近年は、「NISA」制度や「iDeCo」の普及やコロナショックによる株価の下落を受けて、投資に興味を持つ人が急増しています。

家計簿アプリ「マネーフォワード」の調査では、国民1人あたり10万円が支給された「特別定額給付金」の使い道として13%が「投資資金」と回答したというほどです。

今回の記事では、中でも初心者におすすめの投資信託の選び方について解説します。

「投資信託」の はじめ方、選び方

Step1:情報収集、現状の把握と目的の明確化

最初に必要なのは、

・ 投資についての情報収集

・ 自分自身の現状把握

・ 何のために投資をするかを明確にしていくこと

です。

こう書くと面倒な感じがしますが、おかしな投資をして大損などしないように、ある程度の知識と意識は持っておく必要があります。

とはいえ、最初は

・ 投資信託、株、債券、不動産とはどのようなものなのか

・ それぞれが何によってどのように値動きするものなのか

を何となく理解するくらいで十分です。

実際には投資をやりながら学んでいく部分が多いと思います。

また、投資は個人の状況によって最適な方法が異なるので、自分に合った方法を知ることが重要です。

自分の

貯金額、現在の収入、今後の収入の変化などざっくりとしたライフプランをもとに、いくら投資していくらの利益を得たいのか

を明確にします。

1年で100万円欲しい人と10年で100万円欲しい人では必要な初期費用や取るべき行動が全く異なるのです。

また、たとえば今手元にある100万円を投資したいと思っても、来月以降も安定した収入がある場合と、収入が安定しない場合では、

「いくらを投資にまわせるのか」

「すぐに必要な現金に換えられるタイプのものにするかどうか」

など戦略が大きく変わってきます。

いつ何が起こるか分からないので、年収と同じ額か少なくとも半分くらいは現金で持っておいた方が無難です。

投資について情報収集しながら自分の現状を分析し、

どのくらいの「期間」で

「いくら」投資して

いくら位の「リターン」を得たい

のかの3つを何となく決めたらいよいよ行動に移していきます

Step2:口座開設は慎重に 楽天or SBIで「つみたてNISA」口座からがおすすめ

楽天証券のNISA口座
≪画像元:楽天証券

いざ投資を始めるとなれば、証券会社で口座を開設することになります。

最近ではインターネットでの申し込みと郵送対応だけで口座開設が完了するタイプが多く、店舗に出向く必要はなくなりました。

口座を開く際に数ある証券会社からどの会社を選ぶかについては、主に

「手数料の低さ」

「アプリやwebサイトの使いやすさ」

「会社の信頼性」

「取扱商品数の豊富さ」

「銀行口座との連携が可能か」

5点が判断のポイントです。

これらの観点からいま特に人気が高まっているのが「SBI証券」と「楽天証券」の2つです。

あとはアプリなどの好みの問題ですが、このどちらかを選んでおけば間違いはありません

投資を始めてから証券会社を変えようと思うと、移管の手続きが面倒なので最初が肝心です。

後で変えることにならないよう、慎重に選ぶ必要があります。

また、証券会社の口座には、

一般口座

特定口座(源泉徴収無し)

特定口座(源泉徴収あり)

「一般NISA」口座

「つみたてNISA」口座

「iDeCo」口座

などがあります。

特定口座(源泉徴収あり)

特定口座(源泉徴収あり)は、証券会社で売買損益や税金の計算をしてもらえるもので、自分で確定申告をする必要がない口座です。

特定口座(源泉徴収無し)

