2019年10月に、消費税は現在の8%から10%に上がる見通しです。
たかが2%と思われるかもしれませんが、たとえば毎月15万円の消費支出がある家庭では、月3,000円、年間3万6,000円の負担が増えることになり、その影響は無視できません。
そこで今回は、10月の増税に向けて、筆者が今からスタートさせている家庭での取り組みをご紹介します。

目次
キャッシュレス生活を促進する
増税の影響緩和策として政府が検討を進めているものの1つが、キャッシュレス支払いに対するポイント還元です。
これは、クレジットカードなど、現金を使わない方法で支払った場合、ポイントが最大5%還元されるという施策です。
制度の詳細はまだ明らかになってはいませんが、増税以降、「現金で支払うと損をする」お店が増えることは容易に想像できます。
そこで筆者は、現在はできるだけ現金を使わず、キャッシュレスで生活するよう心がけています。
今まではあまり使っていなかった電子マネーや、スマホ決済を取り入れることで、ほぼ現金を使うことはなくなりました。
増税が始まる前に、よく使っている店舗ではどの支払い方法が一番お得なのかということを確認しておくこと、そしてキャッシュレス生活に慣れておくことをおすすめします。
1. 家計簿アプリを取り入れる

キャッシュレス生活で困ることの1つが、現金と違い、お金をどのくらい使ったのかが目に見えにくいということです。
無駄遣いを防ぐために、わが家では家計簿アプリを活用しています。
これは銀行やクレジットカードなどの使用履歴がデータ連携でき、収入・支出、資産状況などを一元化できるサービスです。
1枚のクレジットカード支払いだけで全てが完結するなら家計管理はラクなのですが、店舗によって相性の良いクレジットカードが違ったり、小さなお店ではスマホ決済しかできなかったりするため、複数の支払い方法を使い分ける必要があります。
増税後のキャッシュレス生活で家計が把握できなくなる、ということのないように、わが家では家計簿アプリに利用している決済サービスを登録したり、夫婦で家計簿を共有できるようにしたりしています。
2. 外食を減らす取り組みを考える
10月の消費税増税では、食品は8%にすえ置きですが、外食は10%となる予定です。
ランチは外食ではなくお弁当にする、テイクアウトできるお店をたくさん見つけておく、といったことも、増税対策です。
わが家は、外食が比較的多い家庭でしたが、10月の増税を見すえて、今からなるべく家で食べる習慣をつけるようにしています。
夕食を外で済ませることの多かった夫は、自宅で作り置きしているものを食べたり、テイクアウトのお弁当を買ってきたりと、外食を減らすように努めてくれています。
週末のレジャーも、「朝から出かけて外でランチをする」プランから、「早めのランチを自宅でとってから出かける」形式に変えました。
小さなことですが、今から「なるべく外食はしない」ライフスタイルに慣れ、増税の影響をやわらげたいと考えています。
3. 外食は株主優待券を活用する
増税を考えると外食はなるべく減らしたいのですが、わが家はもともと外食が大好きです。
ときどきは外食の欲求も満たしたいと、昨年から少しずつ外食系の株を購入しています。
たとえば、サンマルクホールディングスは、100株以上保有すると優待カードがもらえ、ベーカリーレストラン・サンマルクや、サンマルクカフェでの飲食料金が20%オフになります。

また、日本マクドナルドホールディングスは、バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの商品引換券がもらえます。
こちらの引換券は増税後もそのまま使えることから、引換券の価値は実質的に上がります。

増税の影響で外食産業の景気が悪くなる可能性もあるため、銘柄の見極めは慎重に行う必要がありますが、株主優待を活用して、増税分をうまくカバーしながら外食を楽しめたらと思っています。
消費税増税に今から備えよう
わが家の消費税増税対策をご紹介しました。
消費税増税対策というと、真っ先に思いつくのが「支出の引き締め」ですが、10月になっていきなり消費を減らすのは難しいものです。
10月の増税時に慌てずにすむように、今から少しずつライフスタイルを変化させて、増税にも負けない家計を作っておきたいですね。(執筆者:AFP、2級FP技能士 青海 光)