先週は前週の底割れした下落の雰囲気を継続するか、ボトム到達という動きとなるか注目する中で反発して始まるも7月27日28日に空けた窓に侵入するも窓埋めには至らず横にスライドする動きで、日柄調整的とも、底練りとも見受けられる値動きをする1週間となりました。
5本のローソク足の中4本が陽線と下げたくない雰囲気や下値の底堅さも感じます。
週足では久々に陽線を立て「強気の孕み」となりこちらは上げ示唆です。
ただ、上を明確に示す状況になったかと問われると、現状では下げ渋っているレベルと見受けます。
反発の日柄は短く反発力の弱さは露呈しています。
しかし下げ幅が小さく日柄も少なくなっており、戻りが7月30日から底入れ含めて2日間の反発で3分の2を超えてきたことで下への勢いも止まったように見受けられます。
現状保ち合いの最先端に来て膠着しておりこの後のトレンドが始まる直前と見受けられる状況に来ていると考えられます。
ファンダメンタル的には、米国雇用統計は予想より良く米国の景気回復は確実に進んでいることが示されています。
ダウは素直に反発に転じるも長期金利は上昇し為替は円安方向に向かいました。
この状況から金融緩和縮小への動きやコメントが出ればダウの調整も考えられますが現段階では雇用統計への素直な反応反発となっており、今週の米国の動き次第では一旦日経平均の底入れという流れから上値探しに向かう可能性も濃くなることが考えられます。
目次
上下への決めつけはとても危険な連休入り
どうにか開催と進めた東京オリンピックもこの週末で終わることで連休明けに何らかの動きが出ることも想定されます。
さらには、秋の衆院選挙に向けた新たな財政出動の発表などがあれば好材料になります。
上げ材料下げ材料は盛りだくさんで迎えた連休で上下への決めつけはとても危険な状態での連休入りです。
さらには、ヘッジファンドの45日前ルールによる売り込みも連休明けがピークになる可能性も考えられとても油断できない状況です。
現状分析
5日線
下向きで始まり木曜日に上向きと変え上向きのまま週末入りしました。
位置は、水曜以外は上を推移となり週末は5日線をサポートラインとして反発しているような位置取りとなっています。
5日線の向きと位置取りから、ボトム形成、底入れ反発とも見受けられる形状にも感じます。
25日線
変わらず下向きを維持して位置も下へ乖離を維持していますが、乖離を詰める1週間となったことでこの週末が、グランビルの「売りの3」なのかこの後一旦25日線の上に出てから下がるグランビルの「売りの2」を作るのかイレギュラーですが25日線を上回ってトレンド変換となってグランビルの「買いの1」となるのか連休明け以降に判断となります。
75日線
変わらず下向きで位置も下に乖離を維持しています。
今週の200日線の動きで5本の移動平均線の収斂が進んでいます。
さらに25日線が週明け200日線とデットクロスとなりそうですが、何か動き出すシグナルになるかも注目です。
週末の足型としては、陽陽のたすきで上を示唆となっています。
トレンドライン
5月13日、7月9日、20日の安値の横軸をサポートラインとして下げ渋っているというように見受けます。
2万6,900円、2万6,300円どころ抵抗帯になると想定されます。
さらに計算式で算出すると2万5,808円となってきます。
上に関しては、7月27日から28日の窓の価格帯が上値の抵抗帯として機能しました。
さらには7月26日27日の高値の横軸と7月15日から16日の窓の価格帯と6月15日、25日、7月13日を結んだ切下がりのラインと7月13日の高値と細かく気にするラインが出てきます。
テクニカル指標
一目均衡表を見ると完全弱いから抜け出したものの未だトレンドとしては雲の下を推移という事で下傾向を示しています。
今週雲がねじれることでどのような動きが出るかも見極めです。
ボリンジャーバンド
バンドが-3σ-2σの上向きへの反転で収斂開始となりました。
-1σを2日間上回ったことで下への勢いがいったん止まったと見受けます。この後TPラインを上抜けるか見極めです。
スローストキャスト
ゴールデンクロスの位置が切り上げられデットクロスの位置も切り上げられたことで反転示唆となっており、切下がりに終止符が打たれたかもと思わせられる形状となっていますがどうなるでしょうか。
ただ、今週早々にデットクロスとなれば中段もみ合い示唆というシグナルとも見受けられることとなりますのでそのあたりも注目して見て行きたいと思います。
総合判断
非常に難しい局面と考えます。前週末に底の節目に到達と判断と書きましたが、下抜けの可能性も書きました。
上の目途到達で連休入りとなり今週の動きで底硬く動き連休明けの反発を示す動きも散見しています。
方向感を求める人にはとても苦しい状況ですが、これが相場です。
「わからないことの答えを出そうとせずに対策だけを考慮する」この考えをベースに相場と向き合いたいと思います。(執筆者:城 晶子)