不動産投資において、1番大事なことは入居者の需要があることです。

どんなに良い物件でも、入居者がいなければ収益を生めません。

そのため、周辺に総合大学があったり、大きな工場があったりするエリアであれば、毎年新入生や新入社員といった新たな需要を生み出すので、良い立地だと考える人が多いと思います。

その考えは、間違いではありませんが、コロナウィルスの影響でこれまでの常識は大きく変化しています。

大きなリスクもあるということを理解した上で、物件を購入する必要があります。

コロナウィルスの影響で変わったこれまでの常識

現在の学生向け賃貸物件の実態

少子高齢化が続いており、地方の大学では以前から定員割れしている大学が増え、最近では、親の資金の問題など、地元志向が強く、通える学校を選ぶ人が増えています

そのため、学生の賃貸需要は年々減少傾向にあります。

都市部の有名大学でもその影響を受け、学生向け賃貸物件は空室率の増加、家賃の下落が進んでいます

ただ、それでも地方に比べれば賃貸経営に多大な影響が出るレベルではありませんでした。

しかし、今回のコロナウィルスの影響で、

大学もリモート授業が増え、自宅で講義を受けることが多くなり、学校の近くに1人暮らしをする意味がなくなってしまったので、実家に帰る

という現象が起きました。

この現象についてはコロナ前には誰も予想できませんでした。

このままリモート授業が続けば、来年以降も学生が1人暮らしをする可能性はかなり低くなります。

今後回復する見込みも少なく、学生向け賃貸物件を所有している大家さんは苦戦が強いられることが予想されます。

何かに依存することのリスクを知っておく

不動産会社の営業マンが投資用の物件を売る際に、学生や工場に依存しているような物件であれば、学生が多いから安心、大きな工場があるから安心といったセールストークを必ずします。

確かにその状態が続けば安心ですから、うそをついているわけではありません。

しかし、今回のコロナ騒動では、リモート授業による学生の退去、工場の閉鎖やリモートワークによる出張の減少で、安心だと言われていたエリアは需要のないエリアに大きく様変わりしてしまいました

地方では、3万円くらいだった家賃が1万円以下というエリアもあります。

何かに依存するということは、それがなくなった場合に大きなリスクを背負うということを知っておかないといけません。

将来リスクも考慮して物件は購入すべき

将来のリスクも考慮する

賃貸需要を大学や工場など何かに依存しているような物件を買う場合は、将来リスクも考慮して買わないといけません

特に地方では利回りが高いことも多いですが、リスクを考えるとさらに安い金額で買わないといけないということです。

例えば、年間家賃50万円の物件で利回りが10%であれば、物件か価格は500万となります。

単純計算でいうと10年間所有すれば元が取れます。

将来リスクを考えるともう少し利回りを考える必要があります

万が一、5年後に学校や工場がなくなる可能性も考慮し、5年で回収する計画を立てると

年間50万 × 5年=250万

となり、利回り20%必要ということになります。

そんな利回りでは市場に出回っていないと思われるかもしれません。

しかし、それよりも高く買うということは、それだけリスクを背負って投資する覚悟が必要だということです。

特に、今回のコロナでは、リモート授業による退去という誰も想像できなかったことが起こりました。

これは極端な例としても、学生に依存せず他の賃貸需要も見込める物件だったら挽回の余地はありますが、学生に依存しているエリアでは手の打ちようがない状況です。

物件を購入する際は、どういったリスクがあるのかをきちんと見極め、物件の価格にそれを織り込む癖をつけてください

そうすれば、購入後に何か起こった場合でもダメージは少なくできます。(執筆者:山口 智也)