入院保険を選ぶとき、会社の名前を気にしたことはありますか。

日本で営業している生命保険会社の数は、現在42社もあります。

参照:金融庁(pdf)(2020年5月7日現在)

その42社は大別すると

1. 国内生保
2. 損保系生保
3. 外資系生保
4. ネット金融系生保

に分類できます。

保険会社の「性質」によって、得意分野が異なります。

そこを押さえておくと、自分に合った保険を探しやすくなります

特色を見比べると得意分野が見えてくる

それぞれの保険会社で扱う保障の基本的な部分は、大きくは変わりません。

例えば「入院した場合に日額給付金が支払われる」、「がんと診断された場合に一時金が出る」といったことは、どの保険会社でも同じように設定されています。

今回は、それぞれの販売スタイルや特徴から、得意分野を分析しましょう。

自分に合った保険の選び方

1. 国内生保の特徴

いわゆる生命保険会社です。

保険会社専属の営業職員が、それぞれの顧客に合わせた保険商品を設計・説明・販売します。

専属職員のため、保障について詳しいことと、何かあったときに、すぐ駆けつけてくれる安心感があります

個々のニーズに合わせた微調整で無駄を省く

顧客のライフスタイルに合わせて、細かい保障設計を行うのが特徴です。

近年はネット販売対応の保障も増えましたが、営業職員が扱うものよりも簡略化されているものがほとんどです。

せっかく国内生保の保険に加入するのなら、予算・保障内容・将来的な展望など、さまざまな要素からニーズに合わせて「自分だけの保険」を設計してもらうことをおすすめします。

無駄なく必要なものだけで、結果的にお買い得です。

セットにすることで真価を発揮する

死亡保障・医療保障(がん保障・収入保障・特定疾病保障など)・生存給付金・個人年金など、多様な保障をセッティングした保険を販売しています。

セットだからこそ、単品よりも個々の保障を安価にできたり、細かい金額設定で扱えたりするのです。

また、特定の病気にかかった場合に保険料の支払いが免除される「保険料免除特約」は、セット保険でこそ真価を発揮します。

もしもの時に、「家族全体を守るための保障」の視点で扱うものが多いのも特徴です。

2. 損保系生保の特徴

損害保険は、もともと資格取得者が複数社の保険を扱う「代理店システム」で販売していました。

そのためか、損保系生保の商品も「個人の代理店」や保険ショップと呼ばれる「来店型保険代理店(乗り合い型)」で、多く扱われています

使わなかったら返ってくる合理的な仕組み

例えば、10年の契約期間中に給付金の支払いがなかった場合などに、保険料の一部あるいはあらかじめ決められた還付金を受け取れる保険があります。

「使わなかった」場合には「お返しします」というのも、総合損害保険などに多い仕組みです。

中には、60歳までに1度も使わなかった場合は「保険料払込総額」を全て還付するとうたう保険まであります。

その還付金を使うことで60歳以降の保険料が安くできるため、合理的です。

「車の保険」と似た仕組みで、お得な割引がある

例えば、損保で扱っている車の保険では、「無事故割引」、「ゴールド免許割引」など事故リスクが少ないと判断される場合の割引特典があります

同様に、生命保険でも「非喫煙者」、「健康体(血圧値・BMIなど)」などの優良体割引を行っているところが少なくありません。

健康診断の結果を提出する必要はありますが、同じ保険に入るのなら割引がきいたほうがうれしいですね。

3. 外資系生保の特徴

オペレーターが対応

外資系生保も、代理店で扱うことが多い生命保険です。

また、早い時期から通信販売に対応していたため、オペレーターの充実度や問い合わせ対応など、ネットを含めた非対面販売にも長けています

対面販売が苦手な人は利用しやすい反面、保険について自分自身が理解していることを求められます。

支払基準が、国内生保主流とは違うものもある

例えば、入院給付金や入院一時金の支払対象が「2日以上の継続した入院」だったり、女性特有の部位の手術で「帝王切開が対象外」だったり、国内生保の主流とは違う基準のものを現役で扱っているところもあります

逆に、他ではあまり扱っていない「体外受精」などの不妊治療を保障する特約を販売している会社もあります。

「どこでもだいたい同じだろう」と思い込まずに、細かいところまで確認することが大切です。

特にネット販売等で契約するときは、自分自身でしっかりと理解してから契約しましょう。

隙間を埋めるニッチな保険が得意

支払基準が異なる点について、見方を変えると「今までもらえなかったタイミングでもらえる可能性がある」ということにもなります。

がんを経験していても加入できるがん保険、がん診断給付金が複数回払われるものなど、今でこそ他社でも扱っていますが、発売当初はこれまでにない画期的な保障でした。

また、そういったピンポイントな保障が単品で販売されているため、追加保険として加入しやすいのも特徴です。

4. ネット金融系生保

ネット保険

ネット銀行やネット証券会社など、有人店舗を持たない金融機関が扱う生命保険です。

サテライト店舗や代理店などで対面販売を選ぶこともできますが、契約や支払請求など全てネット上だけで行うことも可能です。

24時間いつでも対応可能なAIチャットを備えているところも多く、時間を気にせず手続きできます

あらゆる金融商品を扱う総合窓口

生保・損保だけでなく、銀行・証券会社やネットショップ・クレジットカードなど、さまざまな業種が大きなグループを作っている会社が多く参入しています。

そのため、保険契約がネットショップやクレジットカードのポイントになったり、銀行手数料割引の条件になったりと、いくつものクロスオーバーを引き起こしています。

中には、代理店として他社の保険も並列して扱っている会社もあり、「来店型保険ショップ」と同等の役割を果たすところもあります

業界の常識を覆す斬新な企画

「あったらいいと思う保険やサービス」を募集している会社もあり、優秀なアイデアにはギフト券などが贈られます。

最優秀賞には「賞品・サービス化を実施する可能性があるもの」とただし書きがあるため、欲しい保険が見つからない人は応募してみるのもおもしろいかもしれません。

自分が求めているものが得意な保険会社をみつける

・ 総合的な安心感を求めるのなら「国内生保」

・ 優良体割引など合理的な保障を求めるのなら「損保系生保」

・ ピンポイントな保障を求めるのなら「外資系生保」

・ ショップポイントや銀行手数料など総合的な利便性を求めるのなら「ネット金融系生保」

自分が求めているものに合った特色を持つ保険会社で、納得できる保険を探してみるのはいかがでしょうか。(執筆者:仲村 希)