この記事の最新更新日:2023年10月13日
荷物を発送する際にできれば送料を安く済ませたいところです。
荷物発送と聞いて「クロネコ」と「郵便局」の2社を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「クロネコ」と「郵便局」の運賃を比較しつつ、できるだけ安く荷物を送る方法について解説します。
目次
「クロネコ」の料金と「郵便局」の運賃を比較
2社の運賃は、エリア・荷物の大きさ(縦 × 横 × 高さ)・重さによって決められています。
郵便局のゆうパックは、2023年10月1日に運賃を改定しました。
次の表は、「東京発・関東エリア着(東京以外)」で発送する場合の運賃(2023年10月時点)です。
サイズ | クロネコ | ゆうパック(改定後) |
60サイズ | 940円(2㎏まで) | 880円 |
80サイズ | 1,230円(5㎏まで) | 1,200円 |
100サイズ | 1,530円(10㎏まで) | 1,500円 |
120サイズ | 1,850円(15㎏まで) | 1,830円 |
140サイズ | 2,190円(20㎏まで) | 2,170円 |
160サイズ | 2,510円(25㎏まで) | 2,500円 |
170サイズ | ― | 3,070円 |
180サイズ | 3,060円(30㎏まで) | ― |
サイズから運賃を計算するとどのサイズでも「ゆうパック」のほうが10~60円ほど安いのが特徴です。
「クロネコ」はサイズと重量を比較して大きいほうのサイズで扱うため、重い荷物を送るのであれば「ゆうパック」のほうがお得です。
参照:
ヤマト運輸「宅急便のサイズについて」
日本郵便「基本運賃表(東京)」
発送費用を節約するなら荷物の重さに注目
「ゆうパック」では、サイズごとに重量を定めていません。
ただし、25~30kg以下の荷物は重量ゆうパック扱いとなります。
サイズと重量が規定内であれば「クロネコ」のほうが安く送れます。
しかし、「クロネコ」ではサイズごとに重量の上限が決められているため、荷物によっては運賃の比較が必要です。
たとえば、60サイズでずっしりと重い10kgの荷物の場合
- クロネコ …1,390円
ゆうパック …880円
510円の差が出ます。
送料を安くできるアプリ&サイトをチェック
アプリやサイトを使って荷物を送ると1回あたりの送料がお得です。
まだ利用していない人は、早速チェックしてみましょう。
ここからは、便利でお得な
「クロネコメンバーズ」
「にゃんPay」
「ゆうパックスマホ割アプリ」
「郵便局アプリ」
について紹介します。
「クロネコメンバーズ」
クロネコメンバーズカードは、「クロネコ」に特化した電子マネーと、nanacoがセットになっています。
クロネコメンバー割に3,000円以上チャージして支払うと、運賃が10%割引になります。
また、デジタル割や持ち込み割りの併用でさらに210円お得です。
通常は自宅から荷物を送ると運賃は930円(※3)ですが、
になります。
1回の発送だけで368円も安くなるので、荷物を送る頻度が高い人ほどお得です。
デメリットは、クロネコメンバー割を使える場所が集荷・直営店に限られる点です。
コンビニや取扱店から発送することが多い人にとっては、メリットは少なめです。
(※3)60サイズ、運賃改定前、東京発・関東着の場合
参照:ヤマト運輸「料金・割引を調べる」
「にゃんPay」※2022年9月29日追記
≪画像元:Yamato Transport Co., Ltd.≫
にゃんPayは、クロネコに特化したQR決済サービスです。
通常運賃が940円(※3)の場合、にゃんPayで支払うとキャッシュレス割引が適用されて運賃は935円となります。
そこから12%割引されて運賃は823円となります。
さらに、クロネコメンバーが利用できる割引をすべて併用すると、運賃は553円となります。
にゃんPayで支払いの場合
940円→キャッシュレス割適用後935円
935円×12%=112円
935円-112円=823円
クロネコメンバーズの割引をすべて適用
