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法改正で単発バイト禁止後の働き方 「日々紹介」の概要と注意点

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法改正で単発バイト禁止後の働き方 「日々紹介」の概要と注意点

筆者は新卒で就職した会社を3年で辞め、転職活動を始めました。

最初のうちは

「3年の実務経験があるから、すぐに転職先は決まる」

と思っていたのです。

しかし当時はまだ買い手市場であり、就職や転職には厳しい時期でした。

あっという間に数か月が過ぎ、転職活動の資金も減りました。

そこで、「単発バイトをしながら転職活動を続ける」ことにしました。

実は、2012年の法改正により、この単発バイトを取り巻く状況が当時とは変わってきています。

そこで、この記事では、「単発バイト」、「日々紹介」といった働き方について解説していきます。

単発バイトとは

すぐにお金が出て助かるわ~

単発バイトとは、スポットや日雇い派遣とも言われる1日から数週間の短期のアルバイトのことです。

仕事内容は、誰でもすぐにできる軽作業が多く、すぐにお金が欲しい人にとっては救世主のような働き方でした。

2012年の法改正により、「単発バイト」はできなくなった

2012年に雇用の安定を目的として法改正がなされました。

法改正の内容を簡単に説明すると「一部の条件を満たす人以外は、原則30日以内の派遣を禁止」です。

「一部の条件を満たす人」の条件を簡単に説明すると、

・60歳以上であること

・雇用保険に入っていない学生(昼間の学校に通っている学生)

・本業で収入が500万円以上あり、単発バイトが副業の人

・家族(生計が同じ人)の収入が500万円以上ある人

です。

言い換えれば、シングルマザーや中高年で転職活動中の人のように少しでもお金を稼ぎたい人は条件を満たしていません

2012年の法改正により、単発バイトは誰もが気軽に稼げる手段ではなくなりました

今でも「誰でもできる」意外な単発バイトがある

秘書は誰でもできる単発バイトの1つ

「一部の条件を満たしていない人」が、すべての単発バイトをできなくなったわけではありません。

特別なスキルが必要な仕事は、法改正されたあとでも単発バイトが許されています

「特別なスキル」というと弁護士や医師のような仕事をイメージするかもしれませんが、「誰でもできる」意外な仕事も多いのです。

この誰でもできる単発バイトの例を2つ挙げてみましょう。

1. デモンストレーション

デモンストレーションとは、スーパーやデパ地下で試食をすすめる仕事です。

特別なスキルというよりも、社交的な性格が求められるのではないでしょうか。

2. 秘書

秘書も単発バイトが許されている仕事です。

秘書の仕事内容は、会社によって異なります。

スケジュール管理や業務補佐には、特別なスキルや経験が必要かもしれません。

しかし、単発の秘書に大切な仕事や資料を任せる可能性は低いでしょう。

単発バイトで働きたいと思うならば、

単発バイト禁止の例外になっている業務の中から資格不要の仕事を探す

という方法もあるのです。

最近よく聞く「日々紹介」とは

勤怠管理表出勤・勤務・残業

最近「日々紹介」という言葉を目にします。

日々紹介」とは、日雇い派遣や単発バイトに代わって登場してきた言葉です。

「単発バイト」や「日雇い派遣」と「日々紹介」との大きな違いは、雇い主です。

「単発バイト」、「日雇い派遣」で働きたいと思った人は、まず派遣会社に登録して仕事を紹介してもらっていました。

仕事をする日は、自宅を出発するときに派遣会社に連絡します。

仕事が終われば派遣会社に終業の連絡をして、給料も派遣会社から振り込まれました。

つまり、仕事の紹介から勤怠管理、給料振込までを派遣会社が行っていました

しかし「日々紹介」は、始業と就業の管理も給与振込も雇い主である会社が行います。

つまり、日雇い派遣の「派遣」がなくなり、会社が直接雇用する方法が「日々紹介」です。

派遣会社が斡旋する「日々紹介」が増えている

派遣会社を挟まずに、会社が直接雇用する方法が「日々紹介」と説明しましたが、たった1日だけ働く人を募集して面接して採用することは会社にとって大きな負担です。

そこで、

単発バイトを派遣していた派遣会社が、「日々紹介」として「登録してある人材の中から単発や短期で働きたい人を会社に紹介する」

という方法が登場しました。

「日雇い派遣」・「単発バイト」と「日々紹介」の違い

働く側からみれば、雇い主が変わるだけで「仕事を紹介してもらえること」に変わりがないように見えるかもしれません。

しかし、日雇い派遣や単発バイトと日々紹介は「何かがあったとき」に違いが出てくるのです。

日雇い派遣や単発バイトは、働く人と会社の間に派遣会社が入っていたため、問題がおきても派遣会社が仲介して解決してくれました。

しかし、日々紹介は、あくまでも「紹介」です。

問題が起きた時には、会社と働く本人で話し合う必要が出てくるかもしれません。

「日々紹介」で働くときの注意点

日々紹介で働くときの注意点

法改正の目的は、雇用の安定であり「日雇い」という不安定な働き方を減らすことでした。

しかし、単発バイトや日雇い派遣によって助けられていた人も多く、法改正には今でも賛否両論あります。

ネットで検索すると、法改正されたあとでも単発バイトや短期バイトの求人を紹介している派遣会社はたくさんあります

しかし「簡単に登録できるから便利な派遣会社」とは限りません

大手の派遣会社では、単発バイトや30日以内の仕事を紹介する前に、世帯収入がわかる書類や源泉徴収票の提出を求めます。

「たった1日働くだけなのに手続きが面倒」と思うかもしれませんが、手続きが面倒ということは紹介に責任を持っている証拠なのかもしれません。

一方で、「1分で登録完了、すぐに仕事を紹介」という派遣会社もあります。

とても魅力的な言葉ですが、このような会社には落とし穴があるかもしれません

実際に登録して仕事が紹介されても、当日になったら会社の方からキャンセルされることも多いようです。

また、日々紹介は給料が会社から振り込まれます。

しっかりした派遣会社では、会社と給与振り込みについても話し合いがなされています。

しかし、無責任な派遣会社の場合、

給与については会社と本人で直接話してください

と突き放されてしまうこともあるのです。

このような会社は、紹介数を増やして紹介料をとることに躍起になっています

「簡単登録」という言葉にだまされず、紹介後のサポートが充実している派遣会社を選びましょう

場所も稼ぐ方法も自分で責任を負う働き方

昔と違って「お金を稼ぐ手段」は増えています。

会社だけではなく自宅や、ネット上で完結できる業務など、働く場所を選ばない仕事は時代とともにますます増えていくでしょう。

昔のように「会社や派遣会社にお世話になる」という考えではなく、「個人で責任を負う」という考え方を基準に働く、お金を稼ぐ人も増えそうです。(執筆者:式部 順子)

《式部 順子》
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式部 順子

執筆者:美大卒 式部 順子 式部 順子

武蔵野美術大学卒。クリエイティブな発想で芸術エッセイや子育てアイデア、経験に基づいた就職転職記事まで幅広く執筆中の個性派フリーライター。身近にあるものを活用した節約術と時代の流れを読みながらの大胆な節約術を組み合わせながら日々節約を楽しんでいる。節約のモットーは「使うべきお金は使う!無駄な節約はしない!」ストレスフリーな節約術をメインに紹介。 寄稿者にメッセージを送る

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