病気を予防するうえで一定の効果がある予防接種ですが、任意で受ける場合には1回で数千円から1万円以上の費用がかかるのが悩みの種です。

それが理由で予防接種を受けない人も多いことでしょう。

しかし、予防接種の中には国が強く接種をすすめるものも数多くあり、それらの予防接種は全額または一部公費負担になることをご存じでしょうか。

この記事ではそのような公費助成の対象となる予防接種の情報をお伝えします。

全額・一部公費負担の 「予防接種」の種類と助成

新型コロナワクチンは「全額公費負担」になる予定

多くの人が気になっている新型コロナワクチン(予防接種)の費用ですが、これについては全額公費負担になる予定です。

厚生労働省のホームページにも新型コロナワクチンの費用は全額公費負担で無料になる旨が明記されています。

ただし、どのような形で公費助成を受けられるかなど、具体的なことはまだ決まっていないようです。今後、国から出る情報が待たれます。

子どもの予防接種は多くが全額公費負担の「定期接種」

子どもの予防接種は、その多くが予防接種法にもとづく「定期接種(必ず受けるべき予防接種)」です。

接種対象年齢(公費助成の年齢)が設定されていて、その年齢の子どもは無料で予防接種を受けられます

「定期接種」の予防接種と全額公費負担になる期間

「定期接種」の対象となる予防接種や費用は次の通りです。

「定期接種」の対象となる予防接種や費用

<※1>自治体が独自措置として別途公費全額負担の期間を設けている場合があります。

<※2>任意接種費用は病院によって異なります。

このように自己負担だと高額な予防接種が、一定期間すべて無料で受けられるのは特筆すべき点です。

ただし、「定期接種」はスケジュールが密です。うっかり接種対象年齢を過ぎると、全額自己負担になってしまいます。

そのような事態を防ぐためにも接種スケジュールはしっかりと確認し、適切な時期に接種を受けさせましょう。

子どもの「定期接種」で公費助成を受けるには「接種券」が必要

子どもの「定期接種」で公費助成を受けるためには、指定医療機関に自治体発行の「接種券」を持参する必要があります。

接種券の多くはハガキなどの書類形式ですが、自治体によっては接種券がシールになっている場合もあります。

通常、接種券はお住まいの自治体から適切な時期に送付されますが、転居や紛失などで手元にない場合には個別に接種券の申請手続きをする必要があります。

また、里帰り先など住民票のある自治体以外で「定期接種」を受けたい場合には、住民票のある自治体に「予防接種依頼書」を発行申請する必要があります。

その「予防接種依頼書」を持参すれば、他の地域でも公費助成の「定期接種」を受けられます。

子どものインフルエンザ予防接種は全額自己負担だが公費助成のある自治体も

子どものインフルエンザは原則として全額自己負担の「任意接種」です。費用の目安は次の通りです。

インフルエンザ予防接種は全額自己負担

※自己負担額は自治体や病院の金額設定により異なります。

ただし、自治体によっては独自で公費助成をするケースもあります。 その点についてはお住まいの自治体に確認してみるとよいことでしょう。

高齢者が公費助成を受けられる予防接種は「肺炎球菌」と「インフルエンザ」

高齢者が公費助成を受けられる予防接種もあります。「肺炎球菌」と「インフルエンザ」です。

「肺炎球菌」は生涯に一度公費負担

肺炎球菌の予防接種(ワクチン名:モバックス)は、生涯に一度、一部公費負担です。その対象になる人と費用の目安は次の通りです。

肺炎球菌の予防接種の対象と費用の目安

※自己負担額は自治体や病院の金額設定によって異なります。

なお、非課税世帯や生活保護世帯は全額公費負担です。

「インフルエンザ」は自治体により全額公費負担となる場合も

一方、高齢者のインフルエンザ予防接種も自治体ごとに助成額が異なります。

インフルエンザ予防接種も自治体ごとに助成額が異なる

※自己負担額は自治体や病院の金額設定によって異なります。

多くの自治体では一部公費負担ですが、自治体によっては全額公費負担の場合もあります

高齢者も予防接種で公費助成を受ける場合は「接種券」が必要

高齢者が予防接種で公費助成を受けるにあたっては、子どもと同じく自治体発行の接種券が必要です。

また、接種券の送付や紛失した場合などの手続き、住民票のある自治体以外で予防接種を受ける手続きも、子どもの場合と同じです。

公費負担の予防接種で医療費を抑えながら病気を予防

ここまでお伝えしたとおり、新型コロナワクチンなど「国が接種を強くすすめるワクチン」は公費負担です。

その対象となる人は、主治医などと相談しながら公費負担の期間内に接種を済ませて医療費を抑えながら病気を予防しましょう。(執筆者:元銀行員にしてベテラン主婦 大岩 楓)