特定口座(源泉徴収無し)では、売買損益の計算はしてもらえますが、源泉徴収はしてもらえないので自分で確定申告をする必要があります。

一般口座

一般口座は売買損益の計算、源泉徴収のどちらもしてもらえません。

「NISA」口座・「iDeCo」口座

また、「一般NISA」や「つみたてNISA」、そして「iDeCo」の取引には専用の申込が必要です。

いろいろと種類がありますが、1番最初は

特定口座(源泉徴収あり)と「つみたてNISA」口座の2つを開設する

のがおすすめです。

「iDeCo」もぜひ利用したい制度ですが、会社での書類作成が必要になるなど手続きが複雑なので投資を始めるまで時間がかかってしまいます

余裕があれば特定口座、「つみたてNISA」口座の開設の際に「iDeCo」の開設も同時に進めるとよいかもしれません。

SBI証券のNISA
≪画像元:SBI証券

Step3:商品選びは目標に合わせて

口座を開設できたらいよいよ商品選びですが、今回は初心者でも始めやすい投資信託に限って話を進めます。

「つみたてNISA」や「iDeCo」では長期投資向けのリスクの低い商品が厳選されているので、

・ 長期的な視点で投資をしたい場合

・ 老後資金を目的とする場合

にはその中から選ぶのがおすすめです。

投資信託には株、債券、不動産、コモディティ(金)などがあり、さらに国内、米国、海外先進国、新興国といった括りでどの国の経済を対象とするか選ぶことができます。

また、

市場平均に連動する、つまり平均的なリターンを期待できてコストの低い「インデックス型」

と、

平均以上のリターンを望めるがコストの高い「アクティブ型」

といった種類があります。

これだけ種類があると選ぶのが億劫になってしまいますが、

選び方の基本的なルールとして

「投資商品・投資対象を分散する」こと

「全体のリスクとリターンを計算する」こと

「コスト(手数料)の低い商品を選ぶ」こと

の3つを守るようにすれば十分です。

「投資商品・投資対象を分散する」

1つめの分散については、たとえば日本の株だけに投資していると日本の株価が大幅に下落した時に損失が大きくなってしまう一方で、債券や海外の株等にも投資していれば影響が少なくなるので、投資対象を分散させることでリスクを抑えられるという考えです。

分散の具合については2つ目のリスク・リターンの計算が重要になってきます。

「全体のリスクとリターンを計算する」

一般にリターンの期待値が高いほどリスクも高くなるので、自分の許容できるリスクと求めるリターンのバランスのよい所を見つける必要があります。

さまざまな投資商品を購入していると知らないうちにリスクが高くなりすぎていたり、反対にリターンが少なすぎて当初の目標を達成できないこともあります。

リスクとリターンの計算はweb上に計算方法が載っているので、エクセルなどで計算して自分の投資対象全体のリスクとリターンがどうなっているのかを確認します。

それに基いて、たとえば「国内株式1割、国内債券2割、先進国株式3割…」というように自分自身の目的に沿った配分を決めるのです。

「コスト(手数料)の低い商品を選ぶ」

最後に、大体の投資対象が決まったら、あとはひたすらコストの低い商品を探すのみです。

同じ投資対象でもさまざまな会社が提供するファンドがあるので、その中で

「信託報酬(保有している間かかりつづける維持手数料)」

「信託財産留保額(解約手数料)」

が低いものを探します。

また、一気に購入せずに

月1回などの積立形式で購入することで高値掴みのリスクを下げる「ドルコスト平均法」も重要

です。

これらのルールに則っていれば、あとの細かい所は分からなくてもとりあえず投資をスタートしても問題ありません。

実際の値動きや経済の動向については、投資をしながら学んで行けば十分です。

投資対象は分散して リスクを抑える

選べない場合には、とりあえず「インデックス型」か「バランス型」かを決める

ここまでで投資信託の選び方にはルールがあることを解説しましたが、実際には「リスク・リターンを計算して配分を決めるのが面倒」、「よく分からない」ということもあるかもしれません。

「自分で配分を決めるのは苦手」、「大儲けしなくても良いからとりあえず投資はしておきたい」、「リスクはなるべく低くしておきたい」という方は、とりあえず

「インデックス型」の株式と債券だけを購入する

あるいは

「バランス型ファンド」という商品を選ぶ

ことをおすすめします。

「バランス型ファンド」

「バランス型」には、最初からある一定の比率(または経済状況に応じてプロが組み替えてくれる)で株式や債券、不動産などが組み込まれています。

それさえ買えば自動的に分散が叶うようになっている商品です。

保有コストは多少高くなりますが、分散をお任せできるのはコストに十分に勝るメリットと言えます。

たくさんの商品を持つよりも証券アカウントの画面がスッキリしてリターンの具合が分かりやすいのも良い点です。

あれこれと計算するのが面倒な方や投資対象をシンプルにしたい方はぜひ検討してください。

自分に合った投資法を見つけることが大切

経済停滞や年金不安から若年層を中心に長期投資を始める人が年々増えてきています。

投資では自分に合った方法を見つけるのが最も大切なことですので、自分の状況や考え方をよく分析して、納得のいく方法を探してみてください。(執筆者:島村 妃奈)