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Amazonプライム会費で格差を知る 世界的にみた日本の経済力は「発展途上国」レベル

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Amazonプライム会費で格差を知る 世界的にみた日本の経済力は「発展途上国」レベル

アマゾンプライム会員の年会費が値上げされ3,900円が4,900円になりました。

ニュースでも報道がありましたが、アマゾンからそのことを伝えるメールが送付されてきました。

米国では、アマゾンプライムの年会費は119ドルです。

為替レートを1ドル110円で計算して1万3090円、日本の価格は値上げ前で米国の約3割、値上げ後でも、約4割にすぎません

日本はビンボーな国

11年間値上げしなかったAmazon

日米のプライム会員価格差は、その象徴です。

値上げされるとはいえ、日本の価格はアマゾンからのビンボーな国の消費者に対する優遇措置です。

アマゾンからのメールを注意深く熟読すると、実際にそのニュアンスが伝わってくるのです。

「(ビンボーな国のみなさんのために)11年間も値上げしなかったのですよ」

といった具合に。

以前日本のGDPは、米国の約半分と言われましたが、今では4分の1にすぎません。

国全体のGDPは世界3位でが、ひとりあたりのGDPは2018年段階で26位です。

今後、国全体の人口は減っていきますから、国別の順位も下がっていきます

「米国は国が広いから輸送代金の先払いを含むプライム会費が高いんじゃないか」と言う人もいますが、米国内の輸送費は日本と比較して割安です。

日本は輸送費に限らず、世界有数の高コスト国です。

円ベース資産も相対的に下落

国全体のビンボー化の結果として、円ベース資産の価値も相対的に下落していきます。

公的年金受給権も円ベース資産に含まれます。

日本の公的年金を手にして海外に移住してしまえば、「王様や貴族のような暮らしが実現可能だ」と言われた時代もありましたが、すっかり過去の話となってしまいました。

それどころか、何十年も過去にさかのぼって、「海外旅行自体が高嶺の花」と言われた日がふたたび訪れようとしています。

日本よりも相対的に物価の安い国へ移って、「公的年金の使い勝手」を高めるという裏ワザが使えたのも、過去の話となりそうです。

社会保障だけは、まだ先進国並み

発展途上国な日本

ビンボーな国の経済が前提とですから、日本の場合、国としての競争力、教育、社会インフラなどは、ことごとく途上国並との評価がなされるようになってしまいました。

そのような中、社会保障だけは、ほぼ唯一と言っていいくらい、先進国並みとの評価を維持しています。

現状の社会保障は日本がまだ高度成長していた時代の延長で運営されているからです。

日本では高度な先進医療が、誰でもカンタンに受けられるにもかかわらず、負担はわずかですみます。

本来は、ビンボー国に相応しくないほどの、「お荷物」を負わされていると言って過言ではありません。

日本国の社会保障問題は、公的年金などよりも、この点こそが比較にならないくらいの大問題なのです。(執筆者:金子 幸嗣)

《金子 幸嗣》
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金子 幸嗣

金子 幸嗣

社会保険労務士、年金マスターです。公的年金を中心に、社会保障や高齢者家計の今後の動向について情報発信しています。マスコミ発のものを含めた世間に広がっている年金情報は、間違っている情報が多いので、ここではホントのことをお話することで差別化していければと思っています。 寄稿者にメッセージを送る

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