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成長株を見つけやすい「米国株式」の魅力 「5年で6倍近く株価上昇」の有名銘柄がなおも成長し続ける

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成長株を見つけやすい「米国株式」の魅力 「5年で6倍近く株価上昇」の有名銘柄がなおも成長し続ける

資産運用をされている方は皆「成長株」に興味をお持ちのことでしょう。

「保有している株が何倍にもなった。」

「将来を見据えて成長株に投資をした方がよい。」

このような先人の言葉に影響されて成長株を探してはみたものの、発掘作業に挫折してしまったという方も少なくないでしょう。

実は、そのような方でも比較的簡単に成長株を見つけられるのが、外国株、特に米国株への投資なのです。

このコラムでは、米国株の魅力と米国株投資をする際にこれだけは守ってもらいたいという留意点をお話します。

成長性を求めるなら 「米国株式投資」

成長株選びが難しい日本株

まず、日本国内の市場で成長株を見つけようとすると、どうしても中小型の株式に注目せざるを得ません。

例えば、成長株の投資信託の月間レポートを見ると、トヨタや三菱UFJのような誰でも知っているような銘柄が入っていることはまれです。

これらの日本を代表する銘柄は成熟企業としてのイメージが強く、「これほど大きい企業がこれ以上成長できるのだろうか」と今後の成長を疑って見られてしまうのです。

また、ソフトバンクグループやファーストリテイリングのように世界的企業になった後でも成長を続けている企業もあるのですが、誰でも知っている銘柄に手を出す際には、

「今からでは買うのが遅すぎる気がする」

気後れしてしまうものです。

このような背景から、

日本国内の成長株というと、まだ伸び代が大きい中小型株が連想される

のです。

ところが、成長株を語る多くの株式セミナーや投資本を参考にしても、「すでに何倍にもなった銘柄」や「玄人のトレーダー以外は知らないような小型銘柄」を例に出されるケースは少なくありません。

また、そのようなセミナーを聞いて自分で銘柄選びをしてみたものの、選んだ銘柄の株価が思うように上がらないと、

「自分にはそのような成長株を発掘できるとは思えない」

と考えて成長株選びを諦めてしまうこともあります。

そのような方に知っていただきたいのが米国株投資です。

成長株を見つけやすい米国株の魅力

米国株であれば、誰でも知っている有名企業の中で成長株を探すことができます

国内の成長株を見つけることに挫折してしまった方に、もう1度チャレンジしていただきたいと思います。

アメリカの成長株は有名企業

皆様ご存じの「Google、Amazon、Facebook、Apple」いわゆるGAFA(ガーファ)は、アメリカの企業です。

これらの超有名企業が現在も成長を続けていることは、投資家でなくても理解できます。

例えば、Googleはユーザー側が追いつけないほどの速度で無料の新サービスを次々と展開しています。

Amazonの成長性は言うまでもありません。

Facebookも動画サービスやテレビ電話サービスなど時代を見据えた新サービスを続々と導入しています。

また、Appleは2011年にスティーブジョブズが亡くなった後も成長を続けてきました。

ガーファ

投資期間5年のケーススタディ

2015年初旬~2020年4月までの5年間、Googleの株に投資をしていたらどうなっているでしょう

例えば、あなたにとってGoogleがあなたの生活の一部になったのはいつ頃でしょうか。

もう10年以上前のことかもしれません。

もしあなたがGoogleのファンになり、Googleが生活の一部になってから十分に時間が経過した後、2015年にGoogleへの投資を行ったとします(Google 株は、Alphabetという企業名で取引されています)。

