近頃はクレジットカード払いに対応している店舗が増えてきていますが、病院もその1つです。

総合病院や大学病院をはじめ、小さな地元のクリニックなどでもカード払いできるところが多くなってきています。

病院でクレジットカードを使うと、私たちにとっても嬉しいメリットがいくつかあります。

そこで今回は医療費におけるクレジットカード払いのメリットについてまとめてみました。

病院にかかったときは何となくいつも現金で支払っているという人は必見です。

病院でも浸透しつつあるクレジットカード払い

病院でもクレカが浸透してきてます

2010年ごろ、国立の病院や大学病院に対して総務省がクレジットカード決済に対応するよう呼びかけを行い、それ以降現在に至るまで少しずつクレジット決済の導入が進んできました。

また2020年に実施されたキャッシュレス・ポイント還元事業によって、急速に普及したキャッシュレス決済化の背景も理由のひとつにあげられるでしょう。

クレジットカード決済の導入が義務付けられているわけではなく、導入の可否や導入にあたっての細かい裁量については病院側にゆだねられているため、まだ病院によって対応にも差があります。

たとえば、病院の規模によっても傾向があり、国立の病院や赤十字系の病院等、規模の大きな病院のほとんどはクレジットカード決済が可能です。

そして中規模や小規模の病院での普及率は、大病院に比べるとまだまだではあるものの、なかでも産婦人科や歯科、美容外科においては、導入する病院が急速に増えてきています。

また若手の医師が開業している病院では、機器やシステムへの理解度も高く、導入に積極的な傾向です。

クレジットカード決済を導入すると病院側にコストがかかってしまいますが、顧客にとっての利便性向上という点や、他病院との差別化といった点などからも、今後も導入する病院が増えていくと見込まれます。

医療費をクレジットカード払いすると、私たちにとって次のようなメリットがあります。

メリット1:クレジットカードのポイントが貯められる

医療費をクレジットカード払いすると、飲食店やスーパー等で支払ったときと同様に利用額に応じたポイントが貯められます

ポイントの還元率はクレジットカードの種類によって異なりますが、例えば還元率1%のカードで医療費1万円を支払えば、100円分のポイントが獲得可能です。

定期的に通院したり薬を処方してもらったりしている人であれば、年間に換算するとそれなりのポイント還元となるでしょう。

また治療内容にもよりますが、歯科矯正や人間ドック、先進医療等は高額な医療費となるため、クレジットカードを利用すればお得にポイントが貯められます。

メリット2:支払い方法によって負担を一時軽減できる

医療費をクレジットカード決済した場合、支払い方によっては一時的に負担を軽くできたり、支払いを先延ばしたりも可能です。

現金支払いの場合は基本的に一括払いしか選べませんが、クレジットカードで決済をすれば分割払いやリボ払いにも変更できます。

予期せぬ突然の病やケガで入院となり仕事を休まないといけなくなると、それに伴って収入も減少してしまう可能性がありますが、そんな場合でも毎月の返済負担を軽減できるため安心です。

また、クレジットカード決済では1~2か月後に口座より引き落としとなるため、受診時に残高がなくても診察がうけられます。

さらに受診時期によってはボーナス払いの選択もでき、支払いを数か月先延ばしにもできます。

メリット3:手元に現金がない場合でも受診ができる

通常、健康保険に加入していれば、医療費の自己負担分は最大3割で済むようになっています。

しかし、病状によっては各種検査が必要になったり、時間外手当がかかってしまったりして、思わぬ金額を請求されてしまう場合もあるでしょう。

また、前述したように美容系の処置や審美歯科は保険適用外であり自費診療となるため、医療費が高額になりがちです。

このような場合でも、クレジットカード決済に対応している病院であれば、手持ち金額を気にせずに受診できるほか、大金を持ち歩く必要もないため安心です。

メリット4:スムーズに支払いできる

国立病院や大学病院等、規模の大きな病院では診察までの待ち時間だけでなく、会計の窓口も混雑している場合が多く、待ち時間が長くなってしまうケースもあるでしょう。

しかし近頃は無人の自動支払機を設置しているところも多く、待ち時間の解消が進められています。

現金を出す必要もなく、クレジットカードの暗証番号だけで手続きができるため、支払いに要する時間も短縮できるでしょう。

また、衛生上のリスクが心配となるこのご時世、不特定多数の人が触れた紙幣や硬貨に触れずに済むのも利点です。

医療費をクレジットカード払いする際に知っておきたい豆知識

医療費をクレジットカード決済する際に知っておきたい豆知識についてご紹介しましょう。

クレカについての豆知識を紹介

1. リボ払いや分割払いの手数料は医療費控除の対象外

「医療費控除」といって、対象となる医療費が1年間で一定額(一般的には10万円)を超えると所得税から控除してもらえる制度があります。

医療費をクレジットカード払いした場合もこの医療費控除の対象となります。

しかし、分割払いやリボ払いを選択した場合にかかる別途手数料については、医療費控除の対象外となるため注意が必要です。

また、カード払いによって医療費の領収書を受け取らなかった場合、金額や支払った先を証明できる書類が必要となるため、医療費控除を受けるため確定申告や年末調整する際は気を付けるようにしましょう。

2. 事前に申請すればクレジットカードの限度額を引き上げられる

医療費が高額となってしまい、クレジットカードの限度額を超える場合もあるかもしれません。

この場合クレジットカード会社に申請をすれば、一時的に限度額を引き上げることができます。

審査によっては増枠できない可能性もありますが、インターネットで申請できるため誰でも気軽に行えます。

ただし、審査に時間を要するため、利用日の1週間前~1か月前までに申請するようにしておきましょう。

3. 高額療養費をあえて申請しない裏技も

思いがけないケガや病気で、手術・入院が必要となった場合、医療費も高額なものとなってしまうでしょう。

こうした高額な医療費となってしまった場合に、上限を設けて負担を軽減してくれる制度を「高額療養費制度」と言います。

医療費によって家計が破綻してしまわないようにと設けられた制度であり、経済的に支払いが厳しい場合には、この高額療養費制度を加入している健康保険組合に事前申請しておくことをおすすめします。

しかし、もしも経済的に余裕があるのなら、あえて事前申請はしないというのも方法です。

一旦は全額自己負担となってしまうのですが、その金額をカード払いすればポイントがたくさん付きます。

そしてその後、健康保険組合に高額療養費の申請をすれば払い戻しも受けられるため、一石二鳥となるでしょう。

クレカを賢く使い医療費節約につなげる

医療費をクレジットカード決済するとたくさんのメリットがあります。

特にその中でもクレジットカードのポイントが貯められる点は、家計においてもメリットが大きいでしょう。

今後もクレジットカード決済ができる病院は増えていく見込みです。

これまで医療費を現金払いしていたという人も、クレジットカード決済でどのくらのポイントがたまるか計算して検討してください。(執筆者:元銀行員 吉村 みき子)