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2020年最も影響を受けた「外食株」 コロナ禍での業績や値動きを検証

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2020年最も影響を受けた「外食株」 コロナ禍での業績や値動きを検証

2020年、世界中を混乱に陥れた「新型コロナウイルス」ですが、最も影響を受けた業種の1つが飲食店です。

また、飲食店を運営する企業には株主優待を実施する会社も多くあり、優待株の観点からも新型コロナの影響が気になります。

今回は、株主優待でおなじみの外食株がコロナ禍でどれほど影響を受けたのかを調べてみました。

株価その他の情報は、12/22終値現在のyahoo! ファイナンスから引用しています。

(1) すかいらーく

すかいらーくの持ち帰り

「すかいらーく(3197)」は国内最大級のレストランチェーンであり、「ガスト」「バーミヤン」「夢庵」など和洋中のファミレスを全国に展開するほか、しゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ葉」、カフェ業態「むさしの森珈琲」などさまざまなブランドを運営しています。

株主優待株としても有名で、以前は優待と配当の合計で5%前後の高利回りであったものの、2020年9月に優待改悪を行い配られる食事券がほぼ半減したため、落胆した株主の方も多かったかと思います。

12月にリリースされたIRレポートによると、2020年4~5月の緊急事態宣言時の売上高は、4月が昨年比マイナス57.2%、5月が昨年比マイナス46.6%と大打撃を受けました。

緊急事態宣言が解除された夏以降は徐々に業績が戻り、「GO TO EAT」キャンペーンも売上増に貢献しましたが、11月の売上高は昨年比マイナス15.7%と前年割れが続いています

株価の動きを追ってみますと、2月初旬の2,000円台から4月には1,500円台に下落しましたが、夏場は1,600~1,800円台を維持していました。

9月の優待改悪時には再び1,400円台まで下落しましたが、12月現在は1,600円台まで回復しています。

デリバリーの配達エリア拡大のためガストへの業態転換を進めており、11月のデリバリー売上は前年比プラス38%、テイクアウトは前年比約2倍と激増したとのことです。

今期は営業赤字見通しで無配、優待改悪と企業にとっても株主にとっても散々な年でしたが、来年度は営業利益を黒字予想に据えています

着々とデリバリーやテイクアウトへの対応を進めている中、新型コロナ第3波の感染拡大に対しどこまで影響を軽減できるのか見守っていきたいです。

すかいらーく(3197)

・ 株価 1,626円

・ 最低購入代金(100株)16万2,600円

・ 権利日  6月末日・12月末日

株主優待

・ 株主様ご優待カード

100株以上 2,000円分

300株以上 5,000円分

500株以上 8,000円分

1,000株以上 1万7,000円分

(2) クリエイトレストランツ

クリエイトレストランツ

「クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)」はグループ内で、しゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ菜」など和洋中の食べ放題店や和食「かごの屋」居酒屋「鳥良商店」「磯丸水産」など、ショッピングモールや繁華街など立地に合わせさまざまな業態の店舗を展開する企業です。

高い利回りを誇る株主優待株としてもおなじみであり、2020年1月には株主優待拡充が行われました

10月にリリースされた第二四半期決算資料によると、2020年4~5月の緊急事態宣言時の売上高は、4月が昨年比マイナス88.3%、5月が昨年比マイナス85.9%と大打撃を受けました。

そこから夏場は回復に向かい、9月は昨年比マイナス39.3%まで戻りました。

「GO TO EAT」キャンペーン開始以降の業績はまだ公表されていませんが、さらなる回復を見込んでいます。

株価の動きを追いますと、2020年1月に株主優待拡充を発表後は1,100円台(分割後の株価に換算)でしたが、4月にかけて500円台まで大きく下落しました。

その後は一時800円台まで回復した後に再度下落、12月現在は5~600円台となっています。

商業施設へ多く出店しているため休業を余儀なくされたこと、居酒屋業態の店舗が時短営業の影響を大きく受けていることなどが、業績悪化や回復が鈍い一因かもしれません。

今期は営業赤字予想であり、今後はデリバリー・テイクアウトの強化による売上増やグループ再編・固定費削減などによるコスト削減を図っていくとのことです。

株主優待については継続する方向であり、現在の優待利回りは6%台後半と高利回りですが、新型コロナ第3波が今後方針にどう影響するのか注視していきたいです。

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)

・株価 600円

・最低購入代金(100株)6万円

・権利日 2月末日・8月末日

株主優待

・ お食事券

100株以上 2,000円分

200株以上 4,000円分

400株以上 6,000円分

600株以上 8,000円分

1,000株以上 1万円分

3,000株以上 1万6,000円分

6,000株以上 2万4,000円分

9,000株以上 3万円分

上記に加え1年以上継続保有

400株以上 2,000円分

3,000株以上 4,000円分

6,000株以上 6,000円分

9,000株以上 8,000円分

(3)吉野家

吉野家
≪画像元:吉野家

「吉野家(9861)」は牛丼チェーン「吉野家」をはじめ、うどん店「はなまるうどん」や持ち帰り寿司「京樽」などを展開する企業です。

人気の株主優待株としても広く知られています。

10月にリリースされた第二四半期決算資料によれば、2020年2~8月の売上高は前年同期比マイナス23.4%でした。

ショッピングモールなどに多数出店する「はなまるうどん」「京樽」が前年比マイナス約40%です。

対して、もともとテイクアウト需要に対応している「吉野家」は前年比マイナス5.2%の減収にとどまったようです。

株価の動きを追いますと、2020年1月に3,000円を超える場面もありました。

4月にかけて1,800円台まで下落し、いったん2,500円台まで回復したのち再度下落、秋以降は1,900円台を中心に上下しています。

今後はグループ全体でのコスト構造を見直し、連結売上高が前年の90%であっても利益を出せることを目指し、人員の配置転換や閉店計画を進めるとのことです。

新型コロナ第3波の中でも、テイクアウトに適した業態で業績悪化を食い止められるでしょうか。

吉野家ホールディングス(9861)

・ 株価 1,889円

・ 最低購入代金(100株) 18万8,900円

・ 権利日 2月末日・8月末日

株主優待

・ 300円サービス券

100株以上 10枚

1,000株以上 20枚

2,000株以上 40枚

今後も確認はしっかりしましょう

新型コロナが収束しない中では厳しい経営環境が続くことが予想されます。

「食の楽しみ」は生きる楽しみにもつながっていますので、全国の飲食店様がこの苦境を乗り越えられるようお祈り申し上げます。

株価その他の情報は今後変更される場合がありますので、投資をお考えの際はご自身でご確認の上お願いいたします。(執筆者:取得優待は120以上 吉井 裕子)

《吉井 裕子》
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吉井 裕子

東京近郊在住の兼業主婦で小学生の息子がおります。スターバックスの優待欲しさに2009年頃から株式投資を始めて以来、株主優待の魅力にはまり、現在までに取得したことのある銘柄は120種類以上です。カリスマ優待投資家様には及びませんが、株主優待の楽しさをお伝えできれば良いなと思います。 寄稿者にメッセージを送る

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