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【確定申告】書類提出前に最も起こりやすい「金額の不一致」 原因と対処法を実体験から解説

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【確定申告】書類提出前に最も起こりやすい「金額の不一致」 原因と対処法を実体験から解説

確定申告の時期がやってきました。

すでに提出書類の準備が終わっている方も多いことでしょう。

しかし、確定申告書や決算書の内容に問題があれば、税務署からお呼びがかかります

場合によっては修正を求められ、納税額が変わる可能性もあります

そのようなことがないように、申告前に書類に誤りがないかをしっかりチェックしましょう。

この記事では、筆者自身が確定申告前後に気づいたミスや、ミスに気付いた際に行った対処法を紹介します。

【確定申告】書類の提出前に最も起こりやすい「金額の不一致」

確定申告直前に発覚しやすい問題は「金額の不一致」

確定申告直前に発覚しやすい問題が「金額の不一致」です。

筆者の場合には、以下のような金額の不一致がありました。

・ 貸借対照表の数字が借方と貸方で一致しない

・ 売上高の合計が請求書に記された金額の合計と一致しない

・ 送られてきた支払調書の金額と帳簿上の金額が一致しない

・ 帳簿上の12月末の預金残高が通帳の預金残高と一致しない

・ 帳簿上の売上高と実際の売上高が一致しない

・ 帳簿上の支出金額と口座引き落としの金額が一致しない

このような金額の不一致が起こった場合には、会計帳簿を見直し、原因を突き止めて修正する必要があります。

「金額の不一致」が起こる原因と対処法

金額の不一致を修正する過程で筆者が気づいたことは、会計帳簿に記入する段階でミスを起こしているということです。

1. 金額の入力ミスや記入漏れ

1番多いミスは、単純な金額の入力ミスや記帳もれです。

原因

確定申告ソフトを使っている筆者の場合、

・金額の打ち間違い
・記帳もれ
・ゼロが1つ足りない

などのミスがありました。

また、取引明細が自動で記帳されるはずの銀行口座やクレジットカードの明細が、なぜか記帳されていないこともありました。

対処法

原因となるミスを修正すれば金額の不一致も修正されますが、そのようなミスが多いと原因を突き止めるのに時間がかかります。

それを防ぐためには、

・ 金額をよく確認しながら正しく入力する

・ 確定申告ソフトを過信せず、自動記帳の金額も目視確認する


といったことに注意し、慎重に記帳することが重要だと痛感しました。

2. 勘定科目の仕訳ミス

勘定科目の仕訳ミスも、金額の不一致につながります。

原因

筆者の場合で言えば、帳簿上の売上高が実際より多いことがわかりました。

その原因を探ったところ、勘定科目の仕訳ミスで一部の売上高が二重に計上されていたことが判明しました。

対処法

この場合も原因を探って仕訳の修正を行いますが、そもそもこれは簿記の知識に乏しいと起こりやすいミスです。

そこで、筆者は簿記の基本を本やネットで勉強し、自分がよく使う勘定科目の仕訳方法をノートに書いて覚えました

3. 銀行引き落としされた金額が実際の請求額と違う

経費関係で多いトラブルですが、クレジットカードの請求金額と実際に引き落とされた金額に数百円の相違がありました。

原因

引落金額の相違は明らかにクレジット会社のミスですが、口座引落額と請求書の金額との照合を行わなかった筆者のミスでもあります。

対処法

このような場合には、クレジット会社に連絡して金額の修正処理を依頼するのが正しいやり方です。

しかし、筆者の場合は気づいたのが確定申告書提出直前で、修正が間に合いませんでした。

そこで、税務署の確定申告相談で帳簿上の処理についてのアドバイスをいただき、それにしたがって会計帳簿を修正しました。

筆者の場合、そのようなミスはまとめて記帳した時期に起こっています。

そのことから、

普段から会計帳簿をこまめに記帳する

ことの重要性を痛感しています。

過年度(前年度以前)の仕訳ミスがあった場合の対処法

申告が間違っていた場合

≪画像元:国税庁

提出予定の決算書を見て「明らかにおかしい」と思う数字を発見したこともあります。

その原因は、過年度分の会計帳簿の仕訳ミスにありました。

筆者はそれをどうやって処理したらいいか分からなかったので、すぐに税務署の相談窓口に行きました。

その結果、その年の所得や所得税額に影響がなく、金額も小さかったことから、当期修正の方法を教えてもらえました。

その時に対応してくれた税務署員によれば、当期修正できる場合と過去の確定申告書類の修正が必要な場合があるのだそうです。

当期修正が可能なケースは、

・ 過年度の所得や税額に影響しない

・ 金額が小さい

などの場合です。

一方、所得や税額が変わる場合や修正する金額が大きい場合には、確定申告書の修正申告や更生申告を提出する必要が生じ、延滞税がかかる場合もあります

個別の確定申告書や会計帳簿を見ないと判断できない場合もあるとのことで、できれば税務署の窓口や確定申告電話相談センター、または税理士に相談してほしいとのことでした。

確定申告電話相談センター

≪画像元:国税庁

正しく記帳すれば正しい内容の確定申告書類ができる

一見些細な記帳ミスでも、それが原因で確定申告書や決算書の金額がおかしなことになります。

その場合には過去にさかのぼって会計帳簿を確認し、ひとつひとつ誤りをつぶしていく形で修正しなければなりません。

そのようなミスをなくし、正しい内容の確定申告書類を作るためには、1にも2にも正しく記帳することが大前提です。

そうは言っても人はミスをする生き物ですから、時にミスを見逃すこともあるでしょう。

その場合には、税務署の相談窓口や税理士などに相談し、適切な会計処理を行うことが大切です。

それを心がけていれば、毎年の確定申告で困ることはないと実感しています。(執筆者:大岩 楓)

《大岩 楓》
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大岩 楓

執筆者:元銀行員 FP2級 大岩 楓 大岩 楓

元銀行員にしてベテラン主婦のフリーライターです。クレジットカードや節約記事などの執筆のほか、既成記事の校閲も行っています。50代になった現在、最大の関心事はずばり「老後のお金」今後のマネープランについて真剣に考え始めました。そこで自らの勉強も兼ね、銀行員時代に培った金融知識と25年以上の家計管理経験をベースにお金に関するさまざまな事柄について深堀りしていきます。 <保有資格> FP2級 寄稿者にメッセージを送る

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