副業解禁の広がりを受けて多くの人が新たに副業を始めています。

しかし、副業によってはそれ自体が高いリスクを伴うものがあります。また、副業に関する法律やマナーもあり、それを破れば罪に問われるケースもあるので注意が必要です。

その一例として、私が依頼を受けて断った副業や実際に行った副業にまつわるリスクや注意点についてお話しします。

その副業だいじょうぶ?

宿題代行や卒論代行はリスクが高すぎる副業

「宿題代行」や「卒業論文代行(以下・卒論代行)」は報酬の高い副業として人気のようです。

私もクラウドソーシングで文章系の宿題代行や卒論代行の依頼を受けたことがあります。確かに報酬は高めでした。

しかし、私はそれらの依頼を全て断りましたし、自分からは手を出しません。あまりにリスクが高すぎるからです。

そのリスクについてお話しする前に、まずは宿題代行と卒論代行の仕事内容について簡単に説明します。

宿題代行とは

主に子どもの宿題を代行する仕事で、工作や読書感想文など夏休みの宿題代行は特に人気です。

報酬は数万円~数百円とだいぶ幅があるようですが、文章系の宿題代行は比較的報酬が高めです。

卒論代行とは

発注者から渡された資料をもとに卒業論文を書いて報酬をもらう仕事です。少々難易度が高く執筆文字数も多い分、1件当たりの報酬は高めです。

たとえば、クラウドソーシングで依頼が来た卒業論文代行の報酬は十数万円です。直接発注であれば、より高額になる可能性もあることでしょう。

宿題代行や卒論代行の副業のリスクは非常に高い

しかし、これらの副業は非常にリスクが高いと言わざるを得ません。

たとえば、卒論の代行が発覚した場合には、発注者の卒業や就職に支障が出る恐れがあります。その結果、発注者との間で深刻なトラブルが生じかねません。

また、宿題や卒論の代行は違法ではありませんが、学校側から見れば明らかな不正行為です。

それに手を貸したことが周囲に発覚すれば、受注者も社会的な信用を失うリスクがあります。具体的にはモラルの低さを問われるということです。

たとえば、個人事業主ならそれが理由で取引先の信用を損ね、仕事の発注がなくなる恐れがあり、会社員なら社内での立場が悪化する可能性があることでしょう。

そのような高いリスクを負ってまで宿題代行や卒論代行の副業をやる価値はあるのでしょうか。まずはその点についてよく考えることをおすすめします。

ハンドメイドの副業では著作権侵害に注意

ハンドメイドアクセサリーは著作権侵害に注意

同じく人気の副業としてハンドメイド作品の販売があります。私も親戚や友人などにハンドメイド作品を売ることがありますが、趣味と実益を兼ねられるのが大きなメリットです。

しかし、ハンドメイド作品を売る場合には、著作権侵害に気を付けなければなりません

ハンドメイド販売で著作権侵害に当たるケース

ハンドメイドに関する著作権侵害でよくあるのが次のようなケースです。

・ 人気キャラクターデザインなどの「著作権のある布」で作った作品を売る

・「商用利用不可」のハンドメイドレシピで作品を作って売る

・ 他のハンドメイド作家が考案したデザインを勝手に拝借する(盗作)

以上に該当すれば著作権侵害とみなされます。「知らなかった」では済まされません。

著作権を侵害した場合に起こること

著作権侵害が発覚した場合、著作権者から次の「民事上の請求」が来る可能性が高くなります。

・ 侵害行為の差止請求

・ 損害賠償の請求

・ 不当利得の返還請求

・ 名誉回復などの措置の請求

参照:公益社団法人著作権情報センター

もし、これらの請求に応じなければ裁判に持ち込まれ、ほぼ確実に著作権を侵害した方が負けると言えます。

また、著作権侵害は「犯罪」ですので、次のような罰則もあります。

・ 10年以下の懲役

・ 1,000万円以下の罰金

このような事態に陥らないためにも、ハンドメイドの副業では著作権侵害への注意が必要不可欠です。

オリジナルデザインや「商用利用可」のデザインなら販売OK

一方で、著作権侵害を犯さずにハンドメイド作品を売る方法はあります。

(1) オリジナルのデザインで作る

オリジナルデザインは作者の個性が際立つのでコアなファンがつきやすく、作品が高く売れる可能性も高いことでしょう。

(2)「商用利用可」のデザインを利用する

著作権者の中には自身が考案したデザインを商用利用可と明記している場合もあります。そのようなデザインをもとに作った作品なら堂々と販売できます。

ハンドメイドを副業にしたい人は以上の方法で販売するのがマストです。

写真販売の副業ではマナー違反や法律違反に注意

ネット上で拾った画像の販売は著作権侵害
≪画像元:総務省

ストックフォトなどで写真を販売する副業も人気ですが、こちらも法律・マナー上の注意点があります。

立ち入り禁止の場所で撮影しない

鉄道写真を撮るために線路の中に立ち入るなど、立ち入り禁止の場所で撮影するのはNGです。場所によっては罪に問われる場合もあります

人物写真の販売は本人の承諾が必要

自分で撮った人物写真を被写体本人に無断で販売すると肖像権の侵害にあたります(SNSなどで画像を公開するだけでも肖像権侵害です)。

ネット上で拾った写真を売らない

ネット上で拾った画像の販売は著作権侵害となり、「民事上の請求」や罰則の対象です(SNSなどで画像を公開するだけでも著作権侵害です)。

以上で挙げたことをひととおり頭に入れておけば、写真販売でトラブルになる可能性は低いと言えます。

副業を始める前にリスクや注意点を必ず確認

この記事では私が体験した範囲で副業にまつわるリスクや注意点についてお話ししましたが、どの副業にも同様のリスクや注意点はあります。

これからの副業を始める方はまずその副業自体にリスクや問題がないかをチェックし、次はその副業に関して守るべき法律やマナーを頭に入れることが必要不可欠です。

それによって深刻なトラブルに巻き込まれる事態を防げることでしょう。(執筆者:元銀行員にしてベテラン主婦 大岩 楓)