株式投資をする際に、どれだけ安く買えるかは、その後の損益に大きな影響を与える大切なことです。

そのため、多くの投資家が割安株を必死で探します。その際に、よく使用される指標がPBRです。

PBR1倍以下の割安株を好んで購入する投資家は多いですが、多くの人がそれほど儲かってはいません

その理由はPBR投資の罠を知らないからです。

そこで今回はPBR1倍以下の株に投資する際の注意点を紹介します。これを知れば、PBR投資の落とし穴を避けることができますよ。

どうして理論上PBR1倍以下の株に投資すれば負けないのか?

PBRは決算書の数字を元に算出されたBPSによって求めることができます。

BPSとは一株当たり純資産のことで、その企業の負債を除いた純資産を発行株式数で割ったものです。

要するに、BPSとはその企業が今解散した場合に、一株当たりどれだけの資産が割り当てられるか表したものです。

そのため、本来の価値であるBPSが100円なのに、現在の株価が90円だった場合、この株は割安だと判断することができます。

決算書の数字を元に求められたBPSより株価が高いとPBR1倍以上になり、BPSより株価が安ければPBR1倍以下になります。

これが理論上PBR1倍以下に投資すれば負けないと考えている投資家の根拠です。

黒字を出しているか?

黒字を出しているか?
理論上は決算書から導き出される実質的価値より安く買うことができれば、負けることはありません。

しかし、そううまくいかないのが株式投資です。

例えば、現在の企業の純資産が、これからも維持できるかどうか? これはPBR投資をするうえで非常に重要なポイントです。

毎年赤字を出して資産を欠損しつづけている企業の場合、現在の資産価値を将来維持できるかどうか? 投資家が不安になるのも無理ありません。

それを株価が織り込んでPBRが1倍を割れているのなら、割安だからと安易に手を出すと痛い目を見ることになるでしょう。

BPSの価値は現実的か?

BPSの価値は現実的か?

そもそも、決算書から導き出されたBPSの価値は現実的なものか? これもPBR投資の落とし穴です。

現金や有価証券ならわかりやすいですが、不動産や在庫など、本当に決算上の数字で換金できるかどうか判断できないものもあります。

多くの投資家が現実的でないと思えば、株価はそれを織り込み下がります。この場合、PBR1倍以下でも割安だとは言えません

PBRの修正には時間がかかる

PBRの修正には時間がかかる

本当に割安な株価水準で株を買えたとしても、株価が見直されるのには思わぬ時間がかかることもあります。

多くの人気銘柄の株価がどんどん上がっていくのに、PBR1倍以下で自分が購入した株は全く上がらない…。

こんな時に、忍耐強く我慢できずに他の株に乗り換える人は多いです。そして、

乗り換えた直後に、売ってしまった株が上がり始める…。あなたも経験ありませんか?

そもそも、自分が購入した瞬間に株価水準の訂正が始まるなんてことは滅多にありません。

忍耐力がない人は、ほぼ間違いなくこのPBR投資の落とし穴にはまるでしょう

まとめ:安いのにはそれなりの理由がある

そもそも、市場環境がよほど悪くない限り、PBRが1倍を割るような水準で放置されている株は少ないです。

どうして安いのか? 全く見当がつかないようであれば、安易に手を出すことはやめておきましょう。安いのにはそれなりの理由があるものです。(執筆者:三田 亮)