老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金の受給者で、年金収入やその他の所得が一定基準額以下の方が年金に上乗せして受給できる制度として、年金生活者支援給付金があります。

年金生活者支援給付金は、国民年金受給者で収入が少ない方の生活の支援を図るために、消費税率10%への引き上げ分に活用できます。

今回はこの年金生活者支援給付金について詳しく解説していきます。

収入の少ない年金生活者に 月約5000円の上乗せ

年金生活者支援給付金の受給条件

受け取っている年金の種類(老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金)によって変わってきます。

それぞれの受給条件は以下です。

1. 老齢基礎年金の場合

老齢基礎年金の受給者が受け取れる年金生活者支援給付金は「老齢年金生活者支援給付金」といい、以下の条件をすべて満たしている必要があります。

・ 65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること

同一世帯の全員が市町村民税非課税であること

・ 前年の公的年金等の収入金額(障害年金、遺族年金などの非課税収入は含めず)と、その他の所得との合計額が87万9,900円以下であること

2. 障害基礎年金の場合

障害基礎年金の受給者が受け取れる年金生活者支援給付金は「障害年金生活者支援給付金」といい、以下の条件をすべて満たしている必要があります。

・ 障害基礎年金の受給者であること

・ 前年の所得(障害年金などの非課税収入は含めず)が462万1,000円(扶養親族の数に応じて増額)以下であること

3. 遺族基礎年金の場合

遺族基礎年金の受給者が受け取れる年金生活者支援給付金は「遺族年金生活者支援給付金」といい、以下の条件をすべて満たしている必要があります。

・ 遺族基礎年金の受給者であること

・ 前年の所得(遺族年金などの非課税収入は含めず)が462万1,000円(扶養親族の数に応じて増額)以下であること

少ない年金額の年金生活者を支援

年金生活者支援給付金の受給額

受給額は、老齢年金生活者支援給付金、障害年金生活者支援給付金、遺族年金生活者支援給付金によって以下のように変わってきます。

1. 老齢年金生活者支援給付金

月額5,030円を基準として、保険料納付済期間や保険料免除期間に応じて算出されます。

詳細は厚生労働省のホームページの年金生活者支援給付金制度の老齢年金受給の方を参照して下さい。

2. 障害年金生活者支援給付金

障害等級が2級の場合:月額5,030円

障害等級が1級の場合:月額6,288円

3. 遺族年金生活者支援給付金

月額5,030円

遺族基礎年金を2人以上の子が受給している場合は、月額5,030円を子の数で割った金額を受給します。

課税証明書等などの添付資料は基本的に不要

このように年金生活者支援給付金とは、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を受給している人で所得が一定基準額以下の方が、年金に上乗せして受給できます。

年金生活者支援給付金の支給要件を満たしているかどうかは、市町村から提供を受ける所得情報で判断されます。

そのため、課税証明書等などの添付資料は基本的に不要です。(執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦)