住宅ローンにおいては金利競争が限界に達した後、今度は無料で付帯する疾病保障競争になりました。

また住宅ローンにおいて必須となる、火災保険の最長期間も36年から10年に短縮されました。

そしてどうやら上記の2点について、これから住宅ローンを利用しようとする人には、負担増となりそうな気配です。

今回は、無料で付帯する疾病保障と火災保険の最長期間について、今後の動きを解説します。

がん疾病保障と火災保険がローンの負担に

「がん疾病保障」無料が減っている理由

現在、がん疾病保障が金利の上乗せなしに利用できるのは、住信SBIネット銀行のみです(働けないまま12か月経過する必要があります)

同じネット銀行のソニー銀行では、がん確定診断時に住宅ローン残高の100%と100万円が保障される「がん団信100」がありますが、金利上乗せ年0.1%が必要です。

一方で、がん確定診断時に住宅ローン残高の50%が保障される「がん団信50」は、金利上乗せなしで利用出来ます。

またネット銀行のじぶん銀行でも、がん確定診断時に住宅ローン残高の100%が保障される「がん100%保障団信」がありますが、金利上乗せ年0.2%が必要です。

そして、がん確定診断時に住宅ローン残高の50%が保障される「がん50%保障団信」は、金利上乗せなしで利用出来ます。

メガバンクでは三菱UFJ銀行の3大疾病保障で、がん確定診断時に住宅ローン残高の100%が保障されますが、金利上乗せ年0.3%が必要です。

以前は「がん」のみの場合は、基本的に無料で付保する所が多かったのですが、このように金利上乗せが必要になったのはなぜなのでしょうか。

これは、引き受け保険会社における「がん」の支払い保険金が想定を超え、引き受け保険会社の収支が既に赤字に陥っているためと言われています。

確かに「がん」は、日本人の2人に1人がかかる病気ですから、保険会社としてもそれなりのリスク管理はしていると考えられますが、想定以上の保険金支払いが生じたようです。

保険会社は収支相等の原則を基本としているため、今後も保険金支払いが増えるようであれば、さらなる金利上乗せなどに注意する必要があります

火災保険の最長期間が10年から5年に

火災保険の最長期間 短縮の可能性

そしてまだ正確には決まっていませんが、自然災害のリスクがさらに増加し予見可能性が困難になったとして、火災保険の最長期間を10年から5年に短縮することも検討されています

火災保険の最長期間を5年にすることで、保険料の見直しをいち早く反映させるためですが、この流れでいくと火災保険料の上昇は避けられないでしょう。

また、住宅ローンを35年で借りた場合、火災保険の更新が6回(最後の更新は30年目)も発生することになり、火災保険の付保忘れなどのリスクも大きくなります

現在はまだ代理店などの反発もあり5年への短縮は道筋が付いていませんが、毎年火災保険料を値上げしている現状を考えると、最長5年への対策も考えておいた方が良さそうです。

住宅ローンで今後負担になりそうなトピックスを2点解説しました。

今後の住宅ローン対策に、役立ててください。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)