マイホームは人生で最も大きな金額の動く買い物であるため、失敗することはできません。

マイホームを購入する場合、多くの人は金融機関の提供する住宅ローンを利用することになりますが、本当に自分に合った住宅ローンを見つけるには借入金利を比較するだけでは不十分です。

今回は住宅ローンを契約する際に気を付けるべき注意点について解説させていただきます。

住宅ローンを利用する際に重視すべき点

住宅ローンのイメージ

住宅ローンを利用する際、一般に金利タイプや借入金利などについて目がいきがちです。

たしかに高額な借入を最大で35年間利用することになる住宅ローンでは0.1%の金利差が返済総額に大きな影響を及ぼします。

例えば4,000万円の住宅ローンを35年間利用した場合、借入金利0.5%と0.6%では返済総額が約75万円も異なりますので敏感になるのも当然です。

しかし、それ以外に配慮する必要があるのが

「マイホームをどこに建てるのか?」

ということです。

近年は不動産価格上昇の影響を受けて、土地の価格が安い市街化調整区域や非線引き区域をマイホームとすることが増えてきています。

市街化調整区域等の物件に関しては住宅ローンの対象としていない金融機関も多く、また利用できたとしても担保となるマイホームの資産価値の問題から、融資条件や借換え時の金融機関の選択肢が狭まるといった問題があります。

マイホームを持つ利点

近年は空家問題が取りざたされており、マイホームを所有することに迷いを感じることもあるかもしれません。

しかし最新の統計によると、日本のマイホーム所有率は二人以上世帯では平均84.6%と依然として高い割合を示しています。

空家問題といったネガティブな情報を加味しても、マイホームに対する高い意欲がうかがえるのは何故なのでしょうか?

それは生涯を賃貸住宅で過ごす場合のコストに起因していると考えます。

リタイア後の高齢夫婦の家計収支を紐解くと、住居費に関する支出は月額1万3,000円程度となっています。

賃貸住宅の家賃と比べるとだいぶ少ない金額です。

それでも収支合計では毎月約4万2,000円の不足額が生じており 、リタイア後の住居を賃貸物件で過ごすにはかなり多額の自己資金が必要となることがわかります。

住居費を少なくできるマイホームはリタイア後の生活において大きな意味を持つと言えるでしょう。

区域によっては全期間固金利固定型の住宅ローンが有効

リタイア後の生活に備えるため、マイホームによって住居費を節約することが重要です。

その一方で、マイホームを購入する際に利用する住宅ローンには、金利以外にもしっかりと検討すべき点があります。

マイホームが市街化調整区域等に建っている場合、資産価値が減少しやすいため、変動金利の上昇などによって住宅ローンの借換えを行う際にローン残債満額の融資が受けられない可能性もあります。

対策としては、金利変動の影響を受けないフラット35などの全期間固金利固定型の住宅ローンを利用し、借換えの必要性をできる限り低下させてしまうことです。

借換え時にメリットを生じる目安として、住宅ローンの融資期間が10年以上残っており、ローン残債が1,000万円以上で、借換え前後の金利差が1%以上と言われています。

昨今はフラット35でも借入金利が1%程度まで低下しているため、借換えのメリットが少なく返済計画を固定化させてしまう意義は大きいと言えるでしょう。(執筆者:菊原 浩司)