2020年に株式市場が急落し、株主優待投資を開始した方は多いと思います。

株主優待がもらえる権利が確定する「権利月」に株主優待銘柄を買うと、配当や優待がもらえる権利が確定した後で大きく値下がりしやすい「権利落ち」になり、株主優待の価値以上に損をすることがあります。

今回は12月の人気株主優待銘柄の過去5年のデータを使用し、

・ 権利確定月に買うと割高なのか

・ 買い時はいつなのか

上記を検証していきます。

優待銘柄は優待権利月に買うと損

今回検証する12月人気株主優待銘柄

【2702】マクドナルド

株主優待実施月:6・12月

株主優待内容:株数に応じて優待食事券を贈呈

【2752】フジオフードシステム

株主優待実施月):6・12月

株主優待内容:株数に応じて株主様ご優待商品を贈呈

【3196】ホットランド

株主優待実施月:6・12月

株主優待内容:株数に応じて優待券を贈呈

【3197】すかいらーく

株主優待実施月:6・12月

株主優待内容:株数に応じて株主様ご優待カードを贈呈

【6078】バリューHR

株主優待実施月:6・12月

株主優待内容:バリューカフェテリアの年会費無料、および株数に応じてカフェテリアポイントを贈呈

【8165】千趣会

株主優待実施月:6・12月

株主優待内容:株数に応じて自社お買物券を贈呈

※全銘柄が年2回(6・12月)実施

権利確定月に買うと割高なのか

上記銘柄において、2015年~2019年のそれぞれの年間平均株価と、それぞれの年の権利月平均株価(6月と12月)を比較した結果、権利月平均株価が年間平均株価より高かった確率は63.3%でした。

ただし、TOPIXにおいてそれぞれの年の平均指数とそれぞれの年の6月と12月の平均指数を比較した結果、6月と12月の平均指数が高かった確率は60%と近い結果になったため、割高であるとはまだ言えません

次に6月と12月における各銘柄の権利月平均株価と、年間平均株価を比較しました。

6月権利月平均株価と、年間平均株価を比較

12月権利月平均株価と、年間平均株価を比較

色付けされた箇所は、TOPIXの月間平均指数と比較して各銘柄の権利月平均株価が上回っている箇所です。

よって色付け箇所は割高であると言えます。

6月に高いマクドナルド

6月のマクドナルドの月間平均株価は、TOPIXの月間平均指数に比べて5年中4年(80%)割高である結果がでました。

マクドナルドは6月に配当金は出ず、12月のみ配当金が出ますので意外な結果です。

12月に高い銘柄は多い

12月は、すかいらーく、フジオフード、バリューHRの月間平均株価が、TOPIXの月間平均指数に比べて5年中4年(80%)割高であるため、12月の株主優待銘柄は割高に買われている場合が多いと言えるでしょう。

12月に特に割高な銘柄は

先ほどの12月の平均株価比較表を、TOPIXに比べて10%以上高い場合に背景色を黄色に変更した表をご覧ください。

背景色を黄色に変更した表

バリューHRに注目してください。

12月の平均株価は5年中3年(60%)TOPIXの月間平均指数に比べて割高という結果がでました。

バリューHRは時価総額が他の銘柄に比べて小さいため、市場に流通する株数が少なく、より割高になりやすい可能性があると言えます。

買い時はいつ

過去5年のバリューHR週足チャート
≪画像元:株探(期間 2015/9/25~2020/6/26)≫

上記チャートは過去5年のバリューHR週足チャートになります。

5年中4年において、年後半から年末にかけて大きく株価が上昇しています。

よって買い時としては、夏から秋にかけての年後半で買うとよいでしょう。

よりリスクを取れるのであれば、200株以上買って、権利落ちの直前に半分売る取引をするのもよいでしょう。

うまくいけば値上がり利益と株主優待の両取りができます

ただし、毎年年末にかけて上昇するわけではなく、あくまで上昇する確率が高いデータがあるだけなので、損切ラインを決めて取引することをおすすめします。

また、各銘柄のチャートを調べるとそれぞれの株価のクセがバリューHRのように分かることもあるので、気になる銘柄のチャートはチェックしてみてください。(執筆者:株式ディーラー歴10年 勝越 晴)