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【雇用保険の失業給付】受給中も労働は可能 申告せず「不正受給」となれば多額の納付命令も!

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【雇用保険の失業給付】受給中も労働は可能 申告せず「不正受給」となれば多額の納付命令も!

会社を辞めて雇用保険の失業給付を受給するようになると、無職の期間中に生活のため「アルバイトをしたい」と考える人もいるでしょう。

失業給付をもらいながら働くことはできるのでしょうか。

「不正受給にならない方法」とは、「損をしない働き方」とはについて、詳しく解説します。

1. 失業給付受給中の労働の扱い

悩む若い女性

雇用保険の失業給付は

「働きたいのに、職がなくて働けない」人に支給されるお金

です。

したがって「職があり働いている」状態にあるときには支給されません。

ただし、無職の期間中に「家計の足しに」と働くことを禁止するものでもありません

ハローワークに「家計の足しに働きました」と堂々と申告すれば、何も問題ないのです。

不正受給になるのはこんなとき

失業給付をもらいながら働いたことを申告せず隠していると「不正受給」とみなされます。

こうした場合、以降の失業給付の停止や返還、さらに不正に受給した金額の2倍に相当する額の納付命令が出ることもあるので注意が必要です。

2. 失業給付受給中の労働は「失業認定申告書」に書く

失業給付受給中には「失業認定申告書」を決められた失業認定日にハローワークに提出します。

その申告書の冒頭に

「失業の認定を受けようとする期間中に、就職、就労又は内職・手伝いをしましたか」

という項目があり、

・ 就職または就労
・ 内職または手伝い

それぞれの労働について申告をすることになっています。

働く女性

それぞれの判断基準は以下のとおりです。

「就職または就労」となる場合

・ 事業主に雇用され、雇用保険の被保険者となる場合

・ 事業主に雇用され、1日の労働時間が4時間以上である場合

・ 会社の役員に就任した場合

・ 自営業の準備や開業、フリーランスの請負等で1日の労働時間が4時間以上である場合

「内職または手伝い」となる場合

・ 事業主に雇用された、自営業の準備や開業をした、フリーランスの請負等をした場合で、1日の労働時間が4時間未満の場合

・ 事業主に雇用された、自営業の準備や開業をした、フリーランスの請負等をした場合で、1日の労働時間が4時間以上だったが、1日あたりの収入額が2,500円未満である場合

3. 記入方法がわからなければ窓口で説明

働いたけれど報酬をまだ受け取っていない場合や、請負で複数の企業と仕事をしていた場合など、失業認定申告書への記入方法がわからない際には、空欄のまま失業認定日に窓口で説明をすれば大丈夫です。

その際は、窓口で働いた日にちや時間、雇用や請負先の企業の連絡先を聞かれますので、メモしていきましょう。

4. 失業給付が不支給・減額になる場合

雇用保険の失業給付は「職があり働いている」状態にあるときには支給されません。

失業認定申告書で「就職または就労」となった日は、失業給付は不支給となります。

不支給になった日の失業給付は、消滅するわけではなく給付日数が繰り越されるのです

従って、「働いたら損」ということにはなりません。

また、失業認定申告書で「内職または手伝い」となった日は、報酬額によって失業給付の基本手当が全額もらえる場合と、減額される・不支給になる場合があります。

失業給付の基本手当の図

≪画像元:厚生労働省 報道発表資料(pdf)≫

図のように、「失業給付の基本手当+内職などの収入の合計額」が退職前の賃金日額の80%までであれば、失業給付の基本手当はそのまま支給されます。

何円までなら減額されないのか

具体的に、「1日あたり何円まで稼いでも大丈夫か?」という金額は、個人によって異なります。

ハローワークの窓口に「家計の足しに内職や手伝いをしたいが、何円までなら減額されないのか?」と質問すると教えてもらえますよ。(執筆者:2級FP技能士 久慈 桃子)

《久慈 桃子》
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久慈 桃子

久慈 桃子

ライブと演劇で散財し貯金ゼロで結婚後、一転してコツコツ積み立て派に。元商工会職員の知識をいかし、生活に根差したお金と制度の知識を分かりやすくお届けします。編集・ライター歴8年。経理・ライター・家事育児のトリプルワーカー。 ≪保有資格≫日商簿記2級、2級FP技能士、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種 寄稿者にメッセージを送る

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