生活の隅々までキャッシュレスが行きわたるようになりました。
キャッシュレスを使いこなすためにはクレジットカードがあったほうが断然便利で、有利です。
とはいえクレジットカードを作れない人もいます。
延滞や債務整理等により、個人信用情報に傷のついた人(通称:ブラック)は、最低5年間待って信用情報がクリアされないと、審査には通らないのが普通です。
そんな人でも持てる、珍しいクレジットカード「Nexus Card」をご案内します。

目次
クレジットカードがないと不便なこともある
昨今、デビットカードが便利になりました。
クレジットカードの作れない人でも、キャッシュレスを使いこなせるようになってはいます。
買い物と即時に銀行から引き落とされるデビットカードは誰でも作れますが、完全にクレジットカードの置き換えにはなりません。
代表例がカーライフで、「カーシェア」「ガソリンスタンド」「ETC」などいずれもクレジットカードなしでは使えないか、著しく不便です。
そういった人でも、Nexusカードなら作れる可能性が大です。
Nexusカード登場、クレジットカードが作りづらかった人に最適
「Nexusカード」は2021年に登場した新しいカードです。

前身は「Jトラストマスターカード」ですが、これもまた、2020年8月に発行されたばかりです。
Nexusカードがターゲットにしているのは、次の利用者です。
・ ブラックではないが、使い過ぎが心配な人
・ 日本語の読み書きが不得手な外国人
Nexusカードは、ブラックリストでも作れる
ブラックリストの人がクレジットカードを作れないのは、カード代金を確実に支払うか不明確だからです。
ならば焦げ付きのリスクをカード会社が背負わず、カード利用者に負担させてしまえばいい、これがデポジットの発想です。
カード利用者からデポジット(預り金)を受け入れ、その範囲内を限度額として、自由にクレジットカードを使えるのがNexusカードです。
Nexusカードは、宣伝文句としてはブラック向けではなく、「デポジットにより使い過ぎを防ぐ」というアピールをしています。
日ごろはデビットカードで十分だが、カーライフも楽しみたいという人なら、この目的で持つのもありでしょう。
整理しますと、
・ Nexusカード:デポジットが支払い原資(完全な掛け売りではない)
クレジットカード嫌いの人にも、新たな選択肢が生まれたのです。
なおMastercardブランド(NICOSブランド)のカードであり、使えないお店はほとんどありません。
デポジット型カードの先駆け「ライフカード(dp)」
デポジットタイプのクレジットカードは従来から存在しています。
「ライフカード(dp)」というものがそれです。
ただし一般向けの宣伝は控えめであり、知る人ぞ知る存在でした。
一般向けに宣伝している点で、Nexusカードは新しいスタイルだと言えるのです。
デポジットは返ってくる
デポジットは一時的な預入金なので、カードを解約すると返ってきます。
なお、デポジットが高ければ、その分カード限度額も高くなります。
限度額を超えた買い物ができないのは、クレジットカードとして当然の性質です。
日本語を解さない人にもNexusカード
Nexusカードのラインナップにはもう1種類、「Nexus Globalカード」があります。
こちらも珍しい存在で、日本語の不得手な在日外国人のためのカードです。

日本で発行されているクレジットカードの申込資格に、「日本語を理解する人」という要件が書かれているものは、多くはありません。
ですが、事実上日本語を使わないと申し込めないので、在日外国人向けの攻略サイトも登場しています。
申込みの段階から、多言語サポートがあるのがNexus Globalカードです。
Nexusカードと同様、デポジット式です。
これは、審査が厳しくならない点で、外国人にとってはむしろメリットと思われます。
Nexusカードで信用情報を充実させよう
Nexusカードはブラックリストの人でも作れます。
このカードでショッピングを繰り返すことで、傷ついた信用情報が徐々に充実してきます。
一般的には、滞納等の金融事故情報が5年の経過により消えると、信用情報が真っ白の「ホワイト」となります。
これはこれで、審査に通りにくいとされます。
ですがNexusカードで信用情報を徐々に充実させてきた人は、ブラック情報が消えた時点で、どんなカードでも作れるようになるはずです。
なおNexusカードではリボ払いを推奨していますが、使わないのが賢明でしょう。
理由は次の通りです。
・ リボ残高が増え、デポジットによる利用限度額が減少していく
・ 借金の癖が付くことで、新たな金融事故を起こしかねない

Nexusカードをうまく使いながら信用を回復
ブラックの人でも作れるNexusカードをご紹介しました。
過去の事故は今さら仕方ないですが、将来については、戦略を持ってNexusカードで切り開いていきましょう。(執筆者:沼島 まさし)