一般的に生命保険とは、被保険者が病気や事故などで亡くなった場合に死亡保険金が受取人に支払われる保険です。

実は生命保険は、被保険者の死亡時以外にも活用できる9つの機能を持っているのです。

有効に活用できる機能がせっかくあるのに使う術を知らないのは、iPhoneを持っているのに電話しかしないようなもので、大変にもったいないことです。

今回は一般的にはあまり知られていない、生命保険のさまざまな機能についてお話しさせていただきます。

生命保険の9つの機能

生命保険証券

商品によっても異なりますが、生命保険には「死亡時に保険金が支払われる」こと以外にも、次のような9つの機能があります。

1. 高度障害

生命保険には、「死亡」以外にも保険金を受け取れる保障がついていることがほとんどです。

その1つに

「高度障害保険金」

があります。

永久に両目の視力を失ってしまった場合など、条件については契約時に受け取る約款にその詳細が記載されています。

ウェブ約款の保険会社であれば、ネットで確認もできます。

2. 解約・減額

解約や減額は、

解約返戻金を一時金で一括受け取りする機能

です。

解約

解約といえば、保険を切り替えたり、支払いが困難なためにするケースもあるでしょうが、戦略的に解約をするという方法もあるのです。

例えば、

支払った保険料の総額よりも解約した場合に受け取れる解約返戻金の方が多くもらえる場合

などです。

減額

また、保障を残しておきたい場合には保障の一部を解約することもでき、これを「減額」と呼びます。

解約返戻金がある場合には、減額した保障額に対応する解約返戻金が支払われます

ドル建てなどの外貨建て商品の場合には、

円安になったときに解約すればより多くの解約返戻金を受け取れる

こともあります。

3. 年金

数ある商品の中には

貯まっている解約返戻金を年金に移行して、分割で受け取れる

ものも存在します。

一括受け取りよりも受け取る解約返戻金の総額が多くなることがほとんどです。

4. 払い済み保険

保障を残しながら保険料の支払いをストップできる

優れた機能です。

貯まっている解約返戻金は寝かせておけば増え続けます

デメリットは死亡保険金の保障額が減ることです。

5. 延長保険

こちらも保障を残しながら保険料の支払いをストップできる機能です。

払い済み保険と異なり保障金額は下がりません

デメリットは終身保険から定期保険に切り替わることです。

6. 変換(コンバージョン)

生命保険の変換

加入中の保険の種類を変更する機能

です。

告知が不要のケースがほとんどですので、定期保険から終身保険に変更したり、収入保障保険から定期保険に変更できます。

しかし、変更後に選択できる保険種類は保険会社により異なりますので、終身保険や養老保険にしか変更できない場合もあります

また、変更できる期間も保険会社や商品により異なります。

7. 契約者貸付(けいやくしゃかしつけ)

貯まっている解約返戻金の8割~9割までの範囲で保険からお金を引き出せる機能

です。

貸付なので利息が付きますが、商品の契約した年代に応じて1%~8%ほどですので、消費者金融やカードローンでお金を借りるより低金利で資金調達できます

現在は超低金利時代ですから貸付利息も低水準ですが、1990年頃などの金利が高いときの契約は貸付利息も高いケースがほとんどです。

8. 自動振替貸付(じどうふりかえかしつけ)

この機能は、保険料の支払いができないときに、貯まっている解約返戻金から自動的に支払えるというものです。

9. 転換(てんかん)

こちらは機能というよりは、保険の見直しのときによく活用される方法です。

貯まっている解約返戻金を新しく加入する契約に充当する

という機能です。

更新で保険料が高くなる場合に行われることがほんどです。

1990年頃の予定利率が高いときの貯蓄型の生命保険の主契約部分は、転換すると大損する場合があります。

新しい商品に切り替わるため、予定利率が今の超低水準になってしまうからです。

9つの機能はいつどのように活用するかが重要

以上が生命保険の9つの機能です。

これらの機能は、どのような時に、どのように活用するのかが大変重要になります。

専門性の高い担当者からすすめられた保険に入っている場合には担当者に聞いてみましょう。

担当がいない、専門性の高くない担当から加入されている方は、損をしてしまうかもしれません。

「誰から入るか」は「何の商品を選ぶか」と同等に非常に重要なことなのです。(執筆者:永島 隆)