銀行員が見た不動産の瑕疵 第3回:心理的な瑕疵 「事故物件や、他人のご先祖様付き」

心理的瑕疵について

心理的瑕疵とは言えませんが、

・ 土地のど真ん中にミニチュアの富士山があり壊せなかった(土着の信仰だそうです)

・ お稲荷さんやご先祖様のお墓を敷地内で祀っている家

などは地方には多くあります。

心理的瑕疵については、私の勤務する銀行では担保評価額にあまり影響しません

精神的なもの、人によって感じ方が違うので数値化しにくいとなどの理由からです。

しかし、他人のご先祖様付きの土地は欲しくないと、嫌悪を感じる場合があるのも事実です。

由緒正しい付録がついてくる

他人のご先祖様がついてる土地

幹線道路沿いの広い土地を持っている人が貸店舗(焼き肉食べ放題)を建てたケースです。

この土地には奥のほうに古い祠(ほこら)がありました。

神社という規模ではないのですが、地元では由緒正しい土地の神様らしく、近所の人々がお参りを欠かさなかったそうです。

お客さまは祠込みで購入しましたが、売買の条件として「幹線道路から祠まで参道を作って大事にする」というものがありました。

焼き肉食べ放題店の駐車場の、しかもちょうど真ん中のあたりをひと1人が通れる幅で、鳥居の並んだ一本道を作りました。

参道を横切り焼き肉店に行くこともできますが、恐れ多いのか遠回りをする人が多かったそうです。

ハッキリとした原因はわかりませんが、焼き肉屋さんは長続きせず、その後もいろいろな業態の店ができては撤退を繰り返して今に至っています。

事故物件

マンション一室の購入で、その部屋の前住人が室内で事故死したという内容が「重要事項説明書」に記載されていました。

不慮の事故で自殺や事件ではなかったのですが、なかなか買手がつかず、必然的に価格も下がったところ購入希望者があらわれローンの申込みとなりました。

事故物件で土地の価値が下がる

重要事項説明書

宅地建物取引業法(宅建業法)では、契約を締結するまでのあいだに、物件にかかわる重要事項の説明をしなければならないと定められています。

重要事項説明書とはその物件の説明書ともいえるものです。

一生に1度、何千万円にもなる高額な不動産取引ではしっかりと「重要事項説明書」を確認してください。(執筆者:加藤 隆二)

この記事を書いた人

加藤 隆二 加藤 隆二(かとうりゅうじ)»筆者の記事一覧 (43)

バブル期に入社して、以来銀行一筋30年。お金にまつわるさまざまな相談にこたえてきました。時には返せなくなってしまった人からの相談にも、可能な限り親身になって対応してきたつもりです。銀行員として「あなたのために、なにができるか考えます」 最初の挨拶はいつもそう言ってきました。年を重ねた今も、気持ちは変わっていません。銀行員として、読者である「あなたのために」役に立つ文章を書いていきたいと思っています。
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