中学受験を見据えて塾通いを続けていても、高学年で受験を辞める決心する子どもも少なからずいます。

どうして子どもは受験をやめたいのか、その時親はどうすれば良いのか。

中学受験を目指して進学塾に通い、小6で塾と受験をやめた我が家の話をします。

仲の良い子がみんな塾に通いだして意識する

自分で決めたことを辞めるというつらさ

「私も塾に行って受験したい」と言い出したのは小4の時です。

中学受験が盛んな地域なので、自然と中高一貫校のメリットを聞くようになっていました。

そこからいくつかの進学塾を体験し、5年生と同時に週2回の塾通いが始まりました。

受験塾は4年生からカリキュラムがスタートすることが多く、その授業のスピードに小5からついていくのは相当な努力が必要だと親子で感じました。

そこで、比較的ついて行きやすいと感じた都立受験に絞ったコースがある塾に通うことにしました。

塾選びには時間をかけないと後悔する

体験や面接を受けてみて、進学塾では複数校の受験を進めてくることが多いと感じました。

周囲に聞いても複数受験は常識のようです。

合格実績を出したい塾側の意向と、どうせ受けるなら複数受けて合格も体験させたいという親心がマッチするからでしょう。

我が家は都立受験のみに絞るつもりでした。

理由は指定の公立中学の評判も良く、中学受験にこだわっていなかったからです。

また、遊びたい盛りの小学生に我慢して受験勉強させることに抵抗がありましたので「ダメだったら高校受験すればいい」と考えていました。

これには娘も納得してくれました。

大手進学塾の、知識量が必要な授業を体験して「私立受験は大変」だと思ったからです。

塾の方針はその塾によってかなり違います

我が家の場合には、都立1本でOKのカリキュラムの塾で、それを応援してくれる先生がいたから安心して通い、辞める時にも相談できました。

授業体験と同時に事前の相談で家庭の方針を話し、納得のいくところでスタートして欲しいと思います。

入塾後はどうしても塾のペースにのまれてしまいます。

5年生の毎月の塾と習い事の費用は4万円超え

毎月の塾と習い事の費用は4万円超え

塾の月謝は週2回で毎月3万円ほどでした。

テスト費用や教材費、あとはiPadが必須だったのでそのレンタル代も含めると、結局毎月3万5,000円ほどかかりました。

週3回に増やした習い事の方は、講師側の好意で月3,500円のままで助かりました。

しかし2か所の練習所に通ったので、交通費が月5,000円も増えました

塾の月謝:3万5,000円
習い事の月謝:3,500円
交通費:5,000円
合計:4万3,500円

毎月4万超えの出費増加はきついと感じました。

バイトでやりくりも考える

貯金とのやりくりでなんとか捻出しましたが、6年生はさらに月謝が上がるので、バイトに出ようと考えていました

実際に、塾費用を作る為にバイトを始めるお母さんは多いです。

しかし逆に言えば、すでに共働きで労働時間を増やせない家庭の場合、塾代は準備しておかないと日々の家計への影響が大きくなりすぎてしまいます

中学受験で破産というニュース他を思い出し、他人事に思えませんでした。

目の前に頑張っている子どもがいれば尚更です。

無理をしてでも出してあげたくなります。

身体的にストレスが出てきた

次女は、週2回の塾通いをスタートし、同時に習い事も上達したくて週3回に増やしました。

送り迎えする親も大変でしたが、本人は週5回もどこかに通う生活になってしまいました。

放課後に遊ぶ時間はありません。

土日も宿題に追われています。

本人の希望に沿った生活でしたが、かなり無理をしていました。

「受験もやりたいし、習い事もうまくなりたい。同時に、もっと友達と遊びたい、好きなことをやる時間が欲しい」

と思うようになったようで、イライラすることが増えてきました。

時間をうまく使えるようにあれこれ工夫しましたが、半年後についに身体に症状が出始めました。

片目をシパシパと動かすチック症状が出るようになりました。

同時にいつも怒っているような顔ですぐ泣くようになっていました。

その時に親として考えたこと

私自身は中学受験を体験していません。

親としてどう接すればよいか悩んだ末、

「辞めることは負けじゃない。受験はどうせ高校でやるんだし、今の自分がやりたいことを大事にすればいいよ。やったことは絶対無駄にならないから」

といったことをじっくりと話しました。

1週間後に次女の口から

「受験辞めたい。もっと遊びたい」

という言葉が出てきました。

自分で決めたことを辞めるというつらさ

娘は泣いていました。

同級生の多くが塾に通い頑張っている中、自分だけそこから抜けるのですから当然です。

同時に、もう辞めたいという自分の気持ちもあったのでしょう。

辞めるという決断をするまで少し時間がかかりました。

1週間かけてじっくり考えた末に受験を辞めると言いました。

6年生直前の春でした。

退塾の際の塾の対応が素晴らしかった

事情を話し、退塾の話をしにいきました。

担当の先生は、塾を辞めた後の中学校生活のこと、高校受験のことなどを親身になって話してくれました。

「うちじゃなくてもいいから、必要な時に通いやすい塾に行ってくださいね」

と心配してくれました。

学校とは違う学びの場として、塾はとても良い経験でした。

親としても地域の受験についての知識が増えました。

費用は、月謝と夏季講習、テストや教材費込み9か月で40万円ほどかかりました。

現在の次女に見る塾通いの効果

受験やめ「通信教育」費用は1/4、しかも成績アップ

間もなく卒業、という次女ですが塾を辞めてからはすっかり明るくひょうきんな子に戻りました。

毎日のように友達と忙しく遊びにいっています。

塾と同時に習い事も週3回から週2回に減らしました。

退塾という大きな決断を自分でしたことで、やりたい気持ちと現実の自分との折り合いを考えるようになれたのは大きな成長でした。

通信教育で学ぶ

自宅学習をゼロにするのは不安だというので、退塾と同時に通信教育を始めました。

通信教育は1年間まとめ払いにして合計9万円程で月額にすると7,500円です。

塾代の毎月3万円超えの費用と比べると1/4

になりました。

通塾前も通信教育をやっていましたが、その時にはサボったり飽きたりと継続が難しかったようです。

しかし、退塾後は毎日かかさず通信教育の学習に取り組んでいます。

学校のテストも必ずやり直しを行い、通知表の評価も良くなりました。

「今の自分でいいんだ」と思えたことで自信がつき、何にでも意欲的に取り組めるようになった結果だと思います。

今では自分の将来についても考えるようになり、次女の進路については心配がなくなりました。

あとは費用を出してあげられるように親として準備してあげるだけです。

塾通いの後の学費も頭に入れておく

高学年からの塾通いは大変でしたので、「低学年から通わせて塾生活に慣れておく」というのは一理あると思いました。

しかし、その場合には費用面を忘れてはいけません。

その先に私立校に入れたいのであれば、なおさらです。

教育費は年齢が上がるにつれて家計を圧迫していきます。

中学受験は、費用の準備と親の知識量が何よりも大事だと痛感しました。(執筆者:田中 よしえ)