※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

【今週の日経平均を考える】現状の地政学的リスクについて

投資 株式投資
【今週の日経平均を考える】現状の地政学的リスクについて

先週は、前週のもみ合いのレンジから飛び出すものの、次の上の節目到達で足踏みし、週末には押す形となり行って来いとなる一週間となりました。

週末の押しも前週のもみ合いレンジの上値近辺で引けていることから、週明けの方向を示すのは難しいと見受けられ、悩ましい週末入りとなっています。

現状の動きから考えられる想定としては、BOX入りがメインの想定と考えます。

BOXに関して大小のBOXが想定され、1つ目の小さいほうに関しては、上限が5月20日の高値近辺で5月のSQ値と考え、概ね2万1500円辺りとして、下減に関しては、候補が2つで、5月24日や6月18日の安値近辺で、前々から意識しているトレンドライン2万800円近辺から2万900円辺りの抵抗帯と考えます。

その下にもう一つの候補として、2万300円近辺で2月と6月の安値が並んでいるラインと考えます。

大きいほうのBOXに関しては、4月24日の高値2万2360円近辺と、6月4日の安値2万300円近辺と考えます。

大きいほうに関しては、ここ数週間言っている75日線100日線の波うちからBOX想定し、中長期線という事で大き目のレンジを想定しています。

小さいほうに関しては、ボリンジャーバンドの動きから考え、今回 先週の高値が+1σは突破するも+2σに到達できずに押されていることや、バンドが横向きとなり一部のラインが波打っている部分です。

このBOXに関しては、想定レンジが明確に飛び出すまでは、BOX想定での建玉を考えるべき状況と思っています。

週明けに関しては現状、多少押してくることが想定されますが、10日前後前から発生している先物と現物の乖離を考慮すると、30円前後でさほど大きい押しとはならないと考えますが、5日線を割り込むことは想定されます

現状の地政学的リスクについて分析します

そして気になる点として、先週、前週のもみ合いから飛び出した水曜、木曜日に起きたこととして、欧州の利下げや先週後半の米国の利下げ観測から、為替が円高に振れている割に日経が強い点に関して、この後この乖離をどのように詰めるのか?

私的には、日経がジリ下げして為替に合わせてくるとは考えますが、少々違和感がある値動きとなっています。

この違和感に関しては、米中問題と利下げ問題が絡み合う事から起きていると考えられます。

従って、次の週末の大阪でのG20で各週の会談などにより、違和感が消える動きが想定されるもその動きにより相場が大きく揺さぶられると考えられるので注意が必要だと思います。

そして、為替の円高要因は利下げと米中問題の経済悪化からくるリスクオフの動きに加え、米国イラン問題の地政学的リスクの高まりと、3つの事柄からきており、地政学的リスクは多少後退したものの、簡単に解決する状況にないことから、まだまだフッとしたことからさらなる高まりもあるので、当面円安方向への期待は出来ないと考えます。

そうなるとやはり、為替からくる国内情勢に関しては、雲行きが怪しくなると考えられ、7月後半発表の第一四半期の決算発表に関して下振れリスクは高まると考えます。

さらにここ数週間で、衆参ダブル選挙の可能性が後退(完全には無くなってないと考えます)と合わせて10月の消費増税の実行などもニュースとして取り上げられており、悪材料盛りだくさんとなっています。

ファンダメンタル的には、好材料と悪材料のバランスは悪材料有利であり、不安定な相場が想定される状況になりつつあると考えます。

そうはいってもテクニカル的には現状相場はやや強気な状況でBOX示唆はしているものの、下げという事に関しては可能性が和らぐ形状となっており、逆に上放れもあり得る形状となっています。

