年賀状の販売が始まり、そろそろ師走も近くなって何となく気ぜわしい気分になり始めます。

ところで、日本における年末の恒例行事のひとつに「大掃除」があります。

しかし、そもそも大掃除は本当に年末にやらなければならないものなのでしょうか。

実は、寒い年末に大掃除をすることには経済的にもデメリットがあります。

そこで、今回は、日本人が持っている「年末に大掃除をやってすがすがしい気持ちで新年を迎えるべき」という固定観念の是非について考えてみました。

そもそもなぜ年末に大掃除をするのか

日本では、なぜ年末に大掃除するのか?

日本では「年末には大掃除をするもの」という固定観念が、長年根付いています。

12月になるとお掃除用品のCMが頻繁にテレビで流れます。

しかし、実は、年末に大掃除をするのは日本だけです。

たとえば、欧米などでは「スプリング・クリーニング」と言って春に大掃除をします。

よく考えてみると「きれいな家で新年を迎える」というのは単なる精神論で、合理的とは言えないのかもしれません。

そして、そもそも日本人が年末に大掃除することになったルーツは、宗教的行事である煤払い(すすはらい)なのだそうです。

家を清めて神仏を迎えるという意味があったのだそうです。

しかし、年末が真冬である日本において大掃除を年末にやることは現実的に推奨されるべきことなのでしょうか。

秋に大掃除をするのが合理的な理由

私の場合、実家の両親が「年末に大掃除をやるのは当然」という考え方だったので、結婚前はしぶしぶ、寒い中、外で窓ふきをしたり網戸を洗ったりしていました。

さらに、実家が田舎だったので、年末に大掃除をしないと「あの家は年末なのに掃除もしない」とご近所からも後ろ指を指されかねない雰囲気がありました。

しかし、結婚後は私の一存でこれを廃止しました。

年末の大掃除を廃止した理由は、

1. 掃除は楽しくできる時期にするのが1番

2. 冬だと拭き掃除をしても乾きにくい

3. 暖めている部屋の窓を開けて掃除をすると、特にエアコンなどの場合電気代が増す

4. お正月前に寒い中に掃除をすると、体調を崩す可能性がある

などです。

ですから、春や秋など天候に恵まれて「拭き掃除をしても乾きやすい日」を選んで大掃除をしています。

ただ、春は花粉症や黄砂などの身体的被害がある恐れがあるので、最もおすすめなのは秋です。

暖房も冷房も必要ない時期に、思いっきり窓を開けて家中大掃除をすると気分もよく家族も協力的になります。

連休などを選んで、家族のイベントにしてしまうのもよいです。

年末の大掃除で医療費や余計な出費も

私が年末に大掃除をやらない理由として「体調のよい状態で新年を迎えたいから」ということも大きいです。

私は風邪をひきやすく、結婚前は年末に大掃除をして風邪をひき、お正月は寝込んでいることが実際によくあったのです。

しかし、お正月は病院も当番制で近くの病院は開いておらず、ただ寝ていることしかできませんでした。

また、主人も年末に実家に帰り、家の植木を剪定していたところ、剪定ばさみでうっかり手の甲を刺してしまい流血騒ぎになってしまったこともあります。

12月31日だったので診てもらえる病院も遠く、タクシーで行くとそれだけで往復3,000円かかりました。

ほとんどの病院が閉まってしまう年末に、体調を崩したりケガをしたりすると普段より余計な出費になるのだとあらためて思いました。

秋の穏やかな晴天の日が大掃除日和

空気の澄んだ秋晴れの日が大掃除日和

きれいな家でお正月を迎えるのは確かに気持ちがよいものです。

しかし、その代償として体調を崩し医療費が余計にかかったり、光熱費も余分にかかったりする可能性があると考えるとどうでしょうか。

空気の澄んだ秋晴れの日に家族みんなで大掃除をする方が合理的ではないでしょうか。

ご近所から不思議がられたら、理由を話してこの習慣を広めてしまいましょう。

師走の1番寒くて忙しい時期に大掃除をするというプレッシャーから解放される人が増えていくかもしれません。

これを機に大掃除を年末にやらないといけないという考え方の是非について、あらためて考えてみませんか。(執筆者:桜田 園子)