※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

【2021年度税制改正】住宅ローン控除の延長と、活用の注意点

ローン 住宅ローン
【2021年度税制改正】住宅ローン控除の延長と、活用の注意点

12月10日に2021年度の税制改正大綱が発表されました。

毎年この時期に次年度の税制改正に向けたおおもとになる内容ですが、税制改正大綱の内容から大きく変更されることは珍しいです。

コロナ禍の中での税制改正になりますが、特に住宅ローン控除について改正点と活用の注意点をご紹介します。

3年間の延長を含めて2年間延長

住宅ローン控除がまたも延長になりました

住宅ローン控除は2020年12月末までの適用でした。

10年の控除期間とともに3年間の特例期間3年の合計13年間の適用でしたが、特例期間も含めた13年の控除期間が2022年12月末まで適用されることになりました。

住宅ローン控除ですが、2007年以降から適用期限が到来する前に、税制改正によって控除期間や計算方法は異なるものの、毎回のように延長されている制度です。

今後も、適用期限が到来する前の税制改正で延長されていく制度だと思われます。

主な適用要件に変更はありませんが、新たに床面積の40平方メートル以上から対象になります。

なお、床面積が40平方メート以上50平方メート未満の場合、合計所得金額が1,000万円以下であることが必要です(50平方メート以上の合計所得金額は3,000万円以下)。

床面積とは、登記簿面積で判断します。

マンションの場合は、パンフレットの床面積よりも登記簿面積の方が小さくなっていますので、注意しておきましょう。

また、40平方メート以上50平方メート未満の住宅の購入を今、ご検討中の場合は、年明け以降に遅らせることで住宅ローン控除の適用を受けることができます。

2023年以降の住宅ローン控除

税制改正大綱の特徴としては、次年度の改正内容だけでなく、将来に向けたことについても公表されることがあります。

住宅ローン控除の「住宅ローンの残高 × 1%」について、会計検査院は低金利時代に合わないと問題視しているようです。

そこで、2023年以降の住宅ローン控除については見直される可能性があります。

ただし、これから住宅の購入を検討されている方は、将来、住宅ローン控除が変更される可能性があることから慌てて購入する必要は今の時点ではありません。

住宅の建設・購入は多くの産業が関連しており、経済面にも大きく影響することから、住宅ローン控除が変更されるとなるとさまざまな意見が出てくると思われます。

現時点では、2023年以降の住宅ローン控除の内容が変更されることが確定した訳ではありません

住宅ローン控除の活用の注意点

控除だけで考えては危ない

住宅ローン控除ですが「住宅ローンの残高 × 1%」は有名な内容ですが、自身が支払った所得税や住民税(上限あり)が還付される上限額になります。

したがって、自身が支払ったこれらの税金以上の還付はありません

住宅ローン控除の還付額は毎年大きな金額になりますが、資金計画の際に、住宅ローン控除の還付額を返済計画の中に入れることは慎重に考える必要があります。

なぜなら、住宅ローン控除は期間限定のもので一生涯、制度の適用を受けられるものではありません

適用期間終了後に家計を圧迫してしまう可能性があります。

また、今後、コロナ禍による経済環境悪化に伴い収入が減少する可能性もあります。

その際に、当初予測していた住宅ローン控除の還付が受けられない可能性もあります。

住宅ローン控除の還付額にだけ目を奪われるのではなく、このような時期だからこそ、慎重に資金計画を行った上で住宅の購入を検討しましょう。(執筆者:CFP、FP技能士1級 岡田 佳久)

《岡田 佳久》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

岡田 佳久

執筆者:CFP、FP技能士1級 岡田 佳久 岡田 佳久

株式会社オーブレイン 代表取締役 (講演実績)一般向けセミナー、民間企業、高等学校、大学、資格専門学校、社団法人、NPO法人、商工会議所、男女共同参画センターなど(累計約1,000回以上)。(執筆実績)産経新聞、神戸新聞、Yahoo!JAPAN、ダイヤモンド社、わかさ出版など多数 ≪保有資格≫CFP、FP技能士1級、キャリアカウンセラー(CDA)、 1級DCプランナー(金融財政事情研究会) 、第二種証券外務員(未登録)、住宅ローンアドバイザー(金融検定協会) 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集