現状分析

5日線

現状を分析

週前半下を向いていましたが、後半に向きを上として上向きのまま週末入りとなりました。


位置に関しては、週前半は5日線上に位置していたものの、上に離れ乖離し、週末に再度乖離を詰めてきました。

この動きから迷っている動きであると推察できます。

25日線

先週明確にいったん向きを上とするも、週末には横向きとなっており、その横向きのまま週末入りとなっています。

週明けの動きでは早々に再度下向きとする可能性もあり、下向きとなれば25日線の波打ちという状況になり、短期のBOXも可能性を高めてきます。

位置としては概ね、上を推移しているものの、乖離を広げきれず週末となっており、週明け上を維持できるかに注目です。

75日線

向きを下とし、先週 上値抵抗線として機能し、週後半に触れて叩くような値動きを作りました。

結果、位置は下を推移していたところから、木曜 金曜に触れてきて、金曜には大きい陰線を形成して再度下に離れるとなっています。

その週末の陰線は75日線でなく100日線も割り込み、この日に2本の移動平均線を下離れるという値動きとなり、5日線で下げ止まるという雰囲気となりました。

週明けに更なる下離れとなれば、集まる移動平均線を抵抗帯として、そこから乖離していく事で、この後のトレンドを作る可能性を示唆することとなると考えます。

トレンドライン

大きな三角保ち合いは依然 注目です。

(昨年10月の高値と今年の4月の高値を結んだラインと、昨年12月末の安値と6月4日の安値を結んだラインで形成)

さらには、短期BOXの上限とした2万1500円近辺の横軸と、2万900円から2万800円辺りの横軸、そして2万300円の横軸と考えます。

そして短期的な6月反発の終焉確認ラインとして、6月4日と18日の安値を結ぶラインを週明け維持できるかに注目したいと考えます。

テクニカル指標

一目均衡表

テクニカル指標を見てみましょう

先週雲のねじれからもみ合いを飛び出し、基準線、転換線を明確に上抜けるも、週後半に雲に久しぶりに到達しましたが、雲に叩かれる形で押されました。


さらに遅行線に関しては、雲から下上に一時的に飛び出すも、結果雲の中を推移して乱高下する形で迷いを表していると考えます。

このあと切り下がる薄い雲を突破できるか注目しつつ、雲に叩かれ下げて行く可能性もあると考え、週明けの一週間興味深く見ていきたいと思います。

ボリンジャーバンド

前週から横向きとなったものが継続しており、気持ち波打つラインも出現していることから、BOX示唆となっています。

BOXであれば上限が+1σ~2σ、下減が-1σ~2σと考えていきたいと思います。

スローストキャスト

先週下げ切らずゴールデンクロスをしましたが、上げきらないところでデットクロスの雰囲気を出して週末入りとなっているので、週明け上げきらずデットクロスとなれば、こちらも迷いを示しBOX示唆ですが、上げきってのデットクロスとなれば上値追い示唆となります。

ここのところも興味深く見ていきたいと思います。

総合判断

最終的な分析はこうなります

非常に悩ましい値動きで、

前週までの下げの可能性大きいところから、下げの可能性を軽減させBOXにかじをシフトしたい

と思います。


そうはいってもファンダメンタル的に下げ示唆はぬぐえないので、1357などの下げに対する保険は入れたまま週末入りとしました。

毎週の事ながら難しい局面となっていますが、ファンダメンタルは気にするものの、やはりテクニカルに重きを置いて見極めていきたいところです。

したがって上放れもあり得るという事をしっかり意識していきたいと思います。では、良い週末をお過ごしください。(執筆者:城 晶子)

《城 晶子》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

城 晶子

執筆者:AFP、FP2級 城 晶子 城 晶子

きらトレ・きらストレッチ代表/トレーダーズアカデミー講師/個人投資家 現役の個人投資家。証券会社勤務の経験を経て、株式投資に目覚める。スキルアップのため、トレーダーズアカデミーに入学し【上げ相場でも・下げ相場でも利益を取る】技術を習得。見てわかるきらめきチャートを考案し、きらトレ代表として自身の長年培った知識と経験を生かした手法を伝授。どんな相場でも利益の出せる手法を学べる講義に定評がある。夕刊フジ株1グランプリ月間チャンピオンの経歴を持つ。 <保有資格>:ファイナンシャルプランナー2級 AFP 終活ライフケアプランナー 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集