20歳になれば国民年金に加入が必要です。

それは、学生も例外ではありません。

日本年金機構によると、

20歳になってから概ね2週間以内に「国民年金加入のお知らせ」、「国民年金保険料納付書」、「国民年金の加入と保険料のご案内(パンフレット)」、保険料の免除・納付猶予制度と学生納付特例制度の申請書、返信用封筒が送付されます。(引用:日本年金機構

と、明記されています。

国民年金は、老齢年金、障害年金、遺族年金が受給できる大切な年金です。

いざという時のために必ず加入しておきたいものです。

しかし学生の場合は、費用の負担を考えるとそう簡単なものではないという場合もあるでしょう。

そんな時、学生の強い味方になってくれるのが「学生納付特例制度」です。

そのほか、親が負担するというご家庭の場合には、節税効果も期待することが可能です。

今回は学生の国民年金について、お話しさせていただきたいと思います。

学生の国民年金について

国民年金保険料の月額は

国民年金保険料は、令和2年度で1か月あたり1万6,540円です。

年間1万6,540円 × 12か月=19万8,480円

ただし、国民年金保険料の場合、まとめて前払いすると割引が適応されお得になります。

国民年金前納割引制度を利用し口座振替で前納すると

【2年前納の場合】

1回あたりの納付額:38万1,960円

割引額:1万5,840円

【1年前納の場合】

1回あたりの納付額:19万4,320円

割引額:4,160円

【6か月前納の場合】

1回あたりの納付額:9万8,110円

割引額:1,130円

参照:日本年金機構 

口座振替以外にも現金での支払いも可能で、その場合、1年分前納で3,520円の割引です。

2年分の前納で1万4,590円の割引が適応されます。

参照:日本年金機構

未納ではなく、必ず学生納付特例制度を

未納だけは避けて

これだけの負担を学生が行うとなれば、大変ではないでしょうか。

また、親が負担を行うとなっても学費に加え、これだけの負担を子供に費やすことは難しいと判断するご家庭も多いと思います。

そんな場合でも絶対に未納だけは避けてください

万が一、事故などで一定の障害状態になった場合、障害年金を受給できなくなります

そこで、国民年金保険料の支払いが難しい学生には、「学生納付特例制度」の選択がおすすめです。

ただし、これを受けるためには本人の所得が一定以下でなければなりません。

所得基準は、

118万円 + 扶養親族等の数 × 38万円 + 社会保険料控除等

となります。

この制度を利用すれば、国民年金保険料の支払いをせずに国民年金に加入している扱いとなります。

もちろん、万が一の際も障害年金を受け取ることが可能です。

学生納付特例制度のメリット・デメリット

学生納付特例制度には、メリット・デメリットが存在します。

一見、メリットばかりのように見える学生納付特例制度ですが、デメリットも考えられるため、利用する際には注意が必要です

学生納付特例制度のメリット

メリット1. 受給資格に含まれる

老後に年金を受給するためには10年以上の加入期間が必要です。

例えば、未納期間が長く9年しか国民年金に加入していない場合、受給資格はありません。

学生納付特例制度を利用すれば、この期間も国民年金に加入している期間となるため、例え、国民年金保険料を支払っていなくても、学生納付特例制度期間は加入しているのと同じように加算されます

メリット2. 障害年金の受給が可能

国民年金未加入の場合、万が一の際も障害年金を受け取れません

一方、学生納付特例制度を利用している場合は、保険料免除期間に該当し、万が一の際も障害年金を受け取ることが可能になります。

これは、非常に大きなメリットではないでしょうか。

学生納付特例制度のデメリット

学生納付特例制度のデメリット

一方でデメリットもあります。

デメリット. 学生納付特例制度利用期間中は、年金受給額に反映されない

学生納付特例制度利用期間中は、年金受給額に反映されません

そのため、将来受け取ることができる年金額は20歳から国民年金に加入し保険料を支払ってきた人に比べ少なくなります

ただし、追納することが可能で追納すれば問題ありません。

学生納付特例期間については、10年以内であれば保険料をさかのぼって追納できます

将来のことが心配な場合は、追納されることをおすすめします。

また、その際は、早めの手続きが必要です。

猶予を受けた期間の翌年度から起算して、3年目以降に追納すると加算額が上乗せされてしまいます

親が学生の子供の国民年金を負担する場合

子供の将来のことを考え、親が子供の国民年金を負担される場合、節税効果を得られる場合があります

家族の年金保険料や健康保険料などを負担することで、その金額を社会保険料控除できるためです。

親が学生の子供の国民年金保険料を1年分、支払った場合、19万8,480円を所得から差し引くことが可能です。

実際、学生はどのような選択をしているのか

では、最後に学生は実際、どのような選択を行っているのでしょうか。

厚生労働省が平成26年に行ったデータによると

学生について、保険料納付状況をみると、

学生納付特例者は 66.0%

納付者は 22.2%

1号期間滞納者は 9.1%

という結果となっています。

このデータから半数以上の学生が学生納付特例制度を利用していることがわかります。

参照:厚生労働省(pdf)

以上のことを参考にし、学生の子供が20歳になる前に子供と話し合っておくことをおすすめします。

早めに相談し決めておきましょう

実際、20歳になるとすぐに手続きが必要です。

その時、慌てることがないよう早めに相談し決めておくと安心です。

わが家の場合、大学生の子供と話し合い学生納付特例制度を利用することにしています。

実際、周りの友達の多くが、やはり、学生納付特例制度を利用しているようです。(執筆者:上野 雅美)