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【税務署の説明会で聞いた】「軽減税率の対象品目」と「プロ野球チップス」の扱いについて

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【税務署の説明会で聞いた】「軽減税率の対象品目」と「プロ野球チップス」の扱いについて

消費税増税で新たに導入された軽減税率制度のうち、私たち消費者にもっともわかりづらいのが、軽減税率の対象となるケースと対象外となるケースの違いです。

今回はそのうち、「軽減税率が適用される食品」に着目しました。

その対象となるものや除外されるもの、食品以外の品物とセットで販売される「一体資産」と軽減税率との関係について、税務署主催の消費税軽減税率説明会で筆者が聞いてきた話や、その時にもらった「消費税軽減税率の手引き」をもとに説明します。

消費税軽減税率制度の手引き

≪画像元:国税庁「消費税軽減税率制度の手引き(pdf)」≫

軽減税率の対象となる品目とは

軽減税率の対象となる品目は、

「酒類、外食を除く飲食料品(以下「食品」)」

「定期購読にもとづき週2回以上発行される新聞」

です。

税務署の人曰く、新聞の場合は、週2回以上の定期購読契約を結んでいる新聞(業界紙等含む)が8%と考えればよいそうです。

一方、判断が難しいのが「食品」です。

軽減税率の対象となる品目が多い一方で、飲食物でも軽減税率が適用されないケースもあります

そのため、買い物の際に何パーセント消費税がつくかがわかりにくいのです。

軽減税率の対象となる「食品」についての規定

軽減税率の対象と規定される「食品」とは、食品表示法で定められた「食品」のうち、以下の規定にもとづくものを指します。

1. 人が飲食することを前提とするもの

ペットフードや家畜の飼料、ペット、家畜、観賞用植物、熱帯魚などは含まれません。

2.「食品」として取引(販売)されたもの

飲用以外の用途も想定して供給される水道水、清掃用として販売された重曹などは含まれません。

3. 酒類、医薬品、医薬部外品、再生医療等製品は除外する

商品の表示に上記の記述があるものは含まれません。

「酒類」については、酒税法で「アルコール分1度(薄めて1度以上の飲料にできるものも含む)」と定められています。

税務署員の説明によれば、本みりんなどアルコール分が高い調味料も「酒類(軽減税率の適用外)」になるとのことでした。

軽減税率の対象となる「食品」の品目

対象となる 「食品」とは? おもちゃつき お菓子など 「一体資産」 で対象は?

以上のことを前提とした、軽減税率の対象となる「食品」は以下の6種類です。

1. 農産物(米穀、野菜、果実など)

2. 畜産物(食肉、生乳、食用卵など)

3. 水産物(魚介類、海藻など)

4. 加工食品(麺類、パン、菓子、飲料、調味料、その他の製造・加工食品)

5. 食品衛生法にもとづく添加物

6. 一体資産(食品と食品以外のものが一体化している品物)

以上のものは軽減税率が適用されますが、6.の一体資産に関しては軽減税率の対象になるものとそうでないものがあるので注意が必要です。

一体資産の定義と軽減税率適用要件

ここでは、一体資産の定義や、一体資産に軽減税率が適用される要件について説明します。

一体資産の定義

一体資産は、次のように定義されています。

・食品と食品以外の資産(商品)が1体になっているもの

・1つの資産(商品)のみの価格が表示されているもの


例)おもちゃつきお菓子、紅茶とカップのセット(セット価格のみの販売)など。

上記のいずれも満たすものを一体資産と呼びます。

なお、おもちゃつきお菓子や紅茶とカップのセットでも、個々に価格がついているものを抱き合わせ販売している場合、一体資産とはみなされません

カルビープロ野球チップス

≪画像元:カルビー

一体資産に軽減税率が適用される要件

一体資産に軽減税率が適用される要件は以下の通りです。

・税抜価格が1万円以下

・食品の金額が品物の金額(合計金額)に占める割合が2/3以上

※割合については原価や売価などをもとに算出します。


上記の定義や要件を全て満たす一体資産には、軽減税率が適用されます。

一方、上記の要件を満たさない一体資産は、軽減税率の適用外です。

ただ、消費者にはその点の区別がつかない場合も多々あるでしょう。

そのような場合には、購入前にその商品が軽減税率の対象となるのかどうかを聞いてみたほうがよさそうです。

軽減税率の対象となる品目についての理解を深めて消費税増税に備えよう

消費税増税まであとわずかです。

10月1日を境に食品を扱う全ての店で、全ての品が軽減税率制度にもとづく価格に変更されます。

その際に少しでも軽減税率についての内容を知っておけば、買い物の際に手にした品物の値段に驚くことも少ないでしょう。(執筆者:大岩 楓)

《大岩 楓》
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大岩 楓

執筆者:元銀行員 FP2級 大岩 楓 大岩 楓

元銀行員にしてベテラン主婦のフリーライターです。クレジットカードや節約記事などの執筆のほか、既成記事の校閲も行っています。50代になった現在、最大の関心事はずばり「老後のお金」今後のマネープランについて真剣に考え始めました。そこで自らの勉強も兼ね、銀行員時代に培った金融知識と25年以上の家計管理経験をベースにお金に関するさまざまな事柄について深堀りしていきます。 <保有資格> FP2級 寄稿者にメッセージを送る

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