日本の成長株に投資をする感覚だと、「既に有名になり過ぎた2015年のGoogleは、もう投資するのに遅いのでは」というくらいの月日が流れてしまっているのです。

前述の通り、「まだ皆が注目していないくらいの銘柄に投資をしたい」というのが日本株流の成長株投資の考え方だからです。

実際の数字を確認てみましょう。

2015年5月1日~2020年4月28日のGAFAの株価推移

Google(企業名Alphabet)の2015年5月1日の株価は551.16ドルでした。

約5年経過した2020年4月28日(本原稿執筆時)では1,232.59ドルとなっています。

同時期(2015年5月1日~2020年4月28日)のAmazon、Facebook、Appleの株価も見てみましょう。

株価の推移

≪筆者インターネットを利用した調査による(単位:USD)≫

また、このようなハイテク系の銘柄だけではなく、日本人にもなじみのあるメーカーやコーヒーショップの株価も見てみましょう。

例えば、

ファブリーズやアリエールで有名な「P&G」

スポーツとファッションでファンの多い「NIKE」

毎朝通うビジネスマンも少なくない「スターバックス」

です。

既に成熟企業として見てしまう傾向にあるこれらの銘柄も成長を続けています

2015年5月1日~2020年4月28日のメジャー3社の株価推移

株価の推移

≪筆者インターネットを利用した調査による(単位:USD)≫

ここで、先程挙げた日本株の有名企業も見ておきましょう。

2015年5月1日~2020年4月28日の日本企業の株価推移

日本企業の株価推移

≪筆者インターネットを利用した調査による(単位:円)≫

ソフトバンクグループだけに投資をしていれば利益になったかもしれませんが、銘柄を分散していた場合にはむしろ損失になっている可能性があります。

同カテゴリーでの日本株と米国株の比較

ちなみに、比較を公平にするために「金融機関」というカテゴリーで括り、三菱UFJの同業種の同時期の推移を見ると、

JPモルガンは、63.16ドル → 95.29ドル

バンクオブアメリカは、16.11ドル → 23.89ドル


に上昇しています。

もちろん、アメリカの株式だからと言って全ての株式が成長株として上昇するわけではありません

また、日本株の中にもMonotaROや神戸物産のような優良な成長株はあります

しかし、皆様にとってGoogleとMonotaROのどちらが身近でしょうか。

米国株であれば、四季報を血眼になって読み漁らなくても「自分に取って身近な成長企業」を見つけられる

と言えるのではないでしょうか。

米国株式のデメリット

米国株式のデメリット

私の経験上、米国株への投資は、日本株投資に慣れている方ほど敬遠してしまう傾向にあると言えます。

それには米国株式が持つネガティブなイメージが影響しているのです。

米国株式の持つネガティブなイメージとは、

・ 夜間に価格が動くので注文を出しずらい。

・ 日本株と比較して財務内容をチェックできる情報源が少ない。

・ 為替リスクがある。

・ 日本株と比較して手数料が高い。

確かに、これらのネガティブなイメージは間違ってはいません。

日本株投資に慣れている方ほど上記のデメリットには気をつける必要があります。

米国株式の取引方法

証券会社で米国株式の注文を出す場合には、主に2つの方法があります。

それは「委託取引」と「店頭取引」です。

「委託取引」

委託取引」とは、日本の証券会社の口座から海外の市場に売買の注文を発注する取引です。

日本株の売買を東京証券取引所に発注するのと同じです。

証券会社の電話注文か、証券会社によってはインターネットでも米国株式の委託注文を出せる環境になってきています。

「店頭取引」

店頭取引」は、証券会社が顧客の相手側に立つ相対取引です。

原則は、証券会社の担当者に電話で発注します。

私が証券会社にいた10年前は、米国株式と言えば「店頭取引」でした。

しかし、実は、「店頭取引」はおすすめできないのです。

米国株式の「店頭取引」をすすめない理由

店頭取引は、

割高な価格で株を買い、割安な価格で売る不利な取引

だからです。

米国株の店頭取引は、証券会社が昨晩のアメリカ市場で買ってきた株に価格の上乗せを行い顧客に販売する方式です。

顧客側のメリットは、価格が確定しているため判断しやすいことや、米国の市場が閉まっている時間にも確実に株を買うことができる点です。

一方で、デメリットは、証券会社が調達した株価に利益を上乗せしているので、割高な買い物になっているという点です。

私が知っている限りでは、上乗せする利益は約2%程度というのが業界の常識でした。

店頭取引の価格とアメリカ市場の終値を比較すれば大体推計できるものでした。

証券会社によってはウェブサイトで実際に2%幅について言及しているところもあります。

また、この米国株の店頭取引は、売却の時にも反映されます。

売却の時には、市場価格の2%程度低い価格で証券会社が引き取ります

証券会社としては、顧客から買い取った株を市場で売らなければいけません。

リスクを負うのでこのくらい利益を確保しておくわけというわけです。

別の見方をすると、証券会社側はディスカウント価格で顧客から株を調達できているので、確率論では五分五分より儲けやすいという考え方もできるのです。

上記の

購入時と売却時の両方を店頭取引にすると、顧客からは見えていないところで、2%の往復分つまり4%の利益を証券会社に渡している

ことになるわけです。

顧客は市場価格より約4%も不利な取引をしてしまっているのです。

ネット口座の「委託取引」がおすすめ

米国株を購入する際に、

「買い付けコストを下げたい。」

「売り買いの勧誘をして欲しくない。」

という方には、インターネット口座の「委託取引」を利用することをおすすめします。

「委託取引」であれば、証券会社によっては約0.5%程度の手数料で取引できます。

ネット証券会社は、コールセンタースタッフの教育が行き届いている傾向にあり、不明点を聞くと大変親切に答えてくれます(2020年4月現在、緊急事態宣言の影響で各種証券会社のコールセンタースタッフ人員は不足しており電話がつながりにくい可能性はあります)。

米国株式の運用にも目を向けてみる

FPとしての現場観で申しますと、2019年中に問題となったいわゆる「老後資金2,000万円不足問題」から投資に興味を持つ若い方が増加していると感じています。

実際に、日本経済新聞にも次のような記事が掲載されています。

インターネット証券で新規口座を開設する個人が急増している。楽天証券では2月の開設数が初めて10万を超え、3月は2月比で3割程度増えそうだという。

日本経済新聞 電子版(2020/3/26)

株式投資を最近になって初めた方は、米国株投資に抵抗感を持たずに初めています。

固定観念を持たない分、ハードルを感じないのでしょう。

米国株の投資が広く一般に普及し、多くの投資家が当然のように知っていることを「自分は知らない」とならないよう、米国株の運用にも少しずつ目を向けていきましょう。

四季報から発掘するよりも成長株への近道かもしれません。(執筆者:遠藤 功二)

《遠藤 功二》
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遠藤 功二

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し金融機関に就職。 証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当したが、雇われFPとして働くことに限界を感じる。FP資格やMBAをとっても、会社にお金で縛られていたら何もできない。「お金のためだけに働くつまらない生き方を他の人たちにはさせたくない。」という志をもち、お金が原因で不幸になる人を少しでも減らすべく、教育特化のFPとして奔走中。 寄稿者にメッセージを送る

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