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【修繕積立金問題】これから「中古タワマン」を購入する方へ押さえておくべきポイントを解説

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【修繕積立金問題】これから「中古タワマン」を購入する方へ押さえておくべきポイントを解説

現在メディアでは、タワマンの修繕積立金問題が盛んに取り上げられています。

そして、メディアの論調としては修繕積立金が不足し、数十年後にはタワマンがスラム化するというものです。

しかし、この論調は正確ではなく、管理組合が適正に機能しているかどうかで、タワマンの数十年後の姿は変わります

今回は、これから中古タワマンを購入する人が参考になるよう、押さえておくべきポイントを解説します。

中古タワマンの購入で押さえておくべき ポイント

大切なのはまず管理組合がきちんと機能しているか

大手の分譲タワマンであれば、新築購入時に売主が作成した長期修繕計画の予定表も渡されます。

これらは、管理組合を作り管理会社に参考にしてもらうものですが、ほとんどのタワマンでは、5年ごとに修繕積立金が引き上げられています

つまり、売主としては修繕積立金をきちんと引き上げて、将来の大規模修繕に適切に対応するよう、管理組合に求めているのです。

そして、管理組合がこの問題に当初から積極的に対応している場合、タワマンの総会でそれ以上の引き上げをすることもあり、結果として数億円の黒字が生じているタワマンもあります。

一方で、5年ごとの引き上げを見送り続け、大規模修繕前になって慌てて試算した所、数億円の赤字になっていたタワマンもあります。(住民の総意が一致しにくい大規模タワマンに多い)

言い換えれば、タワマンの修繕積立金に管理組合が当初から積極的に対応し、住民もその意識を共有できている場合、費用がかかる2回目の大規模修繕でもそれほど心配する必要はありません

大規模修繕工事では相見積もりを取るのは当然

タワマンの資産価値が変わってきます

そして数億円の黒字を出している管理組合は、値上げに積極的というだけではありません。

売主と同じ系列の管理会社となることが多いタワマンにおいて、管理会社の管理費が妥当かどうか検証し、場合によっては管理会社もコンペで選びます。

また、大規模修繕工事のアドバイザー、実際に大規模修繕工事を行う会社も、施工方法などを詳しくヒヤリングしコンペで選びます。

そして、このように全体的なコスト削減を行った上で、修繕積立金の値上げ提案をするので、住民からの理解も得やすく、結果としてタワマンの資産価値も維持されます。

しかし、できていない管理組合は大規模修繕工事の資金が不足し、住民から不足金を徴収しようとしますが、議論が紛糾することが多く、結果として大規模修繕工事の時期が遅れ、タワマンの資産価値も下がります

中古タワマン購入者は長期修繕計画の確認を

特に初めてタワマンを購入するときは、専有部分だけに興味が向かいがちですが、共有部分の管理がしっかりされているかは、今後ますます重要になります。

購入希望者というだけでは、管理会社もどこまで公開してくれるか不透明な部分もありますが、所有者になると長期修繕計画などは避けて通れない部分なので、積極的に交渉してみて下さい

規約によりますが、管理会社としても、問題がなければ見せられないものでもないことから、一切開示してくれないところは、逆に問題があると考えられます。

マンションは管理が命」とは、昔から業界で言われてきたことです。

そしてタワマンは、それがさらに重要です。共用部分のチェックは怠らずに行いましょう。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)

《沼田 順》
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沼田 順

沼田 順

1975年、兵庫県生まれ。1994年、神戸商科大学(現・兵庫県立大学)に入学。学生時代の1997年に宅地建物取引主任者試験に合格。翌年の1998年、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)に入庫。2008年、独立後勉強していたCFP上級資格を取得し翌年の2009年にCFP認定者及び1級FP技能士となる。2014~2015年、大阪大学大学院経済学及び理学研究科 博士前期課程 単位取得。2015年、京都大学法科大学院 法務博士課程 単位取得。 ≪保有資格≫ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / ビジネス法務エキスパート® / 証券外務員2種 / 銀行業務検定各種 寄稿者にメッセージを送る

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