株主優待が到着してうれしい反面、一緒に届いた議決権行使書は速攻でごみ箱行きということはありませんか。
コロナ禍でスマホから議決権行使が可能になった企業が多くなったものの、面倒でやってないという方は多いのではないでしょうか。
あなたは議決権行使にメリットがあることをご存じでしょうか。
実は、議決権行使をするだけで隠れ優待をもらえる企業があるのです。
「議決権行使をしてくれた株主に対する企業側からの感謝の気持ち」なので、厳密には株主優待ではありません。
しかし、今回紹介する企業では議決権行使の内容にかかわらず頂けるので、今後は議決権行使をサクッとしておきましょう。
目次
「隠れ優待」をもらえる銘柄
スマホからであれば1分で完了するので楽ですよ。
と思っている株主優待投資家の方もご安心ください。
毎年100社以上の株主優待を取得している筆者が、議決権行使をした企業の中で隠れ優待をもらえた企業をまとめました。
取得した全銘柄の議決権行使は面倒でも、今回紹介する銘柄だけでも議決権行使してみてください。
1. コメダホールディングス (3543)

【株主優待実施月】
2・8月
【通常株主優待内容】
100株以上:コメダ珈琲で利用できる電子マネー「KOMECA」1,000円分チャージ
※2月のみ300株かつ3年以上保有の株主に追加で「KOMECA」1,000円分チャージ
【議決権行使隠れ優待】
「KOMECA」500円分チャージ
コメダホールディングス(以下コメダ)は、コメダ珈琲のチェーン店を運営する会社です。
多くの飲食店がコロナ禍において赤字転落するなか、来期業績予想はコロナ前とそれほど変わらないという強さがあります。
コメダの株主優待は半年に1回、100株以上保有者に「KOMECA」1,000円分がチャージされます。初めて株主優待を取得する方にはカードも贈呈されますのでご安心ください。
この他に議決権行使で「KOMECA」500円分が追加チャージされます。500円もあれば1ドリンク分もっとコメダを楽しめるのでお得ですね。
チャージされるタイミングは、2021年は通常優待が6月1日、議決権行使分が7月1日でした。

2. ブロンコビリー (3091)

【株主優待実施月】
6・12月
【通常株主優待内容】
100株以上:
食事券2,000円分
200株以上:
食事券3,000円分もしくはお米2kg
500株以上:
食事券5,000円分もしくはお米4kg
1,000株以上:
食事券8,000円分もしくはお米5kg
2,000株以上:
食事券1万5,000円分もしくはお米10kg
【議決権行使隠れ優待】
株主様限定食事券1,000円分
ブロンコビリーは、ハンバーグとステーキレストランを経営する会社です。
ブロンコビリーの魅力はランチメニューです。サラダバーとご飯とスープがついたハンバーグランチで約1,200円とかなりリーズナブルです。
ハンバーグはもちろんですが、大かまどで炊いたご飯は他のどの飲食店よりも美味しいのでぜひお試しください。
100株株主の場合、12月に議決権を行使すると通常の株主優待と議決権行使分を合わせて3,000円分もらえますので、ランチであれば2人分の食事を株主優待だけで済ませることもできます。
注意点は、飲食店ですので業績の悪化が続いているということです。
サラダバーがブッフェ形式なので避ける方が多かったこと、3世代で来店する顧客が減少してしまったことなどが原因として考えられます。
しかし、高齢者のワクチン接種がある程度完了し、現役世代へのワクチン接種が進むであろう年後半にはある程度の顧客の戻りを期待できることでしょう。
GO TO イート再開など経済対策を期待できる業種でもあるので、アフターコロナを期待して投資するのも悪くはありません。
3. スペースバリュー (1448)

【株主優待実施月】3月
【通常株主優待内容】
株主優待ポイント
<初年度>
1,000株以上:
1,500ポイント
2,000株以上:
7,000ポイント
3,000株以上:
1万3,000ポイント
1万株以上:
1万5,000ポイント
10万株以上:
2万ポイント
<2年目以降>
1,000株以上:
2,000ポイント
2,000株以上:
7,500ポイント
3,000株以上:
1万4,500ポイント
1万株以上:
1万6,500ポイント
10万株以上:
2万1,500ポイント
【議決権行使隠れ優待】
株主アクションポイント
100株以上:
500ポイント
500株以上:
1,500ポイント
スペースバリューホールディングスは、建設業を営む会社です。
2021年決算期は大きく業績を落としたものの、2022年決算期は業績回復見通しであるので安心感があります。
株主優待を取得する株主は1,000株以上保有しているので、議決権を行使すると追加で1,500ポイントもらえます。
1,000株株主の場合には初年度に株主優待が倍増するので、必ず議決権行使するのがお得です。
4. サムティ (3244)

【株主優待実施月】11月
【通常株主優待内容】
200株以上:
ホテル共通宿泊無料券1枚
300株以上:
ホテル共通宿泊無料券2枚
600株以上:
ホテル共通宿泊無料券3枚
1,000株以上:
ホテル共通宿泊無料券4枚
2,000株以上:
ホテル共通宿泊無料券6枚
5,000株以上:
ホテル共通宿泊無料券8枚
1万株以上:
ホテル共通宿泊無料券10枚
【議決権行使隠れ優待】
クオカード1,000円分
サムティは、マンション開発やホテル運営など不動産業を営む会社です。
業績面では不動産の販売動向が大きく影響するため、不安定であることが懸念点ではあります。しかし、その分高配当銘柄であり、5期連続増配中という魅力が勝っているとも言えることでしょう。
参照:SAMTY
サムティの株主優待はホテル無料宿泊券です。これだけでも高い価値があるのですが、議決権を行使すると追加でクオカード1,000円分がもらえます。
利回りが約0.5%も上昇するので議決権行使の価値は高いと言えます。
今後業績悪化での減配リスクはないとは言えないものの、数少ない11月株主優待銘柄として保有しておきたい銘柄です。
議決権行使はスマホで楽にできる
コロナ禍において一気にスマホ決済が浸透したように、議決権行使をスマホからできる企業が大半を占めるようになりました。
当初はIDやパスワードを入力する企業が多く面倒だったのですが、最近ではQRコードを読み込んでボタンを2、3個押して終わり、といったように簡単になっています。
さらに、スマホから議決権を行使すると抽選でクオカードが当たるという企業も出てきています。
これだけある議決権行使のメリット、使わないのはもったいないと思いませんか。(執筆者:株式ディーラー歴10年 勝越 晴)