ポイントサイトや入会キャンペーンなどで、クレジットカードを複数枚作られた方も多いと思います。
今は簡単にクレジットカードが作れるので、10枚以上持っている人もいます。
しかしクレジットカードを複数保有していると、さまざまなリスクがあります。
特に使っていないカードを放置している場合は要注意です。
今回はクレジットカードを複数保有し、全く使っていないカードを放置することで起こりうるリスクについてお伝えしていきます。
全く使っていないクレジットカードを放置すると、大きく以下のリスクが考えれらます。
・ 信用情報に傷がつく
・ 新規でカードが作れなくなる
・ 住宅ローンの審査に影響する
・ 不正利用される
クレジットカードを複数保有している場合、使っていないカードもあると思います。
そのようなカードを放置していると、どのようなリスクがあるのか以下で詳しく見ていきましょう。
目次
リスク1:無駄な年会費を支払う

使っていないクレジットカードであっても、年会費が発生しているカードがあるかもしれません。
たとえば「初年度年会費無料」としているクレジットカードは多くあります。
この場合、初年度は無料かもしれませんが、2年目からは年会費が発生している可能性が高いです。
2年目から年会費が発生することを知らず、
というケースはよくあります。
リスク2:信用情報に傷がつく
クレジットカードを複数保有していることで、信用情報に傷がついてしまう可能性も考えられます。
たとえば転職などの理由により、給与振込口座を変更した場合は注意が必要です。
この場合、クレジットカードの引き落とし口座も一緒に変更しておかなければ、給与が振り込まれないため、口座残高だけが減っていってしまいます。
口座の残高が0円になった場合、残高不足で年会費が引き落としされず、信用情報に延滞履歴が残ります。
延滞履歴が残ってしまうと、将来借入れをする際にできなくなる可能性があります。
リスク3:新規でカードが作れなくなる
使っていないクレジットカードを多く保有していると、「与信枠」を超えてしまい、新規でカードを作れなくなる可能性があります。
クレジットカードを発行する際は、「与信枠」をもとにカード会社による審査が行われます。
「与信枠」とは、クレジットカードの「利用限度額」にあたり、個人の信用度などを元に設定されるものです。
クレジットカードを作る際は、この枠の範囲内で発行され、カードの発行枚数が増えるほど残りの与信枠が減ってしまいます。
クレジットカードを増やしたことで、本当に必要なカードが作れなくなる可能性があるため、作り過ぎは注意が必要です。
リスク4:住宅ローンの審査に影響する
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与信枠は、住宅ローンの審査を行う時にも影響します。
クレジットカードを必要以上に持っていると、与信枠の関係で住宅ローンの借入金額に影響する可能性があります。
住宅ローンの審査は、年収に対する年間返済総額を算出した「返済負担率」を元に審査が行われます。
たとえば年収400万円の人で、年間返済総額が140万円だとすると以下のようになります。
【返済負担率=140万円 ÷ 400万円=35%】
住宅ローンの審査では、金融機関によって返済負担率の基準は異なりますが、だいたい35%以下に抑えることが1つの基準になっています。
上記の計算の通り、年収400万円の人は、年間140万円以下の返済額に抑える必要があります。
そしてこの「年間返済総額」はクレジットカードの与信枠の10%が加算されます。
たとえばある人の与信枠が300万円の場合、この10%の30万円が年間返済総額に上乗せされてしまうのです。
上記の例で年収400万円でローンの返済を年間140万円に抑えたとして、与信枠300万円の場合は以下のように返済負担率が算出されます。
このようにクレジットカードの与信枠を加算したことにより、返済負担率が42.5%となり、ローンの審査が通らなくなる可能性があるのです。
クレジットカードを作り過ぎたことで、住宅ローンの審査が通らないということがないようにしましょう。
リスク5:不正利用される
自宅に放置してあるクレジットカードが、空き巣が入って盗まれてしまい、不正利用される可能性も考えられます。
クレジットカードをたくさん保有していると、使っていないカードは管理がおろそかになることが多いです。
存在すら忘れてしまい、最悪の場合不正利用されていても気づかないこともあるかもしれません。
使っていないクレジットカードの正しい処分方法
過去1年間に使わなかったクレジットカードは、今後も使う可能性は低いので、カード会社に連絡し解約手続きを行います。
解約手続き後はICチップや名前などが判別されないように、カードをできるだけ細かく切り、捨てる際にも、なるべく別の日に分けてましょう。
不要なカードは正しい手順で、解約・処分をしていきましょう。(執筆者:福森 俊希)