2020年2月から3月にかけ日経平均は2万3,000円台から1万6,000円台まで暴落し、その後は1万9,000円台まで回復しながらも連日激しく乱高下しており、3/27現在の終値は1万9,389.43円と2月の高値からは約2割下落しています。

このショックにより、とくに3月中旬には株主優待株も大暴落しましたが、その後は持ちなおすものと回復が鈍いものと銘柄が分かれつつある印象です。

「オリックス(8591)」や「クリエイトレストランツホールディングス(3387)」のように、日経平均と比較してその落ち込みが激しいと思われる優待株を取り上げてみました。

1. サニーサイドアップグループ

サニーサイドアップの株主優待

「世界一おいしい朝食」で知られるパンケーキ店「bills」を運営する「サニーサイドアップグループ(2180)」ですが、2/6終値の1,096円から3/13終値に492円まで下落し、3/27現在終値は581円と半額近くまで落ち込んでしまいました

こちらの会社は優待好きにとっては「パンケーキのお店」としておなじみですが、事業の柱は企業PRやプロモーション活動、またスポーツビジネスにも関わっているため、新型コロナショックによるイベント中止や東京オリンピック開催可否などの影響を強く受けると予想されての株価なのかもしれません。

「サニーサイドアップグループ」の株主優待は、保有株数に応じて利用できる優待券をいただけます。

株主優待を受けられる最低株数は200株ですので、投資をお考えの方はご注意ください。

優待券1枚につき自社運営の「bills」で指定メニューから1品、およびソフトドリンク1杯をいただけます。

優待券1枚が2,500円相当とみなした場合、配当+優待利回りは5%を超えてますが、「今が買い時」なのか「落ちるナイフ」なのか判断しかねるところです。

2. アダストリア

アダストリアの株主優待

「アダストリア(2685)」は、主に繁華街のステーションビルや郊外のショッピングモールなどに「グローバルワーク」「ローリーズファーム」「niko and …」など多数のブランドのアパレルショップを展開する企業です。

2/10終値の2,161円から3/18終値には1,178円まで落ち込み、3/27現在終値は1,368円と2月から4割近く下落してしまいました。

暖冬の影響からか、昨年末から徐々に株価が下がっていたところに、このコロナショックでさらに暴落しています。

「アダストリア」の株主優待は、自社運営の店舗で利用できる優待券で、保有株数と保有期間に応じていただけます。

100株保有の場合、現在の配当+優待利回りは約5.8%ですが、今後の業績次第で配当額が変わってくる可能性もあります。

3. みずほリース

みずほリースの株主優待

「みずほリース(8425)」はリース・割賦などのファイナンス事業を行う企業で、以前の社名は「興銀リース」でした。

2/7終値の3,420円から3/19終値の1,705円まで落ち込み、3/27現在終値は2,365円と約3割下落してしまいました。

「みずほリース」の株主優待は、100株以上保有する株主に対し、保有期間に応じてクオカードを進呈しています。

2019年3月期までの優待品は図書カードでしたが、今年度からクオカードに変更されています。

100株保有の場合、現在の配当+優待利回りは約4.7%です。

2月時点の業績予想では増収増益でしたが、もはや世界中で猛威を振るうコロナウイルスの影響により今後の業績に影を落とすのかが心配されます。

4. ヤマハ発動機

ヤマハ発動機の株主優待

「ヤマハ発動機(7272)」は、二輪車メーカーとしては世界で大手の企業で、バイク・スクーター・電動自転車をはじめ、ボート、ヨット、スノーモービルなど環境に応じた乗り物や、産業用機械などを製造しています。

2/6終値では2,121円でしたが、3/19終値には1,121円まで落ち込み、3/27現在終値は1,396円と約35%下落しています。

アメリカ・ヨーロッパ・アジア圏への販売が売り上げ全体の7割近くを占めており、世界的なコロナ禍の影響を大きく受けることが予想され、株価の落ち込みにつながっているのかもしれません。

「ヤマハ発動機」の株主優待は、保有株数・保有期間に応じてポイントをいただけて、ポイント数に応じてカタログ内の優待品を選べます

優待品のなかにプロサッカーチーム「ジュビロ磐田」や、ラグビーチーム「ヤマハ発動機ジュビロ」の試合観戦チケットがある、というのが大きな特徴です。

観戦できる試合が指定されており、かつ抽選となっています。

現在の配当利回りは6%を上回り、配当+優待利回りは7%を超えているなか、長期保有を前提とした場合は「大バーゲン中」ともいえますが、短期的には業績悪化による減配リスクで利回りが下がる恐れもあります。

5. ローランド ディー.ジー.

ローランド ディー.ジー.ーの株主優待

「ローランド ディー.ジー.(6789)」はインクジェット・3Dなどさまざまなプリンターを手掛けており、なかでも業務用大型プリンターで世界首位級の企業です。

2/6終値の2,039円から3/19終値の1,046円まで値下がりし、3/27現在の終値で1,289円と約4割下落しています。

こちらの企業も9割ちかくが海外市場での売上のため、新型コロナによる世界的混乱の影響を大きく受けるものとみなされ、株価が下落していると思われます。

「ローランド ディー.ジー.」の株主優待は、100株以上保有する株主に対し世界各地の名産品が紹介されたカタログギフトを進呈しており、3,000円相当の商品のなかから選べます。

現在の配当利回りは約3.5%で、株主優待と合わせた配当+優待利回りは約5.8%にまで達していますが、こちらも考慮すべきは短期的な業績の落ち込みと減配リスクでしょうか。

上下動の激しさが常態化

爆発的に新型コロナウイルス患者が増えている諸外国より、比較的コントロールがうまくいっていた印象であった日本もジワジワと感染者が増えつつあり、市民生活や経済活動への深刻な影響が懸念されています。

日経平均株価も1日で1,000円前後も変動したりと上下動の激しい相場が半ば常態と化しており、コロナ禍、株式市場ともに一刻も早く落ち着いてもらいたいです。(執筆者:吉井 裕子)