マイホームを購入する際に住宅ローンを借入した場合、一定の要件を満たせば「住宅ローン控除」を受けられます。

ただし、住宅ローン1年目には確定申告をしなければなりません

ここでは、そのときの注意点についてご紹介します。

住宅ローン控除とは

家と税金

住宅ローン控除は、正式名称を「住宅借入金等特別控除」といい、年末時点での住宅ローン残高の1%が所得税などから税額控除されるという減税制度です。

2019年10月に行われた消費税増税と同時に改正され、2019年10月から2020年末までに契約・引き渡しが行われた住宅やマンション(注文住宅は2019年4月契約分から適応)に限り、住宅ローン控除の適応期間が10年から13年に伸ばされています

住宅ローン控除の額

条件を満たせば、基本的に返済期間の最初の10年は、年末時のローン残高の1%が所得税から控除されます

ただし年間で最大40万円(認定住宅は50万円)まで、10年間で最大400万円(認定住宅は500万円)までとされています。

なお、延長される3年間においては、

・ 建物購入価格の2%を3年で割った額

・ 住宅ローン残高の1%

いずれか少ない額が税額控除され、消費税増税分を相殺するようなイメージです。

住宅ローン控除を受けるために必要な手続き

住宅ローン控除(確定申告書)

住宅ローン控除を受けるためには、自身で確定申告をする必要があります

会社員など給与所得者の方は勤め先の会社の年末調整で還付申告するので、あまりなじみがないかもしれませんが、住宅ローン控除にかかる手続きは申告ベースのため、年末調整ではできません

そのため、最初の1年だけは自分で確定申告を行う必要があるのです

2年目以降は年末調整にて控除が行われますので確定申告は不要ですが、

・ 税務署から10月頃に全期間の控除分がまとめて送付される「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書(1枚の紙の上下に2つの書類が印刷されている)」

・ 住宅ローンを借りている金融機関から送付される「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」

勤務先に提出する必要があります

万が一、年末調整にて提出し忘れた場合には確定申告が必要となってしまうので注意が必要です。

確定申告のタイミング

確定申告をするタイミングは、「住宅を取得し居住した年の翌年に行われる確定申告にて申告」です。

例えば1月や2月初旬など、確定申告の時期より前に住宅ローンを組んだ場合は、その年に行われる確定申告ではなく、さらに翌年の確定申告のタイミングで申告します

還付金の受取方

国税還付金振込通知書

住宅ローン控除の1年目は確定申告のため、申告書類に記載した銀行口座に還付されます

控除されるのは所得税で、前もって納めた所得税から払い過ぎた分を還付してもらうというイメージです。

仮に全所得税額より還付金の方が多くなった場合は、はみ出した控除分を住民税から控除します

申告から還付までの時間は、いつどんな方法で申告したかによって異なります。

これは確定申告全般において言えることですが、e-Tax(イータックス)という電子申告で申告した場合が1番早く、約3週間ほどで振り込まれるケースが多いそうです。

その他郵送などの場合は約1か月~1か月半が多いと言われています。

確定申告に必要な書類

確定申告に必要な書類は以下の通りです。

ここでは給与所得者の申告に必要なものを挙げています。

・ 確定申告A様式

・ 借入金残高証明書(住宅ローンを組んでいる金融機関から送付)

・ 住宅借入金等特別控除額の計算明細書(税務署もしくは国税庁ホームページより様式をダウンロード)

・ 土地と建物の登記事項証明書※登記簿謄本(法務局支局にて取得)

・ 住民票

・ 売買契約書のコピー

・ 源泉徴収票

※各種証明書のコピー(長期優良住宅建築等計画の認定通知書など、それぞれの住宅ごとに必要な場合)

中でも「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」は自分で準備・記入する必要があります

登記簿謄本や売買契約書を見ながら記入を行います。

国税庁に記入方法のマニュアルがありますが、かなりのボリュームですので、手元に必要な書類がそろったらできるだけ早めに取り組むようにした方がいいでしょう

もれのないよう余裕をもって手続きを

住宅ローン控除は最大40万円(注文住宅は50万円)が戻ってくる、とても節約効果の大きい制度です。

初年度の確定申告さえ乗り切ってしまえば、2年目以降の年末調整はかなり簡易的になりますので、もれがでないよう余裕をもって手続きを行いましょう。(執筆者:尋本 景子)