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故人のポイントやマイルは相続できる場合もある 損しないために知っておくべきこと

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故人のポイントやマイルは相続できる場合もある 損しないために知っておくべきこと

キャッシュレス化が普及したいま、クレジットカードの利用によってポイントやマイルを貯めている人は多いと思います。

また、ポイントサイトを活用して貯めたポイントを貯金や節約などに役立てる「ポイ活」をしている人も少なくないことでしょう。

貯まったポイントは買い物や旅行に使えますし、豪華賞品や現金に交換できるものもあります。

こうしたポイントを数万円分貯めている人はたくさんいます。なかには数十万円分貯めている人も珍しくありません。

では、亡くなった人がたくさんのポイントやマイルを貯めていた場合、お金と同じように相続で家族が取得することはできるのでしょうか。

故人のポイントやマイルは相続できる

ポイントのほとんどは相続できない

結論から言うと、ポイントのほとんどは相続できません

人が亡くなった際に相続されるは、「被相続人(亡くなった方)の財産に属した一切の権利義務」

です。

ただし、「被相続人の一身に専属したもの」は相続の対象から除かれます

ポイントは、各クレジットカード会社やポイントサイトの会員であるという資格に基いて与えられるサービスです。

この資格は一身専属的なものと考えられているため、原則としてポイントは相続の対象になりません。

そして、ほとんどのクレジットカードやポイントサイトの会員規約・利用規約をみると、会員の「死亡」や「会員資格の喪失」によりポイントが失効すると定めてあるものもあれば、明確に定められていないものもあります。

失効すると定められているものについては、当然のことながら相続できません。

明確に定められていないものも、上記の原則に従って相続はできないことになるのです。

例外的に相続できるポイントもある

ただし、会員規約や利用規約で相続が認められている場合には、例外的に相続できます

ANAマイレージクラブとJALマイレージバンクでは、会員規約でマイルの相続が認められています

ただし、所定の手続きをとることが必要です。手続きが間に合わなければ法律上の原則に従って相続はできません。

また、法律上の相続ではありませんが、家族間でのポイントの移行が認められているものもあります

楽天スーパーポイント、ヨドバシカメラやビックカメラなどの大手家電量販店のポイントカードで家族間のポイント移行が可能です。

ポイントは生前に使っておくのが得策

例外的に相続できる場合を除いて、亡くなった方が貯めていたポイントは相続できずに失効してしまいます。

損をしないためには、生前にポイントを使っておくのが得策といえます。

一般的にも、ポイントはこまめに使用する方が損するリスクを避けられると言われています。

「ポイントを大きく貯めてから使おうと思っていたところ、期限切れで失効してしまった」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

貯めたポイントをこまめに使うことも終活のひとつと言えるのかもしれません。

ポイントはこまめに使う

念のために問い合わせてみる

ポイントやマイルを相続できるのかという問題の結論は、法律上は相続できないものの運営会社の裁量次第で相続できる場合もあるということです。

規約で相続が認められていない場合でも、問い合わせてみれば何らかの配慮を受けられるかもしれません。

故人が多額のポイントを貯めていた場合には、念のために運営会社に問い合わせてみるとよいことでしょう。(執筆者:元弁護士 川端 克成)

《川端 克成》
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川端 克成

川端 克成

約15年間弁護士をしていましたが、人の悩みは法律だけでは解決できないことに悩み続けて、辞めてしまいました。現在はフリーライターとして活躍中です。読んで役に立ち、元気が出るライティングをモットーに、法律問題に限らず幅広いジャンルで執筆しています。これまでの人生では、ずいぶん遠回りをしてきました。高校卒業後は工場などで働いて二部大学に入り、大学卒業後も工場で働いて司法試験の勉強をしました。弁護士を辞めた後も工場で働きながらライティングの修行を重ねました。そんな人生経験にも基づいて、優しい心を執筆を通じてお伝えするのが理想です。 寄稿者にメッセージを送る

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