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【老齢厚生年金】受給額の基になる「標準報酬月額」は32等級 算出方法と見直しのタイミング

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【老齢厚生年金】受給額の基になる「標準報酬月額」は32等級 算出方法と見直しのタイミング

日本の公的年金の1つに、厚生年金があります。

厚生年金とは会社員や公務員や教員や船員などの被用者のための年金で、適用事業所に勤務する70歳未満の方に加入義務があるのです。

その厚生年金の種類の1つに、老齢のための老齢厚生年金があります。

老齢厚生年金は、厚生年金の被保険者期間が1か月以上ある方が、老齢基礎年金の受給資格期間(保険料納付済期間や保険料免除期間などを合算した期間が10年以上)を満たした場合に原則として65歳から受給できる年金です。

老齢厚生年金の受給額は、全員一律ではなく、被保険者の平均標準報酬月額と被保険者期間の月数により変わってきます。

今回は、老齢厚生年金の受給額の基になる標準報酬月額について詳しく解説していきます。

厚生年金のもとになる標準報酬月額を知ろう

老齢厚生年金受給額の計算式

老齢厚生年金の受給額を算出するには、以下の計算式によって計算されます。

(1) 65歳未満

老齢厚生年金の受給額 = 定額部分 + 報酬比例部分 + 加給年金額

(2) 65歳以上

老齢厚生年金の受給額 = 報酬比例年金額 + 経過的加算 + 加給年金額

参照:日本年金機構 老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)

この中の報酬比例部分を算出するのには、平均標準報酬月額と被保険者期間の月数が必要です。

ここでいう平均標準報酬月額とは、被保険者であった期間の標準報酬月額の合計を被保険者であった期間の月数で割った額です。

平均標準報酬月額と被保険者期間の月数は被保険者によってそれぞれ異なりますので、年金受給額も人によって変わるのです。

標準報酬月額の算出方法

厚生年金の受給額の基礎となる平均標準報酬月額を計算するためには、被保険者期間の標準報酬月額の合計が必要です。

標準報酬月額とは、厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料を計算するために、報酬月額の区分(等級)ごとに設定されている金額のことをいいます。

厚生年金保険料の標準報酬月額は、

1等級(8万8,000円)から32等級(65万円)までの32等級に分類

されています。

標準報酬月額の決定は、給料の上昇や下落などによる給料の額の変化などを考慮して、毎年1回の「定時決定」 により決定されます。

つまり、基本的には年1回標準報酬月額は見直されるのです。

他の標準報酬月額の決定は、就職や転職した時のタイミングで決定される「資格取得時の決定」や、次の定時決定を待たずに報酬月額が大幅に変動した場合に決定される「随時改定」があります。

社会保険の月額変更届

老齢厚生年金の受給額の計算根拠を理解しよう

このように、老齢厚生年金は、被保険者期間の月数が同じであった場合は、平均標準報酬月額が高い方が受給額も高くなります。

また、その分厚生年金保険料も高くなるのです。(執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦)

《小島 章彦》
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小島 章彦

執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦 小島 章彦

大学を卒業後、信用金庫に8年、システム開発の会社に約20年勤務。その傍ら、資格を生かした年金・労働・社会保険や、今まで携わってきた金融関係の記事を主にライティングしています。「分かりやすく理解していただく」をモットーに執筆しています。 【保有資格】社会保険労務士、行政書士、日商簿記3級 寄稿者にメッセージを送る

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