋めする必要はあります。

学校によりますが、文系の指導カリキュラムは、理科の物理や、数学の微分・積分などの教科科目を削減します。

その手段は「個別指導塾」や「家庭教師」です。

集団塾では、必要な科目のみの受講はできないので、「個別指導塾」で必要な科目の選択と指導回数を調整する必要はあります。

塾によっては、サイトで学年や通塾日数から授業料の計算ができるので、確かめてみるのもいいでしょう。

費用

・ 大手個別指導塾
・ 高2
・ 週3回

という条件で、授業料を計算してみると、税込で毎月約5万円という試算が出ました。

入会金や教材費や維持費をプラスされれば、もっと負担する金額は増えます。

3. 家庭教師との併用を考える

理系大学・学部を目指すと、塾の他に家庭教師もつけなければ、追いつくことが厳しいです。

家庭教師には、大手・地域限定・個人と分かれますが、最初に来られる担当の方と相談の上で、お試し期間を利用しながら、最終決定をしましょう。

家庭教師派遣塾でも、高校生で進路変更組となると、かなり詰め込んだ授業回数になります。

費用

・ 家庭教師派遣塾
・ 高校生一律料金
・ 週2回
・ 3コマ

約4万円と交通費(2,000円までの負担)です。

専門性の高い先生の派遣代金(ランクによる)で、入会金や、成績や先生に問題があったときの保証代金を取るというシステムになっています。

高2で進路変更を行うとして、計算してみると、

・ 個別指導塾代(高2から高3合格まで):約12万円(入塾費や維持費は除く)

・ 家庭教師代(高校2から高校3合格まで):最低約10万円(入塾費・交通費など省く)

さらに、他の科目教科教科で予備校に通うことも必要になる場合があります。

大手有名予備校となると、年間で約70万円、入学金が10万円です。

高2からもしくは中途から入るとしても、予備校代だけで、多めに見積もっても80万円です。

文系から理系コースへ移ると、個人で不足分を補うという為に、最低金額は合計200万円以上必要です。

仮に、理系でも薬学部に合格した場合、6年制大学になりますから、私立系大学では、授業料のみで最低初年度2,000万円必要で、国公立になると、約400万円は必要と言われています。

支払いが困難だと、最悪は退学を考えなければいけません。

いきなりの進路変更に備えて。蓄えなどをしっかりと見直してみること

進路変更に備えて蓄える

進路変更を考える生徒さんに対しては、学校側も慎重に対応をとりますが、諦めない子供に、親はどうすべきか考えます。

慎重に親子、先生などで話し合いをして、気持ちが変わらないようなら、思い切ってチャレンジさせましょう。

進路変更をするときに見直す点

子どもの夢は、突然変わりやすいものですから、お子さんが小さい時から

・ 積立貯金をする
・ 児童手当は、支給終了までは貯金し、絶対使わない
・ つみたてNISAの利用
・ 学資保険などの金融商品での学資確保

お子さんがどういう進路をとってもいいように、生まれたときから、しっかりと確保しておきましょう。

普段の家計の見直しで、余剰金が出てくるとわかった時も、教育費と自分達の老後資金にあてるか検討します。

確保していた学費が足りない場合

・ 奨学金制度の利用を検討

・ 教育ローンの利用も検討

避けて通れないのが、「奨学金制度」でしょう。

日本学生支援制度が行っている奨学金制度は、子供名義で申し込むので、子供にもしっかり理解させてください

大学独自が行っている「返済不要の奨学金制度」もあるので、進学先にあるかどうかも見ておくとよいでしょう。

教育ローンは、奨学金との併用は可能ですが、ネットでの返済シュミレーションができる銀行は増えていて、審査も簡素化されています。

特に、まだ高校生のお子さんをお持ちで、住宅ローンを抱えている場合は、慎重になって、不安な点は金融機関の窓口で相談してください。

ネットDE教育ローン返済額シミュレーション

子供の夢を、親がリードする

私も自分の子供が中学受験時に「何になりたいの」と聞いた職業が、現在中2の時点では、ガラッと変わっています。

個人差はあるのですが、成長過程や流行で、左右されるものと考えられます。

子どもの夢というものは、本当にどう転ぶかわかりません。

今は、簡単に進路変更を希望しても、かなり高額出費となります。

高3くらいになると、お金の話ができるようになります。

本人が本気かどうかはしっかり話し合って、その上で、そのお金が無駄にならないように、親がリードしてあげましょう。(執筆者:笹倉 奈緒美)