相続するなら知っておきたい 「知らないともらえないお金」

相続するなら絶対に知っておきたい言葉「遺留分」

「相続」は突然やってきます。

相続初心者の中には「自分の相続分は、黙って待っていれば自動的に届けられる」と思っている人がとても多いです。

しかし、相続は黙っていれば、始まるどころか、もらえずに終わってしまう可能性もあります。

今回は、額が大きくても小さくても相続するなら知っておきたい「知らないともらえないお金」について解説します。

相続するなら知っておきたい 「知らないともらえないお金」

相続は、故人と親しければ誰でももらえるわけではありません。

法律で決められた相続人が法にのっとって決められた配分で財産を相続します。

例えば、親の財産を子どもたちで相続する場合は、子どもたちで平等に分けることになるでしょう(もう1人の親が生存している場合は親が半分相続し、残りを子どもたちが均等割りでわける)。

しかし遺言書がある場合は話が変わります。

例えば、父親が「すべての財産を長男に相続させる」と遺言していたとします

何も知らなければ、残された兄弟たちは「長男がすべて相続して、自分たちは何ももらえない」とあきらめてしまうかもしれませんが、「遺留分」という言葉を知っていれば、財産の一部をもらえます

「遺留分」とは、民法で保障されている一定割合の財産です。

遺留分は、遺言書があったとしても請求ができます

【例】長男と次男の2人の子どもをもつ親(もう1人の親は生存していないと仮定)

「すべての財産を長男に相続させる」

という遺言書を残していても、次男がこの遺言書に納得できない場合、遺留分を請求できます。

遺留分で相続できる割合は、相続人の構成によって異なります。

遺留分は、黙っていればもえないお金なので、知らないで時間が過ぎてしまえば時効になります

もしも相続する立場になったとき

「思っていたよりももらえるものが少ない」

「自分にとって不利な遺言書かも」

と感じたら「遺留分」という言葉を思い出してみましょう。

親の財産は「どこにどれだけあるか」を知らないともらえない

親に万が一のことがあったとしても、自動的に財産が降りてくるわけではありません。

財産は、財産の所在している場所で手続きをすることで相続できます

例えば、銀行にたくさんの預金があったとしても、銀行は口座凍結をしても、次の相続人を探し出して「あなたの名義に変更する手続きをしてください」と連絡することはありません。

最悪の場合、口座の存在に誰も気がつかず放置されてしまう可能性もあります

相続できるはずのお金が「口座の存在を知らなかった」という理由でもらえなくなります。

親の財産の在り処は、できれば親が生きているときにしっかりと聞いておくといいでしょう

親に「財産はどこにどれだけあるのか 」聞きにくいものですが、何も聞かずに相続の時を迎えてしまった場合は、次に紹介する方法で財産の在り処を探してみましょう。

1番簡単な方法は、郵便物

郵便物の中から金融機関、証券会社など財産に関係していそうなものを探します。

例えば、証券会社からの郵便物があれば株式を持っていた可能性があります。

証券保管振替機構に問い合わせをすれば、口座を持っていた証券会社や信託銀行を調べられます。

最近は、紙の株券ではなくスマホやパソコンでデータの売買が主流です

郵便物が見当たらなくても「株の話や投資の話をよくしていた」という場合は証券保管振替機構に問い合わせをしてみるといいでしょう。

銀行からの郵便物があれば、その銀行に口座を持っている可能性があります。

忘れたころにやってくる 知らないと損する「代襲相続」

親を早くなくした人は、その後に代襲相続する可能性があります。

代襲相続とは、相続人の子どもが相続することです。

本来ならば、相続人が相続するのですが、すでに相続すべき相続人がいない場合は、その子どもが相続することができます

代襲相続は、まさに「知らないともらえないお金」で、知ったときにはすでに「こと」が終わっていることが多いです。

例えば、親を早くなくした人は、祖父母から相続する可能性があります。

親に兄弟がいた場合は、生きている兄弟(おじやおば)で財産をわけるだけではなく、なくなっている兄弟(親)の相続分はその子どもが代襲相続します。

代襲相続という言葉を知らないと、こっそりとおじやおばだけで相続されてしまい、代襲相続できるはずだった子どもは、蚊帳の外にされてしまうことが多いです。

とくに親族との交流が少ない人は訃報が届かず、代襲相続する機会を逃すかもしれません。

相続の知識を蓄えておくことが大切です

親を早くなくした人は、おじやおばよりも年齢が若く、相続についての知識が乏しい傾向があります。

また、悪意がなくても代襲相続という言葉を知らず、生きている兄弟だけで財産を分けてしまうことは意外と多いです。

相続は、親から子だけでなく、場合によっては「甥や姪」、さらには「会ったこともない人」にまで広がる可能性があります。

そして、相続の請求には期限があります。

「知っていれば請求したのに」と後悔したり「想像以上に相続人がたくさんいた」と驚いたりすることがないように相続の知識を蓄えておくことが大切です。

多くの人が正しい知識を身につけておくことで「スムーズな相続」、「気持ちのいい相続」ができるのではないでしょうか。(執筆者:式部 順子)

この記事を書いた人

式部 順子 式部 順子(しきべ じゅんこ)»筆者の記事一覧 (132)

武蔵野美術大学卒。クリエイティブな発想で芸術エッセイや子育てアイデア、経験に基づいた就職転職記事まで幅広く執筆中の個性派フリーライター。身近にあるものを活用した節約術と時代の流れを読みながらの大胆な節約術を組み合わせながら日々節約を楽しんでいる。節約のモットーは「使うべきお金は使う!無駄な節約はしない!」ストレスフリーな節約術をメインに紹介。
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