823円-270円(デジタル割/持込み割/営業所受け取り割)=553円
通常運賃と比較すると、387円のお得です。
にゃんPayを利用する場合の注意点
・ オートチャージとなるため金融機関口座の登録が必要
・ 支払いは集荷・直営店に限られる
・ 残高は有効期限が過ぎると自動的に失効する
にゃんPayを利用できる銀行は全国に170以上あります。対象外の金融機関もあるため、事前に確認が必要です。
参照:にゃんPay 利用できる金融機関一覧(pdf)
にゃんPayの残高有効期限は、最終利用日から5年となっています。
アカウントを削除した場合も残高は失効するため注意しましょう。
「ゆうパックスマホ割アプリ」
「ゆうパックスマホ割アプリ」を利用すると荷物1個につき180円割引かれます。
ただし、通常の持ち込み割引120円、同一あて先割引60円は適用されません。
つまり、持ち込み割引と同一あて先割引をいつも使っている人の場合には支払額は変わりません。
しかし、「ゆうパックスマホ割アプリ」には次のメリットがあります。
・ 1年間(前月まで)に10個以上発送があれば割引後の運賃からさらに10%割引
・ 受取先を郵便局に指定すると100円割引
つまり、定期的に荷物を送る人が10%割引によって得をする仕組みと言えます。
「ゆうパックスマホ割引」で荷物を送ると運賃(※3)は690円(運賃改定後は700円)ですが、10%割引の対象となれば約70円お得です。
荷物を送る相手や事情にもよりますが、受取先を郵便局に指定できれば合計170円安く荷物を送れます。
郵便局アプリ ※2023年10月13日追記
「郵便局アプリ」は、2023年10月12日からスタートした新しいサービスです。
クレジットカード登録をしてアプリで事前決済すると、荷物1個につき180円割引かれます。
お得度は「ゆうパックスマホ割アプリ」と同じで、1年間(前月まで)に10個以上発送があれば割引後の運賃からさらに10%割引されます。
「ゆうパックスマホ割アプリ」は荷物の発送に特化したサービスなのに対して、「郵便局アプリ」は荷物の発送だけでなく下記のサービスにも対応しています。
・郵便局、ポスト、ATM検索
・配送状況検索
・再配達依頼
・窓口の整理券発行
・料金比較
・お届け日数比較
≪執筆者撮影≫
ポストごとの取集予定時刻やATMの営業時間が分かるので、荷物発送以外にも使えるアプリと言えます。
すでに「ゆうパックスマホ割アプリ」を利用している場合は、登録情報(クレジットカード情報含む)はゆうびんIDによって引き継ぐことが可能です。
当面は引き続き「ゆうパックスマホ割アプリ」も利用可能ですが、今後は終了する可能性もあります。
参照:日本郵便株式会社「郵便局アプリ」
「クロネコ」「郵便局」でそれぞれ1番安い発送方法
クロネコヤマトの場合
- クロネコメンバーズに登録
- 送り状を指定された方法で作成してデジタル割(60円引き)
- 持ち込み割(150円引き)
- 可能であれば営業所受け取りサービス(60円引き)
をフル活用すると1番安く発送できます。
支払方法はクロネコメンバー割「BIG」が1番お得です。
クロネコメンバー割には10%割引と15%割引のBIGがあり、BIGで支払うとにゃんPayよりも運賃が安くなります。
郵便局の場合
- 「ゆうパックスマホ割」または「郵便局アプリ」に登録
- クレジットカード事前決済で(180円引き)
- 可能であれば受取先を郵便局にして郵便局受取割引(100円割引き)
も活用しましょう。
運賃支払いは登録したクレジットカードで決済されるため、還元率が高いカードに設定しておきましょう。
ゆうパックの利用頻度が多ければ、継続利用割引でさらに10%お得になります。
どちらを利用するか迷ったら荷物の重さと利便性で判断しよう
どちらを利用するか迷った際には、荷物の重さや利便性で判断するとよいでしょう。
筆者は、荷物の重さで送料が安いほうを選ぶこともあれば、郵便局が休みの時にはコンビニから発送できる「クロネコ」を利用することもあります。
どちらを利用してもお得になるように、2社が提供しているサイト&アプリをチェックしておくことをおすすめします。(執筆者:成田 ミキ)