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マイホームの買い時は人生で2回 定年間際に家を買う選択も悪くない理由

ローン 住宅ローン
マイホームの買い時は人生で2回 定年間際に家を買う選択も悪くない理由

人生100年時代と言われます。

内閣府が発表する平成30年版高齢社会白書によれば日本の総人口に対する65歳以上の割合を表す高齢化率は平成29年10月時点で27.7%と世界一です。

さらに2065年には38.4%に達すると推計されています。

日本の総人口の4割が高齢者の社会が予測されています

平均寿命も平成28年の数値で男性「80.98歳」、女性「87.14歳」と長生き社会でもあります。

内閣府の白書によれば平均寿命も2065年には男性「84.95歳」、女性「91.35歳」になると推計しています。

定年退職年齢が65歳に定着したとして、現時点での平均寿命で考えても退職後男性で「15年」、女性で「22年」の人生があります

人生100年時代

2065年の平均寿命予測ならさらに4年長くなり、「19年」と「26年」となります。

平均寿命ともう一つ出てくる指標として健康寿命があります。

健康寿命とはWHOが「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義しています。

同じく平成30年版高齢社会白書には、平成28年時点での健康寿命を男性は「72.14歳」、女性は「74.79歳」と記されています。

前述した健康寿命から平均寿命までの期間は男性で「約9年」、女性で「12年」あります。

【平成28年時点での平均寿命と健康寿命の差】

平成30年度版高齢社会白書より

≪平成30年版高齢社会白書より筆者が作成≫

つまり亡くなる前に日常生活に何らかの制限がある期間が男性で「8年」、女性で「12年」あるということです。

この期間が一概に介護状態だとは限りませんが、日常生活に何かしらの制限があるということです。

マイホームの買い時は1度ではない

マイホームの買い時を気にする方も少なくありません。

「今の不動産市況は」、「住宅ローン金利は」と外部要因も気になりますが、「我が家の家計的に住宅ローンが返済可能な状況か」という内部要因も買い時には関係します。

そんなことも考慮しつつライフプランから考えてみたときに私はマイホームの買い時は2回あると考えています。

マイホーム購入を子供が小学校に入学するまで(年代で言えば、30歳代半ばまで)にと考える方は多いのではないでしょうか。

「自己資金も十分に貯められていない」

「転勤の可能性」

「奥さんが育児のために退職する可能性」

など、不確定要素が多いです。

しかし、住宅ローンを30年や35年返済で考えるなら定年退職までに繰上げ返済もしながら完済できるタイミングでもあります

そしてこのタイミングは私が考える買い時の1回目でもあります。

子育てを見越してのタイミングとして悪くないと私は考えています。

いわば「子育てマイホーム」です。

子供がいないご夫婦や独身で過ごすつもりの方も30歳代でマイホームを購入するのは住宅ローンを現役中に完済できる可能性が高いです。

退職後には住宅ローンを完済し、住居費負担が減った家計を創り出すこともできメリットがあります。

一方で私が考えるもうひとつの買い時は50歳代以降での購入です。

50歳代以降でマイホームを購入するメリット

マイホーム 買ってもいいか

仮に30歳代前半で結婚して、お子さんが生まれたとするとご自身が50歳代後半の時にはお子さんは大学の在学中か社会人になっているかもしれません。

いずれにしても家族のライフプランを考えた時に家計的には子育てや教育費負担の終わりが見えている時期です。

自分たち夫婦のその後の人生を中心に考えることができるタイミングです。

このタイミングでのマイホームは30歳代での「子育てマイホーム」と違い、部屋数や立地にも「子供の通学」や「子供の学習環境」などの要素は考えなくても良くなります

定年退職までの年数も迫ってきて、セカンドライフを真剣に考えられるタイミングでもあります。

セカンドライフを過ごすマイホームという視点から考えられる「第2の買い時」だと感じています。

もちろん住宅ローンを借りるにしても、働ける期間を考えるとあまり高額のローンを借りるにはリスクもあります。

親の介護という別の問題も発生しているかもしれません。

夫婦で過ごすマイホームなら新築にこだわることもないかもしれませんし、親の介護も考慮して、実家に近いところに住まいを構えるということも検討できるかもしれません。

第2の買い時までに自己資金も貯められていて、住宅ローンも10年くらいで完済できる金額に抑えられるか借りなくても買えるという状況を作れるならより理想です。

そうなっていなくてもまだ現役で働ける期間があるのでエリアや予算を抑えつつ、無理のない借入額で住宅ローンを借りることでマイホームを実現できるタイミングです

本当にマイホームが必要なのか考えることも大切

たまに相談に来る方の中に「年齢的に30歳代中盤になるのでそろそろ住宅ローンを借りないと家が買えなくなりますよね」といった質問される方がいます。

定年退職までに住宅ローンを完済しようと逆算するとそうも言えますが、今回、書いたように買う家の選び方が自由になれるかもしれない50歳代でも決して購入は不可能ではないと思います。

家は必ずしも買わなければいけないものではないと思います

昨今の低金利の環境のなかで買いやすくなっているのも事実ですが、

「ご自身が本当にマイホームが必要なのか。」

そのことをまずはしっかり考えてみる必要があると思います。(執筆者:佐藤 陽)

《佐藤 陽》
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佐藤 陽

FPオフィスケルン 代表 住宅取得相談専門のFPとして住宅取得に伴う資金計画・住宅ローン相談、不動産購入に伴う様々な不安を解消するサポートを行なっています。特に住宅ローンについては机上の相談だけではなく、融資申込~融資実行までの実務サポートを行っています。15年間在籍したハウスメーカーでの年間300件超の住宅ローン業務の経験を活かし会社経営者や個人事業主など住宅ローン審査が厳しい方のローン付けも全面的にサポートしています。ケルンという事務所名は登山道の道標からもらっています。相談者の人生の道標を作るような仕事をしたいとの想いから付けました。 <保有資格>:ファイナンシャル・プランニング技能士(2級)(AFP) / 宅地建物取引士 / 建設業経理事務士 寄稿者にメッセージを